VW ゴルフ 直4横2.0T R 6速DSG AWD (529.8) 5.36(1500kg/280馬力)
正直なところ、試乗前に乗ったスタッフから聞く話では先代6世代から相当角が丸くなって、トータルでの性能アップはしてもRらしさが希薄になったとのことで、あまり期待していなかった…。
おそらく、エンジンフィール面での官能性で2世代前の5時代のR32のV6を超えることはないだろうと…。
それが今回、実際に試乗して良い意味で裏切られる結果となった。
Rでは標準装備されたDCCをノーマルモードに選択した場合、あたかもRであることを忘れさせる程のコンフォート性を確保しており、それだけだと優等生過ぎて拍子抜けするところ。
但し、今度のRが本領を発揮するのは、DCCをレースモードに選択した時で、それは何も交通法規を無視するスピード領域に遠く及ばない速度での話。
具体的には、脚エンジンレスポンスが増すのは当然として、排気音までもが心地良いサウンドを奏でて、あたかもマルチシリンダーエンジンにでも換装されたかのよう。
しかも、そのサウンドが濁りなく澄んだもので、その心地良さではR35GTーRを圧倒するもの。
おそらく、6時代のRで官能性面での物足りなさを指摘されたのが開発陣にとって余程悔しかったのか?と思う程の施しようで、ダウンサイジングターボだからと言ってエモーショナルな魅力が出せない訳ではない、ということをも証明したかのよう…。
マセラティギブリでフェラーリに先行してダウンサイジングターボを搭載してフェラーリかくやのエンジンフィールを発揮してたのとオーバーラップする。
それに、ツインクラッチの繋がりの速さスムーズさ滑らかさで世界に先だって採用しただけのことはあって、GTーR含めても宇宙一レベルにあるので、単なる高性能なだけの優等生に非ず。
マルチパフォーマンスなスーパースポーツカーとしても魅力的なエキゾチックさをも兼ねた新型ゴルフRこそが、世界最強ではないかとすら思ったのだ…。
VW ザ・ビートル 直4横1.2T カブリオレ サークルホワイト17インチ 7速DSG FF (416.5) 13.14(1380kg/105馬力)
今回でビートルカブリオレに試乗するのは、最後に画像転載した個体に次いで2回目ですが、今度の個体にはオプションで17インチタイヤが装着された仕様。
前回乗った時はボディやサスペンションの剛性感が足りない印象が強くVWらしかぬビビりがあったりしてて、それでもアバタもエクボのような魅力がカブリオレにはあるよね♪みたいな締めだったけど、今回はオープンならではの不快さが特になくて、さすがにゴルフRのそれには到底敵わないけれど、デートモードのドライビングスタイルで乗るには、これまた絶妙な乗り味。
フルオープン時の風の巻き込みがそれなりにあって、且つロングヘアーが乱れない程度の風の巻き込みは抑えられており、絶対的なスピードが低くても相当コーナー攻めた雰囲気にもなって、とゆるキャラとしての完成度非常に高いかと…。
また、ザ・ビートルのベースがゴルフ6だから、1.2ターボ仕様でリアサストーションビームでもクルマから伝わる情報量が豊富で、これなら運転が苦手な方にもおすすめしやすいもの。
解せなかったのは、インチアップしたのに剛性感が低下してなくてバランスが良かったこと。
単なる個体差な可能性も否定できず…。
VW ゴルフ 直4横2.0T GTI 6速DSG FF (383.3) 6.32(1390kg/220馬力)
Rの前では霞みがちなGTIですが、純粋にゴルフらしさなりGTIらしさなりを求めるならば、敢えてDCC未装着仕様を選択してみるのもいいか、とも思う…という意味で隠れオススメ物件!
Rと違ってGTIのDCCは、よりハードな走りのため…というよりかは、よりコンフォートな乗り味にも出来る…みたいなキャラで、実質的な加速性面で言えばタイヤ外径が小さくなってバネ下重量が軽くなる17インチ仕様こそが、純粋なGTIである…とも。
なので、せっかくのGTI独特のチェック柄シートを生かすためにも、出来れば革シートのオプションはなしで。マニュアルシートでも、バッチリ運転環境決まりますのでご安心を…。
VW アップ 直3横1.0 2ドア move up! 5速ASG FF (154.8) 12.00(900kg/75馬力)
個人的なことを言えば、今時の軽四国産コンパクトに乗ってるヤングドライバー全てに、このアップに乗ってみ?と言いたい。
カスタムだスマホだiPhoneだのにこだわるのも良いけれど、クルマ本体の設計にもっと目を向けて、クルマを走らせる上で何が重要で何処を割りきるのか?を、もっと真剣に考えて欲しいと…。
それが、結果的にはパッセンジャーの命をどれだけ大切に思ってるか?みたいな話にも発展しそうだけど、それは説教臭くなるから辞めるとして…。
ボディサスペンションシートの剛性感の高さで、同価格帯の日本車を凌駕しているのは明白だけど、シングルクラッチのASGのフィーリングにどうしても馴染めないで二の足を踏む、若しくは日本車に乗り換える決心をするユーザーの気持ちだって、本当に痛い程当方も分かってるつもり…。
と言ってる当方とて、予算があったとしても上記のゴルフ勢を差し置いてアップを選択する程でもない…というところに弱さがあって、それでも今回の2ドアモデルなら低価格でコストパフォーマンスが高くて説得力あるけど…。
VW ザ・ビートル 直4横1.2T カブリオレ 7速DSG FF (395.8) 13.14(1380kg/105馬力)
Posted at 2014/05/06 21:26:54 | |
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