![震災から一週間 震災から一週間](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/021/811/331/21811331/p1m.jpg?ct=de9390cd4127)
永年暮らした大好きな東北が、とりわけ、仕事で行くたびに温かな人達か迎えてくれた三陸が、壊滅的な被害を蒙ったことへのやり切れぬ気持ち、また、今自分がそこにいないことに対して複雑な思いを抱いたまま、たちまち時間が過ぎて行きました。
写真は、廃墟と化してしまった気仙沼の、09年秋の風景です。
もっとも、東北に思いを致すよりも、今月からの新任地である都内もまた混乱し、対応に追われる日々でありました。
首都圏でも、小売店の店頭から商品が消えています。
昨日、蓮舫大臣が「市中には震災前を上回る量の商品が供給されている」という趣旨の発言をされていました。
恐らく、混乱を助長するような大量のまとめ買いを抑制する狙いがあってのことと推察します。
ただ、流通業界に籍を置く者としては、違和感を禁じ得ませんでした。
今首都圏で発生している物不足、社内や取引先の情報を総合すると、
1.ガソリン不足 : メーカーの工場で原材料や包装紙材が枯渇しているが、物流が機能しないため供給できない。また製造しても、配送センターから店頭まで届けるだけのガソリンが確保できない。
2.停電: 工場の生産計画が組めない。鉄道ダイヤの乱れにより工場の従業員が出勤できない。また、配送センターでピッキング作業ができない。
3.地震による生産設備の損傷。
以上が主な原因であり、消費者がまとめ買いを自粛すれば解消する類いのものではありません。
まずはガソリン供給の増加による物流機能の正常化である程度解消が期待でき、次に電力供給の増加により7〜8割方まで回復する、ということではないかと思います。
しかし実際、「パニック買い」的なまとめ買いも少なくないのは事実。
米どころ新潟ですら、スーパーの店頭から米が消えたと現地の同僚が話していました。
今般、避難所で整然と並んで配給を待つ日本人の美徳が、海外のマスコミでも賞賛されたといいます。
気候も経済環境も厳しい東北では、皆が支えあっていかないと生きていけないのです。そのことが一部地域では談合体質も産んでいましたが。当然のように譲り合い助け合う気質を醸成しているのだと思います。
片や、この事態に及んで、なお自己本位な買物行動に走る姿は、醜いと言わざるを得ない。
ガソリン供給は来週にはある程度正常化するらしく、そうすれば物流機能も100%とは言わぬまでも回復するのだから、さしあたり必要な分だけ購入して、なるべく多くの人に必要なモノが行き渡るよう、生活者一人一人が配慮すべきでしょう。
今日、福島の友人からメールが届きました。
「原発が心配で新潟に避難する途中、会津の旧い知人を訪ねたら、そのまま暫く逗留させてくれることになりました。感謝です!」と…
幸い、私の友人や同僚たちは皆無事で、この難局の中でも明るく元気に、助け合っているようです。
今は遠くから応援することしかできませんが、近いうちに何らかの形で彼らの役に立ちたいと願っています。
Posted at 2011/03/18 22:44:04 | |
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東日本大震災 | 日記