2009年03月30日
さてさて今年も開幕しました、F1の09シーズン!
まずは今年のマシンの外観の感想から。
オフテストでデリバリーされた際には違和感を感じまくった、前後のウイングですが
残念な事に、これまでのウインターテストの1~2ヶ月で見慣れてしまったようです。。。
どうあがいても、このウイングのレギュレーションで1年を過ごさなければならない諦めか・・・w
そして、ごちゃごちゃと空力付加パーツが無くスッキリして、いかにモノコックの
先端が持ち上げられているかとか、サイドポッド後端がいかに落とし込まれているか、
そういったマシンの造形を、テレビを観ているだけでも認識できる所が逆に楽しいぐらいです。
まあ、この辺はフジテレビNEXTのデジタル化の効果もありますが。。。値上げなだけに、
悩ましいですが、やはり生放送を見る為には、必要投資ですかね。悔しいなぁ。
フジTVのケチ!!!
地上波だと画質はデジタルですが、川井ちゃんと今宮さんジャンキーのわたしには、
情報量不足ナンデス。。。
話を戻して、昨年までのマシンは、素の形状は雑誌やネットの静止画でさえ、ほぼ認識が
できない程に、ごちゃごちゃパーツが乱立してましたからね。まあ、それはそれで迫力は
ありましたが、 勝負メイクも良いけど、やっぱりナチュラルメイクが良いねって感じでしょうかw
さてさてレースに関しては、RA109@メルセデスのぶっちぎりデシタ。なんとも微妙・・・。
さすが昨シーズン、ホンダがマクラーレンやフェラーリの予算を超える金額を投入し、
08シーズンを棒に振り、RA108はデリバリー直後から開発しないをという決断をして、
恐るべき リソースを注ぎ込んで造られたマシンだなというのが伝わってきました。
フロントウイングの翼端板とは言えない翼端部形状、バックミラーのステー等、相当な時間を
費やして開発した であろう、細かい部分までフォローしている作りこみの深さを感じます。
が、快走の要因のひとつがホンダエンジンを降ろした事にあるなんて報道もあり、
悲しい限りです・・・。
トルクの実用域での出方が細かったなんて言われています。
共通エンジンとは言え、いろいろとコソコソと チューニングしていたようなので、そんな状況が
本当であったとすれば、昨年のバトンとバリチェロの、 ヤル気の無さは、ある意味で
納得かもしれませんね。
あと、もう1つ驚きの証言で、2人は今年のダウンフォース減りまくったであろう今年の
マシンに乗っても、それ程に 違和感を感じてないなんて報道も・・・。
そりゃ、去年のダウンフォースの効いたマシンに乗ってなければ 比較の基点も違うから、
今年のマシンに違和感無く乗れてしまっているのも、ある意味納得ですw
っていうか、ロスが昨シーズン、RA108の開発を放棄したのは、放棄したんじゃなく、
今年の為に、ドライバーを 少ないダウンフォースで走らす調教をしていたんじゃないかと、
疑いたくなってしまいますwww
実は、形は08レギュだけどダウンフォースレベルは09レギュを先取りしていました的な。
もし、報道が本当で、妄想が正解だったら、恐るべし、Mrバナナwww
(さすがに無いと思いますけどw)
あと、グレーゾーンのディフューザー派とは言え、スカパー中継でも川井ちゃんが言ってましたが
ディフューザーの効果だけではない、サスペンションを含めた出来の良さがあるという事でしたね。
ここ数年の空力最優先で、奇形サスでダウンフォースを稼ぎ、それで得た巨大なダウンフォースで
サスペンション機能のマイナス分も補うマクラーレン型ゼロキールの限界という事でしょうかね。
同じグレーなディフューザー派のウイリアムズやトヨタは、その辺でマシンのピーキさが
RA109@メルセデスほど押さえ込めてない事の一因かもしれません。
とはいえ、トヨタにしても最終結果は置いておいても、ピットスタートから、ベッテルの若さの
おかげとは言え、 表彰台にたどり着く位置までリカバリーしたレースをする力を見せた訳で、
なかなか今年はダンゴ状態で 楽しいシーズンになりそうな予感がしますw
フォースインディアも意外や意外にがんばってましたね。今年は本当にチーム間の差が小さい!
そして、やはり言わなければならないのが、レッドブルでしょう!!!
さすがエイドリアン・ニューウェイの作品である速さと脆さが高次元でバランスされた美しさ!!!
そこにベッテルの青臭いキレた速さが加わり、今年はもしかすると、もしかしちゃう!?なんて
期待できる走りを魅せつけました。フリー走行での壊れっぷりも、ニューウェイらしくてマルですw
マシンのカッコ良さ、ドライバーのカワユさ、今シーズンの注目度はナンバー1ではないでしょうかw
ただ、もうここまで来るとベッテルも、もう一段上のレベルを目指してもらいたくなりますね。
それだけに、あの接触はいただけません。クビサにはキツイ一撃でした・・・。
クビサが並び掛けた時、ベッテルに引け!!!と、全世界のベッテルファンは念じたでしょうが
通じませんでしたね。スタートから残り3周までキープしてきただけに、譲りたくなかった2位の
ポジションなんでしょうけど、あれだけの速度差があれば、あのコーナーで意地張って順位を
キープできたとしても、次のコーナーでは間違い無く、墜とされていたでしょう。
それだけに、シーズンを考えて3位でも表彰台をキープしてポイントを積み上げるという
走りを期待する所まで、ベッテルには求めたいです。あんな若さ丸出しではダメです。
しかも、2台(2人)とも、接触後に更にクラッシュしなければ、まだマシンは走れる状態だった訳で。
あれだけパーツが散らばれば、クビサがマシンを止めなくてもセーフティーカーフィニッシュも、
有り得ました。そしたら、ウイングが無い程度なら、ポジションキープでゴールできたかもしれません。
当然、結果論でレースにタラレバは言ってもしょうがないですが、次のステップを目指せます。
もう、一瞬のときめく速さをアピールするレベルじゃないんです。今年は狙えます。
そう意識して大人しくなれという訳ではないですが、クレバーになって欲しい!
同じようにクビサBMWも、FP3までの走りからは、ちょっと想像のできない素晴らしい予選と
決勝の 走りには、こちらもシーズンを意識できてしまう走りでしたね。
ただ、このBMWのマシンは、アロンソの乗るRENAULTのマシンと不細工ランキング、
トップ2なだけに、いまいち心情的に入れ込めない自分が居ます・・・。
あのノーズの愚鈍さが個人的にNG。レッドブル、トヨタの華奢なハイノーズが個人的に、
どストライクです。
あとは、RA109@メルセデスが、いまの速さ貯金をどこまで維持できるかというのが
今シーズンの 肝になりそうです。さすがに、他チームも、いくら緊縮予算体勢とは言え、
現状のパワーバランスでは 話にならず、指をくわえて眺めている場合では無いので、
大金を投じてグレーゾーンから、 いちおう黒ではなく白のお墨付きが出されたという事で、
あのディフューザーのコピーを始めているようです。
今回のレース、結果的に最後はバトンも追い詰められる形にはなりましたが、
それは残念ながら、我らの カズキが引き起こしたクラッシュで入ったペースカーのおかげでも
ある為、何事も無ければベッテル、 クビサも大きくバトンから離れて勝負はさせてもらえない、
速さの差はアリ、まだまだ貯金は歴然とあります。
ただし、いくらブロウンGPが、バージンGPになっても、どこまで予算に余裕が出来るかという
面は、昨年のホンダから引き継いで、得るはずだった分配金等、財政面で良い話も、
聞こえてこない状態では マシンの継続的な開発は期待出来ないでしょう。
F1のパワーバランスなんていうのは、昨シーズンを思い出しても分かりますが、中盤まで
快走を続けたBMWが、リソースを09向けマシンに集中すると言った途端に、戦闘力を
失ったように、毎GPで恐ろしい速さで進化していくのが近代F1です。
今年は、シーズン中テストも規制され、空流解析の稼働時間が規制されていますが、風洞は
最大スケール以外は規制されていないようなので、風洞で開発パーツを作成しては、
金曜日のFPでテストするといった流れになるんでしょう。(そうだっけ?)
そうした時に、どこまでRA109@メルセデスが今の貯金を維持できるか・・・、そんな感じで
観ると 今年のF1は楽しいと思います。
ただし、ヨーロッパに戻るまで大きな開発パーツも入れられないと仮定すると、バトンが
40点稼ぎ、2位以下を毎レース、いろんなドライバーがコース特性で順位を入れ替えて、
ポイントが散ってくると、ここ2年のハミルトン、アロンソを見ていて分かる様に、1位と2位で
2ポイントしか差が縮まらないんですよね。
スタートダッシュに成功すると、1年が本当に楽に戦えるようになるのが今のポイント制度です。
そう考えると、チームのデビューイヤーにホンダの資金で、どっかの誰かの名前のチームで、
バトンが 初のワールドチャンピオン!!!なんて事になるような悪い予感も・・・。
これはキツイwww
あと、ここまで話題に出ていないチームと言えば、フェラーリでしょうかね・・・。
昨年までのタイヤだと、高温側に作動温度を外れた状態でもソフトタイヤが使えた、タイヤに
優しい フェラーリでしたが、今年のブリジストンのソフトタイヤは、そこまで甘くないようで・・・。
でも、そんなタイヤへの荷重が優しい、そんな面から、ライコネンの終盤のハーフスピン→
ウォールにヒット →デフトラブルとに至るキッカケになったハーフスピンも、路面温度が下がり
ハードタイヤが作動域から 外れた事で・・・と、ライコ贔屓目には見てあげたくなりますが、
それにしてもダメな時でもダメなりにポイントを稼がないとって、自分でも言ってたじゃないか、
ライコネン!!!
昨年も一昨年も、タイトルは1点差だったから毎レース諦めないで大切に1年戦うよ。って!!!
結局、スタートから数周でソフトタイヤの性能の落ちっぷりにペースを乱され、その後
良い所も無く 自滅といった昨年から続くダメな時のフェラーリお決まりのパターンでした。
あぁ・・・。
そして、マクラーレンに関しては、昨年のブログにも書きましたが、MP4/23という昨年の
マシンはMP4/21というニューウェイの置き土産を、アロンソが07年に加入してチャンピオンの
意見を取り入れてアジャストして開花させたマシンがMP4/22であり、その延長線上に
あるマシンでした。
その種車であるMP4/21までのマシンをプランニングしたニューウェイ、開花させたリファインの
立役者である アロンソが抜けた昨年は、開発に勢いが無くなっていました。
それでもチャンピオンになったじゃんという意見もあると思いますが、それはフェラーリの
自滅のおかげでチャンピオンになって‘しまった’だけw
実質的にマシンのポテンシャルは、それほどの競争力がある状態ではなくなっていたと
予想していました。
まあそれも、デーモンヒル以来のイギリス人、尚且つ初の黒人ドライバーでチャンピオンに
なったと話題の‘ハミルトン’の開発能力の無さが、レギュの大きく変わった今年、
やっと現われた事での現状だと思います。
昨年のブログと同じ内容の繰り返しになりますが、ハミルトンのデビューイヤーである、
07年の快走も、アロンソに敬意の無い態度で、アロンソ側がマシンのセッティング情報を
共有しなくなった途端、尻萎みでした。
08年チャンプになったけど、マクラーレンのハミルトンへのリソースの集中、
フェラーリの自滅&点の分散、アロンソがまともなマシンに乗れてない情況があればこその
結果です。
実際ルノーの復調したシーズン後半のポイントだけ見れば、最もポイントを稼いだのは、
アロンソでした。
だから、昨年のわたしの予想通り、マクラーレンの没落は、見ていてスッキリですwww
結果的に昨日のレースも3位フィニッシュですが、ベッテル&クビサの接触、ヤルノとの
中継では 捉えていない部分の順位の入れ替えペナルティーが無ければ、6位が
やっとなわけで。
ピットスタートのヤルノより順位が下であったという事実が、現状のマクラーレンの
ポテンシャルです。
まあ、マシンを造れないドライバーを選んでしまったロン・デニスの長期的戦略の失敗でしょうね。
昨年のブログはこちら↓
https://minkara.carview.co.jp/userid/408750/blog/10199670/
あと、触れておくべき話題はKERSでしょうか。
これは、なかなか観ていて面白いですね。レースの終盤でヤルノを追うハミルトンが、セクター3で
1周分の規定パワーをイッキに放出して差を縮めるシーンのオンボード映像がありましたが、
ほんとにズバン!!!っと加速して差が無くなり追い付きました。
ただし、ブレーキの前後バランスを最適な状態よりも、回生する為には 前よりにする必要が
あるらしく、スタビリティーに劣るようですね。制動時は、どうしても前軸荷重になる為に、
後軸重が軽くなり、リアの安定が失われてしまいます。だから、理想の制動姿勢というのは
後輪も制動で 前後が平行に沈む込む車両姿勢が理想的なのですが、KERS搭載車は、
理想の制動の前後バランスだとNGで、効率的に回生させる為には意図的に前寄りにして回生中の
バランスを前軸荷重気味にしてあげないとダメなようですね。前軸荷重が制動時の理想の値だと
スリップしてしまうほどトルクが必要なんでしょうか?
イマイチ、その辺がシステム的に理解していないので、ちょっと川井ちゃんのコメントからは
理解できてません。KERSの回生システムを勉強しなければw
この辺の制動時の姿勢、荷重の話は、昨年のパドルシフトを導入して、シフトダウン時の
エンジンブレーキが自動ブリッピングされてしまい、ドライバーの技の一部ではなくなってしまった
フォーミュラーニッポンで話題になった事に通じる内容ですね。
まあF1は以前からブリッピングどころかツインクラッチのシームレスでの シフトチェンジが
スタンダードになっており、エンジンブレーキは制動の一部では無くなっていましたけどね。
まあ、厳密にはF1も07年まではEBD、エンジンブレーキデバイスと言われた、
微妙にスロットルを開けて急激なエンブレを避けるシステムで、トラクションコントロールの
一部にエンジンブレーキを制御する仕組みが あったのですが、08年にはそれも規制で
TCSと一緒に無くなっていましたよね。それにより、F1もエンブレは制動に使えず、
フットブレーキのみに戻ったといった感じなんでしょうか。
それでも、フォーミュラーニッポンほど大きな影響が無いのは、さすがF1って感じですかね。
そんな特性も去年のオフシーズンテストで小暮選手が、F1テストした際にパッとしなかった
一因でもあります。
小暮選手は、フットブレーキだけではなくエンジンブレーキも減速時に後輪をロックさせるか
させないかという、ギリギリのゾーンで制動時に効かせて走るタイプでしたが、近代F1に
代表する左足ブレーキのドライバーとは 違う、旧来の3ペダルドライバーの走りという事です。
そういう背景を考えると、松田選手はチャンスがあれば、良い結果を残せるのかもしれませんね。
まあでも、いまの国内レースとF1には、大きな壁が出来てしまっているので難しいでしょうね。
この辺は、また機会があれば書きたいネタなのですが・・・。時間がw
F1に話を戻して、アロンソは、それほどKERSにメリットは無かったと言っているし、
BMWもKERSを積んだ ハイドフェルドに対しKERS無しのクビサの快走を見てしまうと、
なかなかサーキットによって使い分けるようになるのか、それとも完全に降ろしてしまうか
微妙な所なんでしょうね。
やはりブレーキスタビリティーの低下というマイナス面の方が大きいんでしょう、
現在のレギュレーションでは。
ただ、マーケティング上、積まなきゃいけない 背景もあるらしく、KERS推進したBMWの
マリオおやじには頭の痛い問題だとかw
頭が痛いといえば、中継では実名を挙げてませんでしたがKERS開発が全く進まない
エンジンメーカーって、市販車ではエネルギー回生技術の最も進んでいる、
トヨタ自動車の事ですよねwww
現状、フェラーリ、メルセデス、BMW、ルノーは既に実践投入できているわけで、消去法で
トヨタしか残らないって、何の伏字にもなってない所がウケましたがwww
でも、意外と言えば意外ですね。それだけ市販車と全くリンクしない技術なんだと
バラしてしまったような 気もするし、そりゃトヨタ関係者も涙目でしょうねー。
他のエンジンメーカーへ供給を求める打診をしてるなんて驚きの情報を川井ちゃんが
言ってましたが、なんとも微妙だな~と感じました。
トヨタはグレーなディフューザーで他チームと溝がありそうだし、ハイブリッドの
ナンバーワン自動車会社を自負しているのに、それじゃあね。
素性の良いマシンがあるだけに、KERS無しで、突き進んだ方が良い気がしますね。
さてさて、そんなKERSですが、もっと使い方を変えると面白くなる要素があるのにって思います。
現在積んでいる電池の蓄電容量と、一周に放出できるエネルギー量の関係が、
どうなのか分かりませんが、1周辺りの放出エネルギー量上限を増やすと、KERSの
魅力というか効果が増しそうなだけに、推進するにはやはりマリオおやじの言うように、
電池を含めて重量級ドライバーの負担軽減にマシンの最低重量の引き上げと、
1周の放出エネルギー上限を増やすとさらに面白くなりそうだな~って個人的には思いました。
確実に抜けるだけ、使えてないですよね。オーストラリアのコースだからというのもあるかもですが、
昨日の ハミルトンのオンボードカメラを観る感じだと、あと1~2秒長く使えると完全に
並べる所までイケそうでした。
そうすると、やはりオーバーテイクに使えて、KERSウマーな状況を作れば、
開発も進むと思うのですが。
もうひとつの稼動フラップに関しては、それほど中継でも触れてませんでした。
というか、テレメトリーでも、フラップの表示は出てこないし、速さの差も?なので、実に微妙www
これは、天気が微妙で雨と晴れが切り替わるようなレースで有効になる程度かもしれませんね。
ハミルトンは、ピットインで、いままで通りグルグルとメカニックがアジャストしていましたしね。
こんな感じで、09シーズンの開幕戦を、わたし流に斬ってみましたw
今シーズン、毎レースは無理かもしれませんが、可能な限りアップしていきたいと思って
いますので、お付き合い頂ける方がいましたら、今年もよろしくお願いします!
Posted at 2009/03/30 21:29:35 | |
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F1_2009 | 日記