初めての尾道は、港町らしい開放的な明るさが印象的。渡船場に降りた瞬間から好感を抱きました。
ホテルに荷物を置き、再び自転車に跨って市内観光へ…
と言っても、尾道は坂と石段の町として知られるわけで、よく映像で見る山腹の路地や階段は、とてもペダルを踏んでは登れません。
かと言って坂の下に自転車を置いて歩いたら、また元の場所に戻らねばならない。
元MTB乗りの血も騒ぎ、自転車を担いでの尾道観光と相成りました。
尾道、フォトジェニックな町です。山腹に貼り付いた路地の一つ一つが、いちいち絵になります。
写真は
こちらに掲載しております。
早めの夕食に行った尾道ラーメン。ガイドブックに紹介されていた有名店に行きましたが、んー、確かにおいしいけれど、さほどの感動はなかったなあ。
やはり西日本、18時を過ぎても十分な明るさ。
腹ごなしに、今度は自転車に「乗って」、尾道の夜景を見ようと、千光寺公園まで上りました。
…さすが西日本、なかなか暗くなりません。
尾道のシンボルとも言われる千光寺まで急坂を少し下ってみたりして時間を潰しました。
途中見つけた、林芙美子「放浪記」の石碑。
この一節。泣けてきます。
夜景は絢爛豪華というわけではありませんでしたが、暖かな気持ちになりました。
口直しに寿司でもつまみながら軽く呑むべえ、と思いながら千光山からダウンヒル。
ところが市街地に入った途端、金属片を踏んで前輪パンクというハプニングに見舞われました。手早く予備のチューブに取替えたのはいいが、CO2インフレーターで派手に空気を入れ過ぎ、衆人環視の元、予備のチューブもバースト。
しくしく泣きながらホテルまで自転車を曳いて戻り、尾道の夜はパンク修理で更けてゆきました。
翌朝の尾道は土砂降り。しかし9時前には空も明るくなり、小雨程度になったので、昼の電車までの間、町をもう一周りしました。
今日も相当部分、ロードバイクを担いで…
やがて雨も完全に止み、しっとり湿潤な空気に包まれた尾道は、昨日にも増して落着いた佇まい。
ただ、靴底に金具の付いたサイクルシューズが濡れた石畳で滑るので、下りは冷や冷やものでした。
途中で会った、写真が趣味という地元の方から、御袖天満宮が絶対お勧めと伺いました。映画「転校生」の、主人公が入れ替わってしまう、あの有名な場面で使われた石段のあるお宮です。
幅約5mの石段が55段。うち54段が一枚岩とのことで、見上げると凛とした美しさに身の引き締まる思いでした。
残り時間が少なくなり、昨日目を付けておいた雑貨ショップを回って、尾道帆布のサコッシュ、猫の置物などを買い、11時47分の山陽本線の普通列車で福山へ。ここで12時31分発のN700系「のぞみ」に乗り換え。東北・上越新幹線に比べて、シートピッチの広さが嬉しいですね。
尾道の書店で買った、林芙美子「放浪記」を読みながら家路に就きました。
Posted at 2011/05/22 14:43:21 | |
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自転車 | 日記