来ました、今年もF1日本GPの季節が。
富士で始まり、しばしの中断後に87年から鈴鹿で再開したF1日本GPが、昨年から
トヨタが3年ほどの時間と大金を投じて改修したFISCO改めFSWへと開催の場所を移しました。
まあ、いろいろな意見がありますが、そんな訳で富士へ戻ってきたとも言えますね。
そんなFSWで開催された昨年の日本GPですが、私は観戦に行きませんでした。
神奈川在住で、鈴鹿まで観戦に行った事があるのに。。。
それは何故かと言うと、大惨事になることが目に見えていたからなんですね。
レースに詳しい方は、記憶している方も居ると思いますが、05年にFSWとしてオープンして
最初のGT選手権(S-GT)のレースで、最後の観客がFSWを出たのは、レース終了後6時間後の、
21時ぐらいまで大渋滞でFSWの中に閉じ込められたとの事でした。
F1の集客集の約1/4である、S-GTでさえそんなことになってしまうFSW。
サーキット内の導線に、大幅な欠陥があることはオープン直後に露呈していました。
FISCO時代は、まあ渋滞は起きますけど21時まで・・・なんて事はありませんでした。
そんな訳で、これは危険だと、わたしの衰えた野性の感が危険の鐘を鳴らしていたのでした。
結果的に、その予想は非常に残念な事に、それを大幅に上回る大惨事を引き起こしました。
初開催で初めてのシャトルバスによる運行で、しかも雨が降ってしまった。という不幸はありました。
しかし、それにしても酷い有り様だったようです。本来ならば初開催だからこそ、入念な
シュミレーションを行っていると思われたのですが、残念ながらトヨタのF1開催に関わった方々は
鈴鹿から、開催権を奪ってくることに成功した時点で満足してしまったようです。
あの週末、何が起きたか知らない方は↓こちらをご覧下さい。
http://www42.atwiki.jp/kusotoyota/
http://kspjpn.blog91.fc2.com/blog-date-200710.html
http://fswthevictim.blog122.fc2.com/
わたしが異常に気が付いたのは、大型掲示板の速報だったかなと思います。
なにやら、現地で帰宅困難者が多数、発生してしまっているようで、どのバス乗り場にバスが居るとか
ゲートからの徒歩の出入りは禁止されているけど、出て良いのか?とか、なにやらすごい勢いで
書き込みが進んでいました。
結局、雨で舗装されていないバス乗り場はドロドロのぬかるみになり、一部で簡易舗装の道路が
陥没しサーキット内のバスの運行が不可能になってしまったことが原因だったようです。
そして、バスが来ない雨の降る暗い駐車場では、冷えてもトイレに行けず・・・。
しかし、そもそも簡易トイレの数が圧倒的に少ない、照明が無く暗いバス乗り場、救護所が閉まるのが
早すぎるとか、いろいろと複合的な要因が絡まり、あのような悲劇へと繋がったようです。
なにより、来場者数に対して、警備員、誘導員の数が圧倒的に少ないのも、大きな問題でした。
しかも、誘導員は地元の高校生のボランティアだったと聞いています。
帰宅困難になった観客の怒りの矛先を向けられたボランティアの高校生たち。本当にかわいそうです。
そのほとんどは、無線機も持たされておらずスタンドアローン状態。悲惨です。
そんな中、現場を取り仕切っていた大手旅行会社J●Bの方々はテントの中で、のんびりとしていた
なんて目撃情報も。。。
そんな土曜日だったので、帰宅時間も遅くなり翌日の決勝の観戦は諦めてしまった方も多かったようです。
前日の悲劇があり、日曜は万全の体制で挑むかと思われた決勝日は、なんと、そもそもFSWへ
レース開始までに入れない人まで、発生してしまったのです。
わたしの知人も、そのレース開始に間に合わなかった1人ですが、その人が乗ったバスの運転手さんは
『このまま乗っていてはレース開始に間に合わない。ルール違反だが歩いて入場すれば、まだ開始に
間に合うから、歩ける方はどうぞ』と、バスから降ろしてもらい雨の中、歩いて入場したそうです。
基本的にはバスの入退場のみで徒歩の入退場は禁止されているので、バスから降ろしてもらえない
観戦者も居たようです。しかしレース後に、この問題が明るみに出た際、トヨタからの発表では、
『レース開始時に、入場できなかった方には返金する。その人数は80名』と発表されましたが、
実際には、とてもそんな少数ではなく、レーススタート後も、ぞろぞろと行列になって徒歩入場者が
いたようです。なにより、わたしの知人が歩いて入場するも、スタートに間に合わなかったにもかかわらず
返金されていない1人です。
なんか、その返金もスタートに間に合わなかった人、全員に返金するなんて実際不可能じゃないですか。
個人の都合で遅れた場合返金するのか?どう見分けるのか?というのもあるし。
そんな状況で、しかも何が根拠なのか分からない、80人への返金。
これは、いかに太っ腹かという事を、事が一般ニュースでも報道されるほど大きくなった為に、
人気取りというか、目くらましの返金でしかなかったと思います。
ほんとうに、やり方が汚い。
コースが見えなかったCエリアの返金は、あたりまえです。
しかしながら、そんな入退場のぐだぐだな運営だけではなくて、レース観戦における1つの醍醐味である、
応援フラッグの禁止と言う、レースファンからすると信じられない事もおきていたのですよ。
そして、この件は続きがあるのです。
なんと公式にフラッグの応援は禁止しながら、トヨタ応援席で巨大なトヨタ応援フラッグが広がったのです。
そして、その様子がトヨタのHP上の公式ブログにアップされ・・・。
しかも、これがトヨタの応援魂、一体感がたまらない!
といった、他のチーム、選手のファンを逆なでする内容で。。。
当然、炎上し、なんとレース終了後から1週間近くトヨタF1公式HPが閉鎖されている状況が続いたのです。
イメージ向上のためのスポーツへの参戦なのに、その報告をメーカーがHPで行えない。
これは凄い事だと思います。異常事態です。
それに、ホンダの所有する鈴鹿ではトヨタ応援シートも用意されていました。
しかしトヨタの富士では、トヨタ応援シートのみで、ホンダ、琢磨の応援シートは用意されず。
そして、雨具はトヨタの赤いポンチョしか購入できず、パスケースも過去のケースには
入らないサイズで、トヨタのケースを買わないと入らないサイズだそうで。
そうすれば、嫌でもトヨタ応援団風のルックスになってしまい、トヨタしめしめですよね。
もう、することなすことが全てが、トヨタに向いておりF1日本グランプリではなく、
トヨタGPでは?とも揶揄されていましたね。。。北朝鮮のマスゲームか?とも。
このような、悲劇が1年前のFSWで起きていたのです。
今年も、いよいよ来週に迫ってきました、F1日本GP。
知り合いのトヨタ関係者に聞いたところ、ある晴れた春の日、FSWで傘をさして列を作ったそうです。。。
どうやら今年は、社員を動員してシミュレーションを行っているようですね。
っていうか、開催初年度からやっておけよと言いたい所ですけどね。
そもそも、運営に関して開催経験が豊富なホンダからも、支援の申し出があったそうです。
しかしながら、トヨタは申し出を断り、結果その状況を招きました。
鈴鹿でのF1開催も、開催初年度とかの運営は酷かったという声もありました。
だからトヨタの富士開催も初年度だからしょうがないという事を言いたい意見かもしれませんが、しかしながら
そういうホンダからの申し出を断っている時点で、そんなしょうがないなんて言えませんよね。
これで今年、開催が成功したとして、これがカイゼンの凄さですなんて言ったら・・・。
昨年の失敗は、カイゼンをアピールする為に人柱にされた。という事ではない。そう信じたいです。
スタートに間に合わなかった知り合い。初めてのF1凄かった!レースも楽しかった!と、大満足していました。
当然、帰路は本当に大変だったそうですが。ほんとうに、レースの内容は見所が盛りだくさんでしたね。
それだけに、そんな運営が残念でなりません。
今年は、どうなるのかなー、日本GP。ぜひ、新しい犠牲者を生まない運営を望みます!
そして現地に行かれる観戦組の皆さん、がんばってください!!!
わたしは根性無しなので、テレビ観戦です。。。