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もげ.のブログ一覧

2012年07月29日 イイね!

フラットトルクよりフラットパワー。

フラットトルクよりフラットパワー。 添付画像は旧型欧州シビックに搭載の、本田i-CTDi 2.2L(ディーゼル)のシャシーダイナモによるパワーチェック結果です。出展はXaCAR(ザッカー)誌の最新刊より。供試車両はXaCAR編集部が独自に並行輸入してナンバーを取得したもの!普段この雑誌は特に買いたいという気にもならないのですが(汗、今月はこの性能曲線だけが欲しくて買っちゃいました。。。
 画像の左半分がエンジントルク、右側がエンジン出力を示すカーブで、出力=トルク×エンジン回転数です。一見して約2,400rpm近辺で最大トルク(カタログ値は340Nm/2,000rpm)に達した後、右肩下がりにトルクが低下しているのが気になるかもしれません。しかし一方でパワー(出力)カーブに目をやると、2,400rpmを超えた全域で最大出力(同140ps/4,000rpm)の85%(119ps)以上を発揮し続けることが解ります。

 ところで話は変わりますが、この週末私は事情により、代車で借りた日産プリメーラ(P10型)2.0Teに乗っていました。

 日産気鋭の新開発エンジンSR20DEを搭載した初代プリメーラ。最大出力は150ps/6,400rpmを誇りレッドゾーンは7,300rpmから。9,000rpmまで刻まれたタコメータが誇らしげです。
 実用車に9,000rpmまで刻まれたタコメータが備わるようになったのは、トヨタが80年代に4A-GEおよび1G-GE型エンジンを様々な車種に搭載するようになってからではないでしょうか(一方でAE86型レビン・トレノのタコメータは8,000rpm迄しか刻まれておらず、レッドゾーンは最後の300rpmぶんしかありませんでした。。。)。「TWIN CAM 16VALVE」「4VALVE DOHC」っといった殺し文句(笑)がカタログを鮮やかに彩り、9,000rpmまで刻まれたタコメータはその後暫くの間、高性能車のシンボルの様な存在でありました。

 この様な高回転高出力型エンジンを、クロース(近接)レシオのMTで操ったときの速さは格別なものです。私も自分のAE86にルート6製クロスミッションを組み込み、ジムカーナやミニサーキットで戦いました。ハイカムを組み8,000rpm以上回るチューンド4A-Gを、1→2速ですらステップ比1.4に過ぎないクロスミッションを矢継ぎ早にシフトアップしての全開加速は忙しいけど痛快そのものでした。
 しかしこのクロスミッションのお陰で1~5速のレシオカバレッジ(変速比幅)は3.5とバイク並みに狭くなり、流れの良い地方道では5速に入れていても常に4,000rpm以上回っていました。車重は1トンにも満たないのに燃費は長距離をおとなしく走って13km/Lがやっと(しかもハイコンプ仕様だったのでハイオクが必須。)。エアコンや防音材を除去してしまっていた事とも相まって、いつしか乗るのをやめてしまいました。。。

 自然吸気エンジンは排気量なりのトルクしか出せませんので、出力(トルク×回転数)を稼ごうと思ったら高回転化するしか方法はありません。しかしその場合は動力性能と巡航性能(燃費経済性、静粛性を含む。)の両立が課題となります。
 巡航性能アップを狙いハイギヤード化すると、一々シフトダウンしなければ追い越し加速もままならないクルマになってしまいます。フル乗車での坂道発進を考えると1速のギヤレシオはほとんど変えられず、同じ段数のまま巡航ギヤを高めていくと全体にワイドレシオ傾向となり、加速時はシフトアップ時の回転落ちが増えて出力を有効に生かせなくなります。ギヤが10段くらいあれば加速性能と巡航性能は両立できるでしょうが、これではもはやドライバーの手には負えません。

 そこで冒頭のi-CTDiの出力カーブを見返して頂きたいのですが、こちらは2,400rpm以上回っていれば、アクセルを踏み込むだけでいつでも最大に近い(85%以上)出力を享受し続けることが出来るのです。Motor Fan Illustratedに「博士のエンジン手帳」を連載されている畑村先生は常々「ヨーロッパでこれほどディーゼルが支持を受けたのは、単にその燃費経済性のためのみならず、その優れたドライバビリティがあればこそ。」という趣旨のことを述べられていますが、まさに巡航ギヤからシフトダウンすることなく、アクセルひと踏みで最高速まで力強く加速していくことが容易に想像されるパワーカーブです!
 ただしディーゼルターボにも弱点はあって、フルブーストに達する2,000rpm以上ではフラットパワーに近い理想的な特性を持つものの、ターボが本格的に仕事をするまではスカタンです。ギヤ比をめちゃくちゃワイドにして1速を出来るだけ低く保つなどの手当てはされていますが、各ギヤが離れすぎており狭い上りの峠などでは若干扱い辛い面もあります。

 究極のパワーカーブと言えばやはり電気モータです。ここまでやれば変速機すら不要!
【過去日記】変速機は無い方がいい!日産リーフについて。
https://minkara.carview.co.jp/userid/325353/blog/24557322/

 今では9,000rpm以上刻まれたタコメータはごく一部の超高性能車に備わるのみとなりました。Motor Fan(現在は休刊。)に「毒舌評論」を連載されていた故・兼坂先生が常々「カタログ馬力より低速トルク!」「グリコのオマケではなく、ダウンサイジングのための過給を」「ミラーサイクルをやるまで怒鳴り続けるぞ!」と書き続けてから20年余。今ではカタログ馬力など気にする人は殆ど居なくなり、過給ダウンサイジング、無過給ながらミラーサイクル(マツダ以外のメーカは「ミラーサイクル」という呼称がお嫌いの様ですが。。。)も実用車としてごく当たり前の存在となりました。そして日産からはいよいよ、久々の過給ミラーサイクルエンジンであるHR12DDRがデビューします。
 故・兼坂先生も、草葉の陰でさぞかし感慨深く見守っておられるのではないでしょうか。それとも「なんでMTがないんだ!」「ATなんぞコドモ、メドラ用のシカケだ!」どお怒りかな。。。(笑

*****
【参考画像】120dの走行性能曲線(130kW一定の場合を点線で図示。)

 120dは350Nm/1,750~3,000rpmのフラットトルク型です。左上がりのトルクカーブにしなかったのは、2ステージターボを奢り400Nmを発生する123dとの差別化の意味合いが大きいと思います(ギヤ比はファイナルも含め123dと同一であり、トルク容量的には400Nmまで問題ない筈。)。
 フラットパワーでは無いので、最大に近い出力(仮に85%とすると130×0,85≒110kW)を引き出すには常に3,000rpm以上をキープする必要があります。車体に対する出力的には余裕があるので、決して「3,000rpm以上回さないと遅い。」という事はありませんが、130kWというスペックから期待される動力性能を引き出せる機会は意外と少ない、という事が言えると思います。
2012年07月23日 イイね!

続・タイミングベルト。

続・タイミングベルト。1月に手配をお願いしていた、1.6HDi用のタイミングベルトがやっと届きました。PSA品番0831 V4、品名KIT DISTRIBUT。テンショナおよびアイドラプーリも同梱されてます。
もっとも肝心の現車は既に私の手元を離れておりますので、本品は次オーナ様に無償供与させて頂く予定。。。

**********
先日フォードEcoBoost1.0Lが湿式タイミングベルトを採用?という日記を書きました(関連情報URL)が、MFi誌を読み進めていくと、VW・AUDIは新型A3に始まる次期MQBプラットフォームより、直4エンジンファミリーは現在のタイミングチェーンを捨てて、完全にベルト駆動(こちらは従来同様に乾式。)に回帰することが判明!

厳しくなる一方のCO2規制、低NV性能要求の前には「切れない安心」よりも、なりふり構わず僅かばかりの軽量化とフリクション低減、低騒音化を採った、ということなのでしょうか。
たぶん寿命も従来より延びているでしょうし、早期に切れても保証修理があります。しかし万一出先で切れてしまったら大変な損失に繋がります!走行距離が多くランニングコストにシビアなヨーロッパのユーザがいったいどんな評価を下すのか、興味津々です。 。。
2012年07月22日 イイね!

初洗車。

初洗車。前下駄車は降雪地を走った後か、整備で下に潜る時位しか洗車しませんでしたが、
120dは中古で購入したため、外板色は選択の余地はありませんでした。明るいシルバーは日中でも熱を保ち難いメリットはあるものの、やはり汚れは以前よりも目立ってしまいます。

パートナーの「いい加減洗おうよ~。」との声に押され、初洗車しました。とは言っても水道水ぶっかけて雑巾で拭き上げるだけですが。。。
パートナーにも手伝って貰いながら作業してると、やがて雨が降ってきました。やはり慣れない事をするもんじゃないですね。皆様ゴメンナサイ。。。m(_ _)m
Posted at 2012/07/22 09:39:23 | コメント(2) | トラックバック(0) | 現在の下駄車(BMW 120d)。 | モブログ
2012年07月19日 イイね!

湿式タイミングベルト。。。寿命は?

湿式タイミングベルト。。。寿命は? ベルトなんだから、いつかは切れる。運転中に切れたらバルブクラッシュは確実、下手すりゃエンジン全損。
 切れてもバルブクラッシュしないだけの隙間を設けたら、理想とは程遠い燃焼室形状になってしまう。そもそも高圧縮のディーゼルなどは成立しない。
・・・このような事情から「切れない」チェーンに押され、いつの間にやら少数派に追いやられてしまったタイミングベルト。

 私が前に乗っていたシトロエンC4 1.6HDiも、動弁系はタイミングベルト駆動でした。
カーメーカ指定の交換インターバルは24万km(シビアコンディションの場合16万km)。只の足グルマなので16万kmを超えるまでは交換しないつもりでしたが、ショップに頼んだ部品はいつ届くかわからないし、最後の方は流石にちょっと不安になりましたね。並行で勝手に日本に引っ張ってきた個体ですから、万一16万km未満で切れても勿論クレーム修理なんて利きませんし。(苦笑
結局は14万kmを超えた辺りで中古のBMW 120dを偶然見つけてしまい、速攻で乗り替えてしまいましたが。。。

 さて、Myファン登録させて頂いている方のブログより、汎用エンジンにて湿式(油浴式)タイミングベルトが登場している事を最近知りました。
 さらに本日買ってきたMFiを読んでいると、フォードのEcoBoost 1.0Lの記事中に「オイルパン内のオイルポンプは湿式のベルト駆動式」との記述があるではないですか!もしや既に乗用車向けにも採用?写真を見るとベルトカバーがガッチリしたダイカスト製で、確かに油浴式の様にも見えますが。。。う~ん。
 そこで昨年10月発行のMFi Vol.61を見ると、タイミングベルトと1番メインベアリングの間から別の歯付きベルトがオイルパンに向かって降りているのが視認できます。カムシャフトを駆動するベルトとの間に隔壁の様なものは見当たりません。この構成であれば、ベルト全体が油浴式なのは間違いないでしょう。

 カムシャフトと同様、オイルポンプを駆動するベルトも切れたらエンジンにとっては致命的。しかしこの様な油浴構造では、ベルト交換は乾式より面倒そうな気がしますが。。。廃車まで切れないのならまったく問題ないですが、どうでしょうね?
2012年07月07日 イイね!

ただいま回生中。

ただいま回生中。アナログ式なので見づらいですが、120dで下り坂をアクセルオフで下っている時の電圧です。テスターの計測レンジは30V。
巡航時の電圧は14.1V位ですが、アクセルオフ後2秒くらい経つとご覧の通り約15Vまで上昇し、それがアイドル回転付近まで続き回生中であることが解ります。
ちなみにエンジン停止時は12.7V位まで落ちるので、エンジンブレーキ時以外でも完全に発電を止めるまではしていない模様です。またヘッドライト点灯時も同様に充電制御が行われていました。

市街地ではアイドルストップでエンジン始動が繰り返され、(私はやりませんが)据え切りでは100A近い電流を電動パワステに食われ、エンジンブレーキ時には急速充電で電力を押し込まれる。。。バッテリの負担は増すばかりですね。(汗
Posted at 2012/07/07 19:48:06 | コメント(3) | トラックバック(0) | 現在の下駄車(BMW 120d)。 | モブログ

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「@vertin こんにちは。VWがEA888でフリクションロスを嫌ってタイミングベルトに戻した位なので、品質問題さえなければEB2もチェーンに戻すことはしたくない筈...フォードとは想定する仕向け地の範囲が違うのでしょうか?」
何シテル?   08/09 18:04
色々と面倒な時代になったので、現在は個人的な備忘録としての利用に留めフォローバックはしません。ご了承ください。
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