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2014年06月12日

本命登場!SKYACTIV-D 1.5!

本命登場!SKYACTIV-D 1.5!  ついにマツダのSKYACTIV-D 1.5が発表されましたね。
 どうせいろんな人が日記に書くだろうからスルーしようかと思っていましたが、スペックを見ていたらどうにも妄想が止まらなくなってしまいましたよ。(笑

 まだ性能曲線は未発表の様ですが、250Nm/1,500-2,500rpm、77kW/4,000rpmという数値から妄想してみます。私の前下駄車シトロエンC4 1.6HDi('06)、および現下駄車 BMW 120d('07)と線図で比較してみました。排気量が3車とも異なるので縦軸はトルクではなくBMEP(正味平均有効圧力)としています。SKYACTIV-D 1.5の1,500rpm以下の全負荷トルクは不明ですが、同じく最新型のシングルVGターボ過給ディーゼルエンジンということでこの辺りの過去日記を参考にしました。せっかくですからSKYACTIV-D2.2の線図も一緒に載っけてみました。

 小排気量ディーゼルの泣き所は低速トルク不足に尽きます。C4 1.6HDiはちょっとした登坂路でエンジン回転数が1,500rpmを切ると失速してしまいました(関連日記:MAZDA3 1.6MZ-CD。)。線図を見る限り120dも低速トルクの立ち上がりは似たようなものですが、車重あたりの排気量で15%ほど余裕があること、VGターボの可変ノズルベーンが電動化されレスポンスが向上したことから実感としての低速域のフレキシビリティは明らかにC4 1.6HDiより優れ、1,200~1,300rpm程度しか回っていなくても少々のアップダウンならシフトダウンせずに上っていけます。

 SKYACTIV-D 1.5も両車と同様にシングルVGターボ過給ですが、低速トルクの立ち上がりは私の120dを上回り、1,500rpm付近では2ステージターボのSKYACTIV-D 2.2を凌いでさえいます!シングルVGターボでもカタログ馬力を捨ててターボを小容量化すればより低速からブーストを立ち上げる事が可能ですが、77kW(105ps)と競合他社1.6Lディーゼル並みのMax馬力を確保しつつこの低速トルクを確保したことは立派です!
 最大ブーストは1.6HDiが1.25bar、120dは1.5barですがSKYACTIV-D 1.5も1.3~1.4barには達するでしょう。でもこの低速トルクがあれば、普段1,200~1,300rpmも回っていれば少々の登坂路でもシフトダウンを強いられる事はないと思います。また2,500rpmの時点で既に65.5kW(89ps)の馬力を発生する事ができ、そこから上はほぼフラットパワーに近い特性(トルクは右下がり)になります。組み合わされるMTが何段になるのか不明ですが、発進性をケアした超ワイドレシオな5MTであっても、高速域での動力性能は担保されているでしょう。

 低速トルク以外で気が付いた点としては、SKYACTIV-D 2.2に対し冷間始動性を高める排気2段カムとピエゾインジェクタがオミットされ圧縮比が14.8に高められたこと。それでも依然として三菱4N13(こちらもピエゾインジェクタは不採用ですが、始動時の圧縮圧力確保のため可変バルタイ採用。)の14.9を下回る随一の低圧縮比に、低圧EGRの追加採用でLNT触媒に頼らずポスト新長期規制をクリアしてきた(※)のは立派としか言い様がありません!
 VWが先鞭を付け急速に一般化しつつある低圧EGRですが、タービン上流から高圧のEGR用ガスを抽気する必要がなく低速ブーストの立ち上がりが早くなる、過給圧>排圧なる状況下でEGR率確保の為だけにタービンノズルを絞る必要がなくBSFCも下がる、高回転時にタービンが糞詰まって排圧が上がってきたら低圧EGRを止めてまた高圧EGRすれば良いなど、まさに良い事尽くめ。

RANちゃん さんからのコメントで、SKYACTIV-D 1.5と同2.2では名前は同じでも、そもそもNOx低減に向けたアプローチは全く異なっている事を理解しました。ありがとうございます。。。

 低温着火性やカラカラ音低減には効果がある(そして高価な)ピエゾインジェクタですが、マツダの判断をみる限りNOx低減の役には立たないらしい事もわかりますね。他社ではNV性能にそれほど厳しくないコンパクトカーであっても、Euro5規制対応の為の低圧縮比化に伴ってピエゾインジェクタに移行する動きがありましたが、始動性に関してはソレノイドインジェクタにも何らかのブレークスルーがあったのかもしれませんね。(マツダのリリースに「高分散噴霧のソレノイドインジェクター」「『「SKYACTIV-D 1.5』追加採用技術」の文言あり。)

 事前の情報ではCX-3に搭載予定との事で、SUVの必要性を感じない私としては正直今まであまり興味をそそられなかったのですが、驚いたのはプレスリリースでデミオへの搭載、そしてSKYACTIV-MTとの組み合わせが明言されている事です!
 折しもこの春パートナーの下駄車を買い替え、過給による低中速パワー増強なきダウンスピーディングの苦しさを痛感しています。。。最近のマツダ車の肩に力の入ったスタイリングとそのパッケージング(…というかボディサイズ)には個人的にちょっと抵抗を感じているので、ちょっと古いモデルになりますが現行ベリーサにこのSKYACTIV-D 1.5がSKYACTIV-MTと組み合わせて搭載されれば、パートナーの下駄車としてまさにドンピシャ!だったのですけどねぇ。(涙

**********
 マツダからエンジン性能曲線が発表されたので線図を描き直し。およびNA(自然吸気)ディーゼルのBMEP線図を追加。
ブログ一覧 | ディーゼルエンジン・ディーゼル車。 | 日記
Posted at 2014/06/12 22:24:49

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この記事へのコメント

2014年6月12日 23:39
フル・スカイアクティブなベリーサって出ないんですかねぇ。
コメントへの返答
2014年6月12日 23:55
コメントありがとうございます。jawayさんの日記にマツダのプレスリリースへのリンクがあって参考になりました。m(_ _)m

ウチはもう新車でフィールダーを買ってしまったので、今からフルスカイ・ベリーサが出ても困ってしまうのですが。。。(^^;
2014年6月13日 0:42
デミオは車重が圧倒的に軽いでしょうから、体感トルクも結構あるのではないかと思います。最高出力が105psに留まっているのは多分低速寄りのチューニングでしょうし、アクセラやアテンザ程のスポーツ性を要求されない、という狙いかもしれませんね。仰る通りに高速域も欲張ると小排気量ディーゼルの欠点をカバー出来ないのでしょうか。

SKYACTIVE-2.2はPCCI領域を有効に使うためにツインターボ化して低圧縮比にしているのでヨーロピアンディーゼルとはそもそもアプローチが全然違いますが、シングルターボで同様な効果を出すために高圧・低圧EGRや水冷の吸気管一体型インタークーラーまで開発したのは賞賛に値するのではないでしょうか。
コメントへの返答
2014年6月13日 18:23
コメントありがとうございます。
今は数値から妄想するしかないですが、1,500rpmでSKY-D2.2を凌ぐBMEPは凄いとしか言い様がありません。有段MTでレシオカバレッジを広げていくと速度域によっては1,000rpm+αを使わざるを得ない機会も増えますが、この性能ならもっと重いアクセラや小型SUVに搭載しても全然問題ないでしょう!BMWに乗りながら普段全然飛ばさない自分としては、この低速性能は羨ましい限りです。(笑

>SKYACTI.VE-2.2はPCCI領域を有効に…
いま知ったのですが、ポスト新長期規制は車重による排出量の区分が無くなったのですね。するとLNT触媒に頼らないNOx対策は重量車にも搭載されるSKY-D2.2の方がずっと厳しかった筈で、名前は同じSKYACTIV-Dでありながら規制適合への技術的アプローチが全く異なる(SKY-D1.5の方が欧州の競合他社に似ている)事が理解できました。ありがとうございます。。。
2014年7月23日 12:07
遅いコメントで失礼いたします。

わたくしも本命、真打登場と思っております。
が・・・組み合わされれるMTのステップ比にをみてから考えようという結論です。シングルターボでは、アイドリング+アルファ程度の低回転域の犠牲が大きいとイメージしています。スカイアクティブ2.2Dのように1~2速の間が広いと1速の多用迫られて運転のしやすさが厳しいのかなとも思えるのです。ギヤ比が70%くらい、1速1500rpmから2速1000rpm程度でシフトアップできるとうれしいと思うのです。
コメントへの返答
2014年7月23日 20:15
 こちらでもこんばんは。
 SKYACTIV-D2.2は2ステージターボ採用ですが、試乗では低速トルクの立ち上がりに特にアドバンテージは感じられませんでした。上のRANちゃんさんのコメントにある通り、空気+EGRをガンガン詰め込んでPCCI的燃焼を実現し、あの車重+排気量でLNT触媒なしにポスト新長期規制をクリアする為の達成技術だったのだと理解しています。

 自分の経験からすると現在のシングルVGターボは(2速以降であれば)1,000rpm強から十分な過給効果を発揮してくれます。120dはスカタンな発進トルクを補う為ローギヤがうんと低められ、1→2速のレシオは55%しかないですが1速は発進専用ギヤと割り切り、2速に上げた直後からブースト効果が得られるので街中でも扱い難さは感じないです(平地でのシフトは1速1,500rpm→2速830rpmのイメージ)。

 それよりもJC08モードに引き摺られる形で全体にハイギヤード化されてしまうと坂道発進でエンストするわ、2速に上げた途端に失速するわで悲惨な事になりそうです。マツダには必要以上にJC08モード燃費に捉われることなく、ドライバビリティと実燃費のバランスに配慮したギヤ比を選択して欲しいと願っております。。。

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