
という事で、今日はGVCについてのブログです。
Gベクタリングコントロール、MAZDAの制御技術ですね。
きっかけは、vertinさんの何シテルで、GVCは
ブレーキからステアリング操作したら介入余地無しと
書かれていたのを見て、確かにって思った所からですw
このGVCですが、ステアリング操作を起点として、
エンジンの駆動トルクを変動させるというシステムです。
これを、ほぐして分かりやすく説明してみます。
最近のMAZDAが大好きなフレーズ、『人馬一体』と『美しく走る』ですねw
私の4輪デビューはRX7、就活ではMAZDAの販売店から内定も貰っていたので実は縁が深いw
ではそんな人馬一体から話を進めます。
この駆動トルクを変動させると、なぜ人馬一体感が増して車が気持ちよく曲がるのか。
ココを理解するために、私の4WSの過去ブログをまず復習してくださいw
っていうか、こないだ書いたと思ってた、なぜ曲がるのブログが、もう2年も前で驚いたw
なぜ車は曲がる? 自転と公転から旋回と4WSの謎を解く 前編
なぜ車は曲がる? 自転と公転から旋回と4WSの謎を解く 中編
なぜ車は曲がる? 自転と公転から旋回と4WSの謎を解く 後編
実は、GVCと4WSというのは目指すところは同じなんです。
4WSを簡潔にまとめると、旋回プロセスを間引いて安定した旋回姿勢を素早く作るモノでした。
それではGVCは何かというのをMAZDAの資料から見てみると・・・

1.ステアリング操作
↓
2.エンジントルクを制御
↓
3.荷重移動
↓
4.タイヤの荷重が増してコーナリングフォース発生
↓
5.リニアなレスポンスだぜ!
という事で、4WSのブログには出てこなかった、2.エンジントルク制御が目新しい。
4WSは後輪転舵する事で旋回のプロセスから、プロセスを間引いて素早く旋回姿勢を作る。
これが4WSの目的で、最近はポルシェも積極的にリアアクスルステアを展開してますね。
再流行か!? 4WSを採用する車4選
それに対して、GVCというのはプロセスは変更せず、時間軸を圧縮する制御なんです。
車はなぜ曲がる 中編から旋回プロセスを持ってきます。
①ハンドルを切る
②フロントタイヤの向きが変わりスリップアングルが発生する
③フロントタイヤにコーナリングフォースが発生する
④車体にスリップアングルが生じてヨーが発生する
⑤ヨーによって車体が回転してリアタイヤにもスリップアングルが発生する
⑥リアタイヤにコーナリングフォースが発生する
⑦前後のタイヤに発生したコーナリングフォースと遠心力が釣り合い安定した旋回に
このプロセスの①~④の変化の過程で、エンジントルクを間引いて前輪荷重を増して、
フロントタイヤの荷重を増してコーナリングフォースを素早く増して、早く旋回姿勢に入る。
そんな、4WSと同じ所を目指しながら、また違うルートの技術という事ですね。
これが新しいのは、4WSのように別のシステムを搭載する必要が無い。
内輪にブレーキをかけて無理やりヨーを発生させるVDCのような減速制御でもない。
ステアリング操作をきっかけにエンジントルク変動を起こすという新システム不要な
ソフトでの対応が可能な技術という事です。(センサーは必要でしょうけど)
イマイチ何やってるか分からないんだよなーって人は、こちらを見て下さい。
上記動画からキモになる部分をキャプって黄色丸を付けました。
ステアリング操作をグラフ化したものですね。
GVC搭載のMAZDA3に対してアクセラはオーバーシュートして修正舵を当ててます。
というのが、このシーンでもわかります。レーンチェンジでアクセラは車が平行にならない。
どれだけ平行にならないかというと、こんな感じ。正面から見ての角度ですね。
MAZDA3はハンドル操作が、意のままで余計な操作が不要という事を言ってます。
これ、復習で見た後篇に出てくる、この絵と同じ事を言ってるのがお分かり頂けるでしょうか。
プロセスを間引く4WSに対して、時間を圧縮して同じ効果を狙ってるGVCなんです。
という事で、vertinさんの何シテルの通りで、理想的な運転ができるドライバーが、
理想的な運転ができている状況では、ほとんど顔を表さない制御なので、とっても評価が難しい。
でも、初めての雪上走行とか、不意にハンドル操作を強いられるようなシチュエーション、
あとはやっぱり、高速道路で車線変更なんかは効果を感じるのかと想像できます。
とはいえ高速のレーンチェンジは、速度も速いのでヨーがすぐ出るんですよね。
という事で、やっぱり初心者が高速のレーンチェンジで戻し遅れのシチュエーションかなw
そして、そんな効果が大きいと思われるシチュエーションは思い浮かぶものの、
ディーラーに行って、営業さんと同乗で体感できるかというと、どうなんでしょうね。
漫然と、雑な運転した方が効果が大きいような気もします。
先週ルノーで、新型メガーヌのトロフィーに試乗させてもらいました。
何シテルに書いた通りですが。でも、4コントロールを感じようと意気込んで行きましたが、
直線主体のバイパスと、細い旧道の試乗コースでは、欧州車ならではのアクセルオフでの
アフターファイヤーが気持ちよくて・・・という感想が限界だったw
っていったら、予約してもらえれば1泊2日でも貸せますよ!って事でしたけど、
乗るとやっぱり欲しくなるので、予約はしてきませんでしたw
と、結論も出たし、ここで終わりそうですが、終わりませんw
今度はGarageKさんの、こちらのブログを参考に話を進めます。
マツダ「G-ベクタリング・コントロール」に思う♪
GarageKさんが紹介されてるように、駆動力を使った制御は他にもあります。
ポイントは、プリウスのモーターを使ったバネ上制振制御のところです。
GarageKさんのブログではエクストレイルに搭載されたエンジン&ブレーキを使った、
ピッチング制御が紹介されてますけど、日産もリーフはモータで同じ制御があります。
更に発売が噂される東京モーターショーで発表されたARIYAでは、こんな制御も・・・
これ見ると、本当にARIYAが欲しくなるけど、GTRを売りたくなっちゃいそうで怖いw
それぐらいに、リーフでさえ電動駆動車というのは魅力的な走りをするんです・・・
【新しいEV誕生の予感】日産 新開発の新型SUV用電気駆動4WDシステム搭載実験車を公開
ちょっと、脱線しましたw
なぜGVCでEVの話を持ってくるかというと、人馬一体感にEVのメリットがあるからです。
GVCの効きが微妙という部分にエンジンレスポンスによる限界というのもあるのでは・・・
と感じるんです。そこが、EVになるとレスポンスは抜群です。
よくわかるシーンが、リーフや、e-powerのプロパイロットで高速道路を走ると分かるんですが、
モーター駆動でレスポンスが良いので、遅い前走車が居てプロパイロットの設定速度より
遅い速度で走っていて、その前走車が車線変更でいなくなった場合、急加速しますw
いやいやいや、そこまで頑張らなくてもいいんだぞって思ってしまうぐらいw
同じ日産でもエンジン車の追従は、そこまで急加速はしないので、電動駆動の良さを
アピールする為なのか、頑張り過ぎって感じる加速を魅せるんですよねw
そんな所から、電動駆動車になると、GVCが更に強く効くようになり・・・
人馬一体感が増すのかもしれませんね。レスポンスが良いというのが電動駆動の利点です。
というわけで、バッテリー容量に疑問はありますが、MX-30の走りの面は楽しみかも・・・
って、こんな長いブログを書きましたが、GVC未経験でしたwww
というわけで、近所のマツダが改装オープンして真っ黒い店舗になり、店頭には
真っ赤な車が並んで、庶民の私はお断りされそうで、行きづらい雰囲気になってしまいましたが
試乗に行ってこようかなって感じで、ブログを〆たいと思います♪