そら００７のブログ一覧

（実話）


｢みかん号のボディレストアが終わったよ！｣と、隊長さんから電話がきた。



…数日前に見た夢の話である。


夢の中で、僕は自転車を飛ばして引取りに行く。
マッハで走る。
音速の貴公子。
群馬の子は風の子。

到着。

そこでは、、
Ｚ３３のサンセットオレンジで塗り上がったみかん号がすでにアイドリングをしている。

うひょひょひょひょ～ww

僕はパンツを脱いじゃいたいくらいに嬉しい。
一気におろして躍りだしたい♪

ドアを開けるために手を伸ばそうとすると、、、隊長さんが僕の手に封筒を握らせる。

『請求書』と書いてある。

不吉なモノでも手にしたように恐る恐る開けると、、、３０セルシオ最終後期のちょー極上車・ワンオーナー・走行極少・車検２年・パールホワイト・サンルーフ・マルチ・バックカメラ付が余裕で買えそうな数字が並んでいる。

手が震えそうだがガンバって笑顔を作り、隊長さんに顔を向けると、、

隊長さんの目は笑っていない。


「やっぱり、ずいぶん、、かかりましたね～」、人生経験を総動員して、なんとかヘラヘラと笑って声を出してみる。

身体がぐにゃぐにゃになりそうだ。
骨盤も開いてしまった気がする。
♂はパンツの中で縮みあがっている、、二度と見つからないかもしれない。



「アレやコレやとずいぶんやったからねー」と隊長さんが言う。
隊長さん、なんで今日は渋々の低音でしゃべるんだろう。

すぐに払わないと、乗って帰れない雰囲気がプンプンしている。
ヤフーかんたん決済がクリックできない。
得意の“支払いは先送り”が使えない。

鈑金工場の事務所のドアには、使えるカード会社の案内ステッカーも貼ってない。


昔、歌舞伎町でボラれたときのことを思い出す。
あの時はガラスのテーブルに頭を押さえつけられて野球バットが出てきたが、、、鈑金工場にはもっと危険な道具がたくさん並んでいる。

「払える金もないのにレストアしたのか！」なーんて怒鳴られて、若いスタッフに押さえつけられたら、、か弱い僕なんか一瞬で利根川の藻屑だ（群馬には海がない）。
『こっぱみじん』という言葉が思いだされるが、漢字で書けない。悲しい。


目が覚めたとき、時計は明け方５時過ぎでした。

トーストしてバターと蜂蜜かけて食べたパンが美味しかったので、どうにか血が通いだしたが、、、ホント、どうしよう“おあいそ”の日が来たら。。

何本もローンを抱えたうえに、２００万を超える部品代のローン払いが始まって毎月四苦八苦しているのに、、、

「ハッハッハッハッ」と、とりあえず笑ってみる。

あの人を思い出して、腹の底から笑おうとしたがうまくいかない。
「京子ちゃん、、、すごいね、お父さんは♪」

笑えるって幸せなことだよ。


写真は去年の６月頃。
いきおいでハダカにしてしまった、みかん号。

…パンにバターが塗れるのも今のうちかもしれない。


あっ、、“塗る”で思い出した、、


塗り上がって返ってきたままのワタナベにワックスをかけようっと。


乙女座のＡＢ型は立ち直りが早いのだ。