本日はWRX S4のディーラー入庫の打合せ後にネッツトヨタへ行き、4月10日に発表され発売が開始されたトヨタ RAV4に試乗しました。このRAV4は先々代モデルで一旦日本での販売が休止されましたが、ここ最近のSUVブームにより再度日本で販売されることとなりました。試乗グレードはガソリンエンジンモデルの最上級グレードのG‟Z Package”(3,348,000円/CVT/AWD)になります。
結論を先に言ってしまうと、非常に出来が良く、国産メーカーライバル車(エクストレイル/CX-5/フォレスター)と比較しても頭ひとつ実力が上回っている印象でした。
【エクステリア】
フロント ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン
サイド
リヤ
エクステリアデザインは歴代RAV4のイメージを残しつつ、トヨタの最新デザインを纏いながらもアメリカ国内での量販を期待するモデルだけあって、全体的に角ばったオーソドックスなデザインかなと感じます。
ボディサイズは全長4,600㎜×全幅1,855㎜×全高1,690㎜と大柄ですが、角ばったデザインとグラスエリアが広くとってあるおかげで数値ほどの大きさを感じることなく、前進する限りでは運転しやすい印象を持ちました。ただ、狭い道の取り回しや19インチタイヤ装着車は最小回転半径が5.7mと小回りが効かないので、そのあたりは注意が必要かなと思います。
【インテリア】
ダッシュボード
インテリアはC-HRやカローラスポーツなどトヨタの最新モデルと同様のデザインテイストでまとめられていて、エンジンスイッチが左側にあること以外は迷うことなく使える印象です。クオリティについては2,608,200円スタートのクルマとしては「並」のレベルといった印象で、フォレスターと同等レベルでCX-5やハリアーには劣るといったところでしょうか。ただ、ステアリングに使用されている革のクオリティは高く、さすがアメリカで主力で販売されているモデルだなと感じました。
【シート】
フロントシート
リヤシート
シート生地は合成皮革とのことでしたが、そのしっとりとした柔らかな風合いや触感はまるで本革シートと同等レベルであり、大きさや形状も非常に良く、シートに座った瞬間から今年試乗したクルマの中でも間違いなく№1のシートであると感じました。特に腰からお尻にかけてのフィット感が良く、しっかりとシートに包み込まれているように感じられるところに好感を持ちましたね。
【エンジン・トランスミッション】
ガソリンエンジンモデルはCVTのみの設定
2,000CC直列4気筒DOHC直噴エンジン(171PS/21.1kgf.m)とDirect Shift-CVTと呼ばれるCVTの組み合わせになります。
昨年末に同じ(と言ってもハイオク仕様の)パワートレーンを持つレクサスUXに試乗した時にはあまりいい印象を持たなかったのですが、この短期間でマッチングが最適化されたのか、このRAV4では1,640kgでAWDとよりキツイ条件ながらも過不足なく走ることができ、この新開発2,000CCエンジンを少し見直した次第です。
と言っても、街中や幹線道路を走行する時には過不足なしといった具合で、高速道路の追い越しや急加速が必要なシーンではやっぱりもう少しパワーが欲しくなってしまうかなと。
CVTは発進時にギアを使うことのメリットが感じられます。「フワッと」した発進ではなく、アクセルを踏むと「スッと」発進しますね。中間加速時はCVTの加速感になりますが、やっぱり発進が「スッと」スタートしてくれると気持ちがいいです。やっぱりこの2,000CCエンジンとCVTがカローラシリーズやC-HRにも搭載されないかなと思ってしまいますね。
【サスペンション・乗り心地】
装着されていたタイヤは235/55R19 YOKOHAMA AVID GT
フロント・ストラット式/リヤ・ダブルウィッシュボーン式で構成されるサスペンションはTNGA化されフロア剛性が強化されたシャシーにより、従前のシャシーを採用するモデル(ハリアー)と比べ飛躍的に走行性能が向上しています。
乗り心地や操縦安定性はフォレスターに似た感じの硬さとハンドリングで、フワッとした乗り心地よりも操縦安定性を重視したビシッとしたフラットな印象です。それでいて路面の荒れた場所を走行していても、コツコツ感はあるものの不快な「揺れ」は全くありませんでした。
ハンドリングは軽快さよりも安心感というか、安定感を重視したような印象で、ステアリング操作に対して「キュッ」というよりは「スッ」曲がっていく印象で、電動パワーステアリングも重すぎず軽すぎずちょうどいい塩梅であり、運転して10分経過した時には完全に体に馴染んでいくようでありました。この新型は日本市場での販売は完全に「オマケ」扱いですが、そのことによってワールドワイドなセッティングで販売されることになったことが吉となったように感じましたね。
【総括】
久しぶりの試乗記です。今年に入ってからは魅力的な新車の登場が少なく、それに重なって仕事も忙しくなったことから試乗に行くテンションにならなくて、すっかり試乗することから遠のいてしまっていました。
最近、自動車メディアでこのRAV4が月販計画の8倍である24,000台を受注したとの記事を読み、久しぶりに試乗する気持ちになったため試乗してきました。
RAV4ですが、さすがにアメリカ市場でトヨタの主力販売モデルとなっているだけあって実力は相当高いです。この出来だと国内のライバル車は現状ではちょっと太刀打ちできないかなといった印象を持ちました。これから登場するトヨタの新型車もこのくらいの出来を期待したいところです。
このブログの撮影機材
カメラ
Panasonic LUMIX G9
レンズ
Panasonic LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60㎜/F2.8-4.0 ASPH. /POWER O.I.S.
Posted at 2019/05/19 17:29:04 | |
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