
高校野球の季節到来に合わせて、NHKのローカル放送で、ブラスバンドによる応援の特集がありました。埼玉県で選ばれたのは4校で、そのうちの3校は、甲子園優勝校を含む出場の常連校でした。
4校目に紹介されたのが、創立100周年を迎えたのに、いまだに甲子園出場経験がない私の母校でした。しかし、このNHK取材班の慧眼に驚き、きわめて正しいセレクトであると思いました。
母校の吹奏楽部は、私が在学中から全国コンクール3位の実力を誇っており、野球部の実力が伴っていないのをいつも気の毒に思っていました。ブラスバンドだけなら、PL学園や報徳学園、あるいは、帝京高校相手でも対等以上の勝負ができたはずなのです。
どうしても1点欲しい場面になると、応援団長から指示が出て、アントニオ猪木氏のテーマである「INOKI BOM-BA-YE」の前奏に入ります。この途中から、応援のメインテーマになっている「プロミネント」という曲に切り替わり、勝負どころでは、それがエンドレスになります。卒業後40年近く経った今でも続いている伝統です。
この「プロミネント」は、実にいい曲です。力と勇気がみなぎってくる感覚になります。感極まって泣いてしまったこともあります。スタンドが一体となるパワーを持っており、その中央で演舞する応援団は肉体の限界に迫ります。そういうとても大切な曲なのです。
この曲だけは、対戦校のブラスバンドとかぶってしまう心配がありません。レア過ぎるからです。このたび、その秘密が、NHK取材班によって、ばらされてしまいました。
原曲は、当時のアイドル、堀ちえみさんの「CHIEMI SQUALL」という曲です。サードアルバムの特典についていたスペシャルシングルというかなりマニアックな選曲でした。ヒットチャートの記録上は、ご本人の代表曲ではありません。「ちえみ、みんなが大好きだよ、私と目が合ったら微笑んでねえ」というコンサート向けのメッセージソングなのです。
私が、菊池桃子さんを好きで好きでたまらなかったように、吹奏楽部の彼も堀ちえみさんが好きで好きでたまらなかったのでした。
おそらく一年限りのつもりの現役特権で、自分の思い出のために敢行したセレクトだったと思います。それが、メインテーマに昇格し、卒業してから40年間近くもずっと続くことになるとは、本人も驚いていると思います。

たびたび自画自賛の桃子愛を語らせて頂いていますが、彼のちえみ愛には感服しています。NHKにまで取材されて、心からおめでとうと言いたいです。
あとは、野球部次第です。強くなってくれることを祈っています。
Posted at 2023/07/07 07:07:40 | |
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