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2013年12月25日 イイね!

NSXの足回りを熟成することの本当の意味を実感 その2

NSXの足回りを熟成することの本当の意味を実感 その2


<さらに対策するポイント>




 サーキット走行素人の私にはこのレベルから、何をどのようにチューニングアップしていくべきか、判断できませんでした。


思い切って、足回りを乗りやすくしてほしいとトレーシースポーツに頼んでお任せしました。
もちろん、低予算の範囲で。

 スーパー耐久レースでNSX車両を製作し続けてきた
日本一のレーシングチームのノウハウがあります。

 1.20年たったサスペンションアームブッシュは可能なかぎり新品にリフレッシュ。


 高い相場で売られている走行距離の少ないノーマル車両など実は意味ないと思います。
 ゴムの劣化はひどくカチカチ、路面とボディをつなぐ重要なサスペンションは新車とはちがいます(NSX比)。

 ※とは言え、一般の新車国産スポーツカーよりも遥かにしっかりしています。

 本当のNSXのハンドリングを再現するならリフレッシュすべきです。
ただし、パーツも高いですが、工賃はもっと高いです(笑。


 2.エンジンマウントも強化品でリフレッシュ。


 ゴムは少し硬めタイプR用のブッシュを使います。隙間に生ゴムをつめて釜で熱処理をして強化ブッシュを製作します。これで、適度な振動抑制と大きな揺れに対する安定性が確保できます。

 ※もちろん、街乗りの振動防止も大丈夫。

 巨大なV6エンジンを積んだミッドシップは、サスペンションの熟成により高い限界横Gと縦Gで振り回されます。

 ボディーと一体感が維持することはハンドリングにはとても大きな影響があります。

※バイクで言えば二人乗りで走るより、一人のほうが運転しやすいのと同じ。

FRなら後部座席に4人分ぐらいの重量物であるエンジンとミッションを、あのマウントだけで固定しているのですから。

(少なくとも、ノーマルエンジンマウントがちぎれていないかは要チェックです。多分、ちぎれているでしょう)


 3.フロントのコンプライアンスピボット(ブッシュで稼働)のゴムも、タイプR仕様に新品交換。

 フレームとサスペンションとハブをつないでいる部分?タイプR用を使いました。
 ブッシュだけでは交換できないので高く付きます。

 ※スーパー耐久レース車だと溶接で固めるそうです。


 4.リアのトーコントロールアームを特別製作のピロ仕様に交換。

 ミッドシップのリヤの限界性能はブッシュの劣化で、リヤがオーバーステアから回りこむ現象になります。重いリヤはとにかくしっかり固めないと、挙動が安定しません。

 俊敏なハンドリングにリヤがブレイクしコントロールを失いやすいのは、ゴムブッシュのグニャグニャが原因です。これである程度改善します。


※サスペンションなアーム類のブッシュは、全部ピロ化が理想かもしれませんが、技術的な問題とコストの問題もあり、一つだけなら、ここだと思います。


 ここまでは、改造パーツに交換して組み上げただけの話です。

通常のレース経験のない普通のチューニングショップでできるのはここまでです。


<最後は、サーキット走行で違いがわかる熟練のセッティング>


ここから先が、本当の足回りの熟成につながる部分です。

※ドライバーが素人なので、メカニックへのフィードバックに限界はあります。
したがって、NSXという車両特性を熟知しつつ、実戦でのプロドライバーとのやりとりの試行錯誤がメカニックに蓄積されているかどうかが、最大のキモになります。


 1.ボディ剛性に関してはノーマルで問題なし。

 ロールケージのたぐいも、まったく必要ありません。サーキットを何年走っても、スリックタイヤなどを使わないレベルではまったく剛性劣化もししないそうです。
 とにかく、NSXの総アルミボディは別次元のボディ剛性が体感できます。ニュルブルクリンクでのボディ剛性の開発エピソードは有名ですね。

※錆びなくて軽量というだけではないのです。


 2.サスペンションのアライメント調整

 ここが最も重要でした。
これはやってみないとわからないと思います。

 総アルミの超剛性ボディが、足回り熟成をする際に大きな価値を産みます。
 つまり、きっちりとアライメントを調整すれば、見違えるようなハンドリングをつくることができるということです。(※昔の86だとスプリングレートを高くしてもボディがしなる)


 ①タイヤグリップの最大化するためにスプリングを固めに。DIREZZA

 ②リヤトーコントロールアームのブッシュのピロ化。トレーシースポーツ特製。

 ③フロントのトーイン調整(角度調整)

 ④フロントのキャンバー調整(角度調整、たしかノーマル可動域を拡張)

 ⑤リヤのトーイン調整

 ⑥高調整による前後の高さバランスの調整


 タイヤ荷重も、それぞれ独立して計測して、何かの計算値でだしているような特別なノウハウがあるようです。

 これらのチューニング(調整)のインプレッションは次回に。



 サスペンションのアライメント調整をする前の状態のベストがこれです。



その1の時よりはだいぶマシですが...。
おそらく、普通のNSXはここまでなのではないかと思います。
(もちろん、うまい人がちゃんと運転すればもっとタイムはでているとおもいます)





 その3に続く
2013年12月25日 イイね!

NSXの足回りを熟成することの本当の意味を実感 その1

NSXの足回りを熟成することの本当の意味を実感 その1 NSXの足回りを作りこんだ経験をまとめておきます。

 最初、ノーマル車両のノーマルスプリングでミニサーキットを走りました。

 それでも、70キロから100キロぐらいまでの低速度領域ならFRのスポーツカーとはまったくちがう、ミッドシップのハンドリングを味わうことができます。

 それは、一言で言うと「Gと遊ぶ」感覚です。

 それに慣れてくると、150キロぐらいまでで全開走行させたくなってきます。それには中山サーキットがベストでした。


 やはり、スポーツカーでミッドシップを走らせるのは楽しいです。FRとは別の次元だと思います。
 
 サーキットで、MR2やMR-Sなどに横乗りしたことがありますが、NSXのミッドシップレイアウトと本格的なサスペンション(ノーマル)とは同じではありません。
 剛性感と軽さとパワーの3つ。 エンジンがミッドシップである必然性を実感できるのはNSXだけです。


 NSXの開発にドライバーとして関わった元レーシングドライバーの黒沢元治氏が「なぜ、1200キロ以下でミッドシップのスポーツカー」にこだわるのか。

 それは、NSXをサーキットで走らせてはじめて実感できることです。(少し、想像力は必要ですが)

 特に、2010年に一度だけ鈴鹿サーキットを5周ほど走ったことがありますが、「やはり、NSXは鈴鹿で走ることを楽しむためのスポーツカーだ」と実感しました。NSXの高速領域での安定性はスゴイです。
もちろん、スピードが尋常ではなくアクセルは全開では踏めません。
(S時を登り切って、デグナーカーブまではアクセルをゆるめてドライブしてしまいます。)


 まあ、私の低レベルな走りでも、NSXだとそれなりに楽しめるということです。
 
 話は2008年に戻します。 すぐに、LSDとサーキット用のショックに変更しスプリングも固めのものにしました。

 NSXはエンジンの重心が低く、運転席やフロアの重心も、普通のFRやFFとはまったく違います。
 フルブレーキングでノーズダイブしコーナー進入から縦Gが横Gに変わり最大になっていくようなシーンを想像してみてください。
 タイヤグリップ限界の90%ぐらいに近づけて走る場合は、ミッドシップの面白さはご想像のとおり「危険な匂いのする緊張感」に変わります。

 パワステではないNSXは、ステアリング・インフォメーションがダイレクトで、路面ととても親密な対話ができます。しかし、ノーマル状態のサスペンションセッティングではいくつかの不安と問題点があります。


<ノーマル状態の問題>


 1.ノーマルスプリングではブレーキングでノーズダイブが大きく、フロント荷重を活かせません。コーナーリング中もロールするために、路面をとらえるタイヤのグリップを十分には活かせないので、ニュートラルステアを維持しづらいです。

 2.それでも、限界領域を試そうと横Gをかけてアクセルを踏んでいくと、リアがブレイクしてオーバーステアでスピンになる。
 
 3.カウンターステアで立て直せるコントロール領域が狭く、限界を超えるとクルッとイン側に回りこんでしまう。
 多分これはミッドシップで後ろが重いこととロールによるタイヤ接地面の変化が原因。
 タイトなS字コーナーで「ロールの揺り返し」を使うと、スピンする可能性が高い。(ちょっと、遊びすぎ)

 4.フロントメンバーを下と前の2箇所でつなぐ、メーカー純正のアルミ製のバーで補強します。タイプR仕様です。

 5.いわゆるボディ補強、たとえば板を溶接したり、スポット増しなどはNSXには必要ないようです。


 第一段階の走行会仕様、スプリングとショック、LSD、ブレーキパッドを変えた状態です。




 懐かしい「銀色NSX」様が先の方に見えますね...。



<対策するポイント>

 車両の重心や絶対重量のバランス、そしてボディを路面とつなぐサスペンションアライメント調整の両方を改善していきます。
 

 1.スプリングをもう少し固める。 ※固めても、街乗りの乗り心地は変わっていない。

 2.車高調整で目一杯下げる。

 3.ショックをサーキットように交換する。

 4.街乗りにも影響ない余計な部品は外す。(ABS、スペアタイヤ、バンパーの補強材など50キロ程)

 5.チタンマフラー,、タコ足、メタル触媒などオーバーハングまわりを軽量化。重い純正アルミホイールを変更。

 ここまでが、誰もが想像できるサーキット走行仕様の第一段階です。

 実は、ノーマル車両からこの仕様で1年間に7回ほどサーキット練習走行会で走りました。
 しかし、どうもFRのような余裕ある挙動ではなく、
ミッドシップ特有の常に緊張感とハンドリングの俊敏さに対応できないジレンマがありました。

 正直にいうと、これ以上攻めるのが「怖い」という感じでした。(でも楽しい)


 その2に続く
 
2013年12月07日 イイね!

エンジンの高出力化に合わせた冷却対策

エンジンの高出力化に合わせた冷却対策このエンジンは3.2リットルのC32B改ですが、エンジンの周辺の冷却対策は徹底しています。

NSXはノーマルエンジンでも、ミニサーキットでの全開走行では冷却系が容量不足で水温が上がります。


 スーパー耐久にNSXでずっと参戦していたトレーシースポーツに相談し、以下の対策をしています。
※現在は生産終了後の年数経過のため公式レース登録ができなくなりNSXで参戦していないようです。

定番チューニング:エンジンオイルパンは1.5リットル増量
定番チューニング:ラジエーターはアルミ製大型化
定番チューニング:油温計と水温計をつける(ノーマルは信用できません)

ここまでは、みんなよくやることだと思います。

峠を5分間攻めるだけならこれでよいでしょう。

しかし、これだけではサーキットでの全開連続走行には不十分です。

現実的に必要な対策について5つだけ紹介します。



その1

ラジエータ前のフロントバンパーの真ん中の吸気口から風洞をアルミパネルで製作し横に空気が逃げないようにする。バンパー下のアンダーパネルも、冷却風の導入に使います。
(路面負圧によるダウンフォース効果もあり)

簡易に、バンパーとラジエータの上部をふさぐパネルが既成品でありますが、それでは、横、下に逃げるので意味なし。完全に導入風を逃さぬように隙間もテーピング。

その2

ラジエータを通過する空気抵抗を減らすために、ノーマルラジエーターファンを
薄型ではねの小さいレース車両用のBILLIONNのファンに交換。
ノーマルは1つですが、2個にして面積を稼ぎます。

その3

エンジンの熱をラジエーター液の配管でフロントまで取り回すため、水の循環抵抗がミッドシップ車両はラジエーターでの冷却がネックになります。
 ウォーターポンプはエンジンに付いているノーマルに加えて、ラジエータ手前の配管で追加ポンプを回して流量アップしています。電動ポンプですが、故障しても水流に悪影響はありません。
ゴム製パイプは内圧上昇に耐える強化品を使っています。


その4

 次に、ミッションとLSDの熱上昇対策が必要です。
ミッションはKSP製ミッションオイルクーラー(ラジエーター)を追加。
温度センサーで、社内のメーターで温度をモニタします。
 油温上昇が油膜劣化の一番の原因になります。特に夏。

その5

 ラジエーター液、熱交換効率の高いレース用を使用することで、エンジンブロックからの熱交換が向上します。

 私がメインで走っていた中山サーキットのようなミニサーキットでは、平均速度が低く、タイトコーナー連続では冷却風の導入が少ないため必要になります。
 実際には、初夏だと5~10分の全開走行で5分冷却のスロー走行を繰り返します。

 実際、ノーマル車両でノーマルエンジンの時には、水温上昇により10分以上アクセル全開連続で踏めませんでした。108度位なら大丈夫なので、水温アラームで確認してスローダウンしていました。


 1度だけ走った岡山国際サーキットや鈴鹿サーキットのように、高速サーキットでは冷却風の導入が多いので、連続走行は完璧に改善されます。

 以上は、私のような20分程度の練習走行会での話です。


 ちなみに、私のノーマルエンジンは15万キロ走行のうち15回ぐらいミニサーキットで走っただけしたが、エンジンを全部バラした時には、まったく焼きつきや劣化などの症状はありませんでした。
 

 (ただ、鈴鹿サーキットのENJOY HONDAのイベントで5速から2速へシフトダウンミスで、バルブをついてC32B製作にいたりました。)
  
 ちなみに、スーパー耐久のNSX車両を観察すると、これのもっと本格的なものが施されていました。

 
 次回は、サスペンションのセッティングを振り返って見ます。

 限界領域では非常に扱いにくいミッドシップのノーマルサスペンションが、セッティングとブッシュ交換とアライメントセッティングの調整によって、見違えるように良くなったのでその経緯を書きます。











2013年12月06日 イイね!

NSXとチタンマフラー

NSXとチタンマフラーミッドシップで後ろに重いエンジンをつんでいるNSXは

ノーマルマフラーでは20キロ以上あります。

それがチタンマフラーにすることで3分の1の軽さに変わります。

もちろん、高回転時のホンダミュージックは鳴り響きます。

特に、メタル触媒に変更してからは街乗りではアクセルは踏めなくなりました。

戦闘機に載っている気分になります。

2013年12月06日 イイね!

NSXのブレーキング時の前後荷重バランスは

NSXのブレーキング時の前後荷重バランスはキビキビと挙動するNSXでは、

社内から前後のブレーキ油圧の配分を調整する。

これを装備すると、コーナーリング時のタイヤグリップの前後バランスをコントロールすることができます。

気温やタイヤの状況に応じて調整できるので、

コーナー進入時のブレーキングの前後バランスをコントロールし

良い姿勢で入れるようになります。

プロフィール

車歴は TE71、スバルR2('72),AE86。 15年のブランクを経て、2007年NSX始動。 サーキット走行は月一回ペース、3年目です。 中...
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