都内でも川越周辺でも、ガソリン価格は、レギュラーでも148〜151円あたりで高止まり。
況やハイオクをや…
さて、その要因となっているリビア情勢との関連ですが、27日(日)の日経新聞によると、
…リビア産原油は硫黄分が少ない軽質原油。これに対し、サウジアラビアが増産している原油は硫黄分が多いため、リビア産の減少分を十分に補えないとの指摘がある。リビア産原油を精製していた欧州の製油所では、サウジ産原油を処理できない例もあるという。…
ふうむ、軽質原油?
さらに調べてみると、
一口に原油と言っても、当然、産地によって成分が異なる。
その中で、軽質原油というのは、揮発油分が高くて比重の小さい原油のこと。
基準としてAPI値なるものがあるそうだが、このへんは素人の手に負えない。
ともかく、比重が軽い程、ガソリン、軽油、ジョット燃料など、利用価値の高い石油製品を多く採れる。
つまり、軽質原油というのは、原油界の純米大吟醸みたいなもの…ちょっと違うか。
日本が原油の30%以上を輸入しているサウジアラビアも「アラビアン・ライト」「アラビアン・エクストラライト」「スーパーエクストラライト」といった、どこかのタバコの銘柄みたいな高品質の軽質原油を生産しています。
しかし、原油の品質を決めるのは、比重だけではない。
「硫黄含有量」というのが絡んでくるのだそうだ。
硫黄分が少ない原油は「スイート原油(実際、甘い匂いがするらしい)」、多いものは「サワー原油」というそうです。
リビアで産出する「スイート原油」というのは、硫黄分が1%以下という最高級品質。原油界の山廃仕込みというべきであろうか。
高品質なリビアの「スイート原油」は、情勢悪化で産出がほぼ止まった。…リビアの産油量は日量170万バレルで世界需要のわずか2%に過ぎない。…だが、原油市場が懸念するのは、量ではなく、質の面だ。リビアの低硫黄のスイート原油は、石油への精製が非常に容易なのだ。一方、サウジアラビアの原油の大半は質の面で劣るぶん、精製も困難になる。…(国際ニュース : AFPBB News3月28日より)
全文は
こちら
ちなみに、サウジアラビアの「アラビアン・ライト」は硫黄含有量1.97%。「スーパーエクストラライト」は1.20%とのこと。
硫黄の含有量が多いと、「燃焼によって亜硫酸ガスとなって大気環境を悪化させ、また、石油製品の劣化、装置の腐食、触媒被毒などを起こす原因になることがある(JX日鉱日石エネルギー 石油便覧より)。」
日本の石油会社の精製設備は高機能で、他国に比べ「ヘビー・サワー」な原油も精製できるらしい。
しかし欧州、特にリビアへの依存度が高いイタリアなどは深刻な事態に直面し、原油マーケットの高騰要因になっている…という理解でいいのかな?
新潟から持ってきた「清泉純米吟醸」を、金沢で見つけたぐい飲みでちびちびやりながら(写真)、日常生活にも仕事にも対して役立たない調べものに時間を費やしてしまいました。
Posted at 2011/03/31 23:18:27 | |
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