2019年07月19日
今度は3台投入ですか
スパ24時間:『Fate』だけじゃない! グッドスマイル、ブラックファルコンと組み3台のジャパンデザインを採用
7月19日、グッドスマイルカンパニーは7月25日に開幕する伝統のトタル・スパ24時間レースに向けて、ドイツの名門ブラックファルコンと組み、3台の日本のポップカルチャーを施したジャパンデザインアートカーを走らせると発表した。すでに発表されている00号車の『Fate』に加え、04号車が『プロメア』、06号車が『初音ミク』のカラーリングをまとう。
『世界三大耐久レース』のひとつと言われ、72台ものマシンが参加するGT3カーの世界最高峰イベントにして、インターコンチネンタルGTチャレンジの一戦、そしてブランパンGTの一戦として開催されるトタル・スパ24時間へ向け、ひときわ目を引くジャパニーズ・ポップカルチャーをテーマにした3台のメルセデスAMG GT3が登場することになった。
スーパーGTで活躍するGOODSMILE RACINGは今季、ドイツの名門チームであるブラックファルコンと組んで、谷口信輝/片岡龍也/アダム・クリストドウロウ組の1台を『Fate』カラーで走らせることをすでに発表していたが、新たにブラックファルコンの3台全体のアートディレクションを担当し、『チーム・ブラックファルコン・アートカー・バイ・グッドスマイル』として、全車が日本の誇るポップカルチャーをテーマにしたカラーリングデザインになることが発表されたのだ。
まず、谷口/片岡/クリストドウロウ組の00号車は、すでに発表されているとおり人気ゲームブランドTYPE-MOONによる世界的ヒット作『Fate』の誕生15周年を記念し、プロジェクト専用に描き上げられたイラストをボディにあしらう。これに日の丸をイメージした赤と白、そして作品の中で重要な意味をもつ、聖剣エクスカリバーを用いたデザインがまとめられた。
そして、マーロ・エンゲル/ルカ・シュトルツ/イェルマー・ブールマンというメルセデスワークスドライバーたちが駆る04号車は、ブラックファルコンのチームカラーであるブルーをベースに、大ヒット公開中の今石洋之×中島かずきによる初のオリジナル劇場アニメーション『プロメア』の世界観を使用したデザインとなった。作品の中心テーマである炎を使用してデザインがまとめられる。
また、アブドゥラジズ・アル-ファイサル/フバート・ハウプト/パトリック・アッセンハイマー/ガブリエーレ・ピアナという4人が乗り込む06号車は、ドライバーであるアル-ファイサルの母国、サウジアラビアのナショナルカラーであるグリーンをベースに、スーパーGTはもちろん世界中でお馴染みの『初音ミク』の世界観を使用したデザインとなった。イラストはiXima氏の『初音ミクV4X』が採用され、デジタルの世界をイメージした光をモチーフにまとめられた。
この3台の車両デザインに加え、スパ24時間ではチームのピットウォール等も含め全体的な統一感を意識したデザインとなるという。00号車、04号車は総合優勝を目指す存在だけに、今季のスパ24時間では3台のメルセデスAMGが、世界にジャパニーズ・ポップカルチャーを広める存在となりそうだ。
Fate、プロメア、初音ミク スパ24時間レースに痛車3台が参戦 グッドスマイルカンパニーがデザイン提供
2019年7月25日にベルギーで開催される「スパ・フランコルシャン24時間レース」にて、ドイツの名門レーシングチーム「ブラックファルコン(Black Falcon)」が使用するチームマシンのアートディレクションを、日本のフィギュアメーカー「グッドスマイルカンパニー」が担当することを発表しました。
これでスパ24時間レースにFate、プロメア、初音ミクの計3台の痛車が走ることになります。
1924年に始まったスパ・フランコルシャン24時間レースは、フランスのル・マン24時間レース、アメリカのデイトナ24時間レースと並ぶ「世界3大耐久レース」の1つとして知られています。
2019年はグッドスマイルレーシングの車両を含めた3台のメルセデスAMG GT3が参戦。そのデザインをグッドスマイルカンパニーが手がけます。
谷口信輝さん、片岡龍也さん、アダム・クリストドゥルさんが乗り込む「00号車」は、ゲームブランド「TYPE-MOON」が手がける人気シリーズ「Fate」誕生15周年を記念したデザインに。
日の丸をモチーフにした赤と白をベースに、今回のために描き下ろされたアルトリア・ペンドラゴンらキャラクターイラストを使ったラッピングが施されています。
マーロ・エンゲルさん、ルカ・シュトルツさん、イェルマー・ブールマンさんによるメルセデスパフォーマンスチームが乗り込む「04号車」は、トリガーが手がけたオリジナル劇場アニメ「プロメア」デザイン。ブラックファルコンのチームカラーであるブルーをベースに、作品の中心テーマである「炎」をモチーフにしたデザインとなっています。
アブドゥラジズ・アル ファイサルさん、フバート・ハウプトさん、パトリック・アッセンハイマーさん、ガブリエーレ・ピアナさんの4人が乗り込む「06号車」は、グッドスマイルレーシングの勝利の女神「初音ミク」。アル ファイサルさんの母国サウジアラビアのナショナルカラーであるグリーンをベースに、ミクさん次元(デジタル世界)をイメージしたデザインが施されています。
スパ24時間レースに挑む3台の痛車。どんな活躍を見せてくれるのか楽しみですね。
●スパの魔物、今年こそ乗り越えたいGSR
ちなみにグッドスマイルレーシングは2017年にもスパ24時間レースに挑んでいますが、予選でマシンがクラッシュして大破してしまい、本戦は急遽取り寄せた代車で走ることになりました。その本戦でも他マシンとのアクシデントによる破損でリタイアという無念の結果に終わりました。
2018年は参戦せず、満を持してリベンジに動いた2019年ですが、先日行われたテスト走行中にマシンがクラッシュ。激しく損傷した00号車(Fate)の写真が公開され、ファンの間では「スパはまだ許してくれないのか」「今年も魔物が牙を剥いた」などと衝撃が走りました。
その後、今回のプロメアコラボマシンを運転するブラックファルコンのチームメンバーが練習用マシンを貸すと提案があり、グッドスマイルレーシングはなんとかテスト走行を終えることができました。
そんなバックストーリーがある今回のスパ24時間レース。まずは各車が無事に完走できることを祈りつつ、その上で好成績を残せるように応援したくなりますね。
スパ24時間:グッドスマイル安藝社長、ブラックファルコンとのコラボカラーに「考えられないレベルのすごいこと」
7月19日、グッドスマイルレーシング7月25~28日にベルギーのスパ・フランコルシャンで開催される伝統の一戦・トタル・スパ24時間レースに向けて、ドイツの強豪ブラックファルコンと組み、3台のジャパンデザインのアートカーを走らせると発表した。このコラボレーションについてグッドスマイル・レーシングの安藝貴範チーム代表は、ブラックファルコン側からの要請で今回のコラボが実現したと明かした。
スーパーGT GT300クラスではGOODSMILE RACING & Team UKYOとして、トップチームのひとつとして活躍するグッドスマイルレーシングは、2017年にGT3カーの世界最高峰の一戦であるスパ24時間に初挑戦した。しかしその際には、決勝を前にしてクラッシュのため車両は全損。急遽ドイツから代替車両を取り寄せ、暫定カラーで挑んだが、そのマシンも他車にヒットされてしまいクラッシュ。完走できぬまま初挑戦を終えていた。
安藝代表は、そのときを振り返り「今回のスパ24時間参戦の話が最初に持ち上がった時、正直なところ2017年に完走すらできずに敗退した苦い経験が頭をよぎり、迷っていました」とチームの特設サイト(https://special.goodsmile.info/spa24/)のなかで語った。
「しかし、このままでは悔いが残るとも思っていたし、AMGサイドからブラックファルコンとのコラボレーションという強力なパッケージの提案をもらったこともあって、参戦を決意しました。話のきっかけは、昨年の鈴鹿10時間の総合5位、アジア賞1位という結果でした。あのレースでピレリタイヤが分かってきて、少しは世界で戦えるようになったかもと自信も得ました」
こうして、ニュルブルクリンク24時間総合優勝など、輝かしい歴史をもつブラックファルコンとのコラボレーションによりふたたびスパ24時間に挑むことになったグッドスマイルレーシングだが、谷口信輝/片岡龍也のお馴染みのコンビに加え、アダム・クリストドウロウというAMGが信頼を置くエースのひとりを投入。充実した体制が組まれた。
テストデーでは片岡がクラッシュを喫してしまったが、「アダムの速さと強さも十分知ることができました。セッティングの方向性も大きくは間違いないことが確認でき、本番は違うマシンになるものの、AMGが信頼できるマシンを用意してくれたので不安はありません」と安藝代表は意気込んだ。
■カラーリングは『スーパークールだ!』
そして、ファンにとって参戦発表の際に驚きとなったのが、TYPE-MOONが手がける『Fate』とのコラボ。チームはこれまで初音ミクのイラストがメインで、ファンにもその印象があったが、「ずっと続けてきた初音ミクGTプロジェクトとして参戦したい思いももちろんあるのですが、ミクと同じくらいずっとお世話になっている『Fate』シリーズが15周年を迎え、感謝とお祝いの気持ちを込めて企画を提案したところ、TYPE-MOONさんにも快諾いただいたことで、このとおり実現しました」と安藝代表は語っている。
こうしてグッドスマイルレーシングによりデザインされた『Fate』とのコラボカラーリングは、テストデーでの車両への施工のためブラックファルコンに引き渡されることになったが、ブラックファルコン側から「『これはエキサイティング! スーパークールだ!』、『ウチの他のマシンのアートコーディネートもしてよ!』と突然のオファーを受けました(安藝代表)」と、なんとブラックファルコンから参戦する他の2台のデザインも担当することになったという。
グッドスマイルレーシングでは、急遽関係各社へ連絡し、ライセンスをもつ各社の協力を得て、ブルーをベースとしたマシンは『プロメア』、グリーンをベースとしたマシンは『初音ミク』とのコラボカラーリングを実現。19日に発表された3台のマシンのカラーリングは、ブラックファルコンの公式サイトにも掲載されたほか、インターコンチネンタルGTチャレンジ、スパ24時間の公式SNSアカウント等にも紹介され、世界中のジャパニーズ・ポップカルチャーのファンから大きな反響を得ている。
「これにより、日本のスターコンテンツ3作品が世界三大耐久レースのひとつであるスパ24時間で一緒に走ります。我々にとって栄誉なことはもちろんですが、ちょっと考えられないレベルのすごいことですので、ぜひこの3大アートカーの活躍にも注目していてください」と安藝代表。
「今回は日本のプライベーターが、日本のスターコンテンツを纏い、トップクラスの強豪ブラックファルコンとともに世界一のレースに挑みます。それに伴う苦難、いいことも悪いことも含めて、一緒に体感してほしいとおもいます。応援よろしくお願いします」
近年、日本のポップカルチャーは日本人が想像している以上に世界に浸透しており、コラボカラーリングの実現は、日本人が思うよりも自然な実現だったのかもしれない。特に今回、『プロメア』を纏う04号車は、メルセデスAMGにとってもエースカーの1台でもある。かつてはスーパーGTでも好奇の目線で見られていた“痛車”が、こうして世界のチームとのコラボにより、世界一のレースを戦うことは、非常に興味深いことだと言えるだろう。
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自動車業界あれこれ | 日記
Posted at
2019/07/19 21:57:11
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