May the Force be with you.は、
かつてはジェダイ戦士の合言葉ではあったけれど、
今作でのyouは、ポーやフォン、レジスタンスすべてが
含まれる複数形のyouへと変貌し、
多くのyouの協力を得たForce によって自らのダークサイドを克服。
単純ではあるけれど、少年ジャンプ的な努力・友情によって勝利したのだ。
「Joshua Tree」の冒頭の3曲は、
♪Where the Streets Have No Name
♪I Still Haven't Found What I'm Looking For
♪With or Without You
世界的なヒットも飛ばすなど、
3曲ともアルバムの顔とも言える。
ベスト・アルバム的なライブならこの3曲で終わりかもしれないけれど、
むしろU2のライブの真骨頂はここから先にあった。
♪Bullet the Blue Skyは、
Josure treeのツアードキュメント映画のRattle and Humでも、
メイン曲として使われていたライブの定番曲。
ジミ・ヘンばりの爆撃機のようなギターを鳴らしながら、
混沌としたアメリカの現状を歌ったもので、その歌詞は今でも通用するもの。
分断が進む世界の中で孤立する道を歩むアメリカの今を見ると、
改めて「Joshua Tree」を歌う意味はそこにあるのだろう。
そして、エッジのギターは、どんな曲でもエッジ感(先端性)があり、
ロックとはなにかを明確に表現している。
それはジミ・ヘンのギターと近い。
2人の音はもはや演奏ではなく発明のレベルだと思っている。
♪Bullet the Blue Sky以降も、
フォーク、ブルース、ゴスペルなど、ルーツロック的な要素の強い曲が続く。
頭の3曲と比べると、それほどライブ向きではないかと思っていたけれど、
ライブで聴くと、そのパフォーマンスのクオリティに驚かされる。
そして、ラストのMothers of the Disappearedまで聴くと、
改めて「Joshua Tree」の完成度の高さを感じることができた。
再びメインステージに戻ると、
「Joshua Tree」以降のヒットメドレーがスタート。
♪Elevation
♪Vertigo
♪Even Better Than the Real Thing
♪Beautiful Day
など、
「Joshua Tree」から一転、
ポップ路線を追求した曲で楽しませる。