
1億円に届けば上出来かなって思っていました。
ですが、可夢偉を後押しする募金は予想を
遥かに超える速さで、たった7日間で1億円です。
いやー、マジでスゲー。
そんなわけで、今回はモータースポーツの
特殊性を語ってみようかと思います。
お忙しい方は、ここまでで。かなり長くなる予定なので、ここから先は、お暇な方だけどうぞw
まず、最近ニュースで見た、他のスポーツのスポンサーのニュースを見てみましょう。
サンスポより:
遼、キャロウェイと8億5000万円契約へ
遼君が可夢偉より劣っているとも思いませんし、可夢偉が優れてるとも思いません。
どちらも、素晴らしいアスリートだと思っています。
しかし、遼君に8.5億円スポンサーが付くのに、可夢偉にはスポンサーが付かずに、
ドライバーの仕事は運転なのに、募金活動をしてまで資金集めをしなければならない。
この差は、どこから生じたのでしょう。
これ、簡単に言ってしまえば、アマチュアのプレイヤーの数の差という事ですよね。
クラブメーカーが、遼君のスポンサーになれば、遼君ファンのアマチュアゴルファーは、
遼君モデルのウェアを買い、クラブを買うでしょう。
ゴルフクラブの値段はピンキリですが、きっと遼君モデルの最新のフルセットを揃えると、
20万円なんて軽く超えるでしょう。そしてウェア。上下揃えて3.5万円でしょうかw
となれば、いまのゴルフ環境を考えれば、8.5億円のスポンサーフィーなんて、
キャロウェイは簡単に取り戻せてしまうんでしょう。だから、スポンサーも集まります。
遼君にはお金が入り、サポートしたメーカーの商品が売れる。まさにWin-Winの関係です。
それに対して、可夢偉の場合、どうでしょう?
まずレーシングドライバーにアマチュアドライバーが居るでしょうか?
全く居ないわけではないですね。
カートをやっている、サーキット走行会にマイカーで参加する。そんな所でしょうか。
そんなアマチュアドライバーに共通して売れる商品を販売している業種は、あるでしょうか?
まあ、パイは小さいですがカー用品店は1つの候補ですが、青色吐息ですね・・・。
趣味の多様化の影響で、車離れの象徴的な業界でもありますしね。。。
自動車メーカーもドライバーを見捨てた今、可能性があるのはスポーツウェアメーカー、
関係する業界で思いつくのは、それぐらいでしょうかね。
日本でも、アロンソがプーマ、ハミルトンがリーボックのCMに出ていますよね。
ですが、世界的な企業が、わざわざ可夢偉を選択するかというと・・・。
そうなると、関係ない業界の企業にサポートを依頼するしかない状況が、予想できます。
まあ代表的な所では、RedBullのようなエナジードリンク系は、モータースポーツの
イメージに投資をして、うまく回収してるといえるでしょう。
ですが、それもスポンサーに対する、効果が直接的ではないので、いま可夢偉の
スポンサーを検討中の企業が、二の足を踏んでる。
そんな状況が、今回の『KAMUI SUPPORT』から感じ取れます。
今回のファンの募金と違い、企業がスポンサーになるということは、ボランティアでは
ないので広告費の対価を求めるのは当然ですね。
そこで、可夢偉は自分の価値を、この募金で証明したかったんじゃないのかなと感じます。
実際に、この募金もシートを得る後押しになるのでしょうが、それよりも、この募金で
決定を迷っているスポンサーに対して、自分へのスポンサー効果の影響度を知らしめたと。
実際、今回のアクションが、賛否両論があるのも事実です。
ですが、これはファンの、今年の可夢偉の走りに対して、ありがとうの気持ちの集合体と
言える、ドラゴンボールの元気玉みたいなモノですね!
可夢偉『オラに、みんなの元気を分けてくれ!!!』→ファン『OK!』ミタイナw
日本円だと、1億円というのが1つの大台でしょう。
でも、ドルやユーロへ換算した場合、100万ドル、200万ドルという単位になります。
そうすると、1.7億円、200万ドル集まると、海外へのインパクトもあるんじゃないかな・・・。
さすがにこのまま、2億円、3億円というのは難しいでしょう。
ですが、せっかく動き始めたモーメンタムですから、この後押しでシートを手に入れて、
スポンサー企業の製品を支援買いしていけたら、モタスポファン冥利に尽きます!!!
しかし、ブログに使った写真を見てもらうと、ヘルメットに『visit MEXICO』のロゴが。
メキシコの観光庁のロゴです。 なんとも悲しい光景です。。。
でも、以前にブログにも書きましたが、日本にもありますね、このロゴが。
実は、
可夢偉って、この観光庁のキャンペーンの特別大使なんですよ・・・。
国会議員のセンセーが、銀座の高級クラブで飲み食いして問題になりますね。
その政治活動費も我々の税金です。どうせ払うなら、有意義に使って欲しいものです。
あと、もう1つモータースポーツとゴルフの違いを考えてみましょう。
それは、テレビという広告媒体の、それぞれの取り扱い方の違いですね。
ゴルフは、様々なトーナメントがあるために、様々なテレビ局で取り扱います。
ですが、F1をはじめ、モータースポーツは1つのテレビ局が独占放送という事になります。
そうすると、放映権を持たないテレビ局が、自分の放送局のメリットにならない、
他局の番組の広告を、自分から進んでする事は無いですよね。
そこも決定的な違いだと思います。
いまF1に関しては、鈴鹿の可夢偉の3位表彰台のニュースは放映権を持っている、
フジテレビ以外のテレビ局でも流れたようです。それは地上波から放送が消えたことの、
唯一といってもよい、良い変化といえるのかな。
この構造は、F1に限らず国内のモータースポーツにも共通の問題です。
ちゃんと考えていかないと、まじでジリ貧ですよ、国内レース村住人の皆さん!!!
あれだけの走りを魅せた可夢偉でさえ、スポンサーの獲得が出来ないんですから・・・。