エンジンを開ける事になった大手術は、すったもんだの末になんとか完了しました。
前回のブログや、整備手帳に書いた通り、今回の修理はかなり大掛かりなものとなりました。
結果的に原因は、ロッカーアームとラッシュアジャスタの摩耗による異音とのこと。
整備内容は、ロッカーアームとラッシュアジャスタの交換となりました。
部品は4バルブの6気筒エンジンのため、各24個必要。
部品代だけでもかなりの金額になったため、不具合のあるシリンダー分だけ交換をお願いしました。
しかし入庫したディーラーでは、音が出ている部位は、特定できてもどちらのバンクかまでしかわからないとの返答だったので、結局予防交換も兼ねて全24個ずつを交換してもらうことにしました。
そもそも、(使用している以上は仕方ない部分がありますが) 7万キロ台の走行でラッシュアジャスタが不良になり、ロッカーアームが摩耗するなんておかしな話です。どんだけ弱いエンジンなんだと。
オイル管理が悪い車にありがちな症状ですが、オイルとフィルターは5,000kmごとに交換しています。
いつかは来るかもしれない症状だし、といってもなんだか納得できません。
そこで色々調べてみると、興味深いことがわかってきました。
そもそもこの問題は、クライスラー(FCAジャパンではない)は認識しており、STAR Caseという症例集みたいな形でディーラー向けに出ているようです。
ユーザー向けの情報ではないらしいのですが、検索するといろいろ情報が出てきます。
S1309000016 - Google 検索
年式によりロッカーアームの耐久性に問題があるらしく、ペンタスターV6あるあるのようで、Youtubeでもこの症例がたくさん出てきます。
ただしこのSTAR Caseは保証修理対象ではなく、日本でいうサービスキャンペーンやリコールのようなものではないみたいです。
ただ、どうやら一部の国では、年式にもよりますが、リコールのような扱いで保証修理している国もある模様。
じゃ、なんでFCAジャパンは違うの?と言っても始まりませんが、このことをちらっとディーラーに相談してみると、もちろんディーラーなのでこの情報は知っているし、思うところがあったようで、然るべきところに掛け合ってくれた模様です。
この問題については、サービスキャンペーン案件でもいいのになぁと思うこともあり、国土交通省の不具合情報ホットラインにも投稿してみました。
国土交通省|自動車のリコール・不具合情報-クルマの異常を連ラクダ!
するとなんと、ディーラーに国土交通省から連絡があって、然るべき組織に報告することになったとの話がありました。
なんだか物事を荒立てて申し訳ないなとも思いましたが、変だなと思うことは声を挙げなければとなんとか自分勝手に納得しておきました。
なにか進展があればいいなとは思いますが、重大事故でもない、市場の不具合情報1件でなにか起きるわけでもなし、小さな声を上げたという自己満足で心にしまっておこうと思います。
国土交通省の不具合情報ホットラインがちゃんと機能しているという意外な?知見が得られただけでも興味深かったです。
さて、
今回はエンジンを開けるので、オイル、冷却水も交換となります。
冷却水については、ちょうど問題を抱えていたのでいい機会です(ぜんぜんよくない
なんとラジエーター本体に穴が空き、交換が必要となっていました。
飛び石などではなく、溶接の継ぎ目あたりのようです。
しばらく前から、走行後にクーラント独特の甘い匂いがするなぁと思っていたら、リザーバータンクがほぼ空でした。
サーモスタットが開くまで暖機してじっくり観察してみると、ラジエーターの端っこから蒸気がでており、じんわりと冷却水が漏れていました。
最終的には100kmほど走ると500mlほど水が入るような状態になってしまい、このタイミングで合わせて交換となりました。
冷却水の入れ替えが1回で済むしね!(違
修理は無事終わったかに見えました。
整備上がりの車をチェックしたくても、ディーラーの駐車場でボンネットを開けてじっくりチェックするというのはなかなか勇気が要ります。
ということで私はいつも家に帰ってからじっくり観察しているのですが。
...ホース、ハーネス類がぷらんぷらんです。
エアコン配管のキャップもありません。
割れたクリップ、配線留めはそのまま放置。
部品が割れたので追加費用が発生しますが交換しましょうかという相談もなし。
いくらなんでもひどくない?
しかもそのうち1つはキャニスターパージバルブ周りの配管が全く留まっておらず、エンジン本体にあたって音を立てています。
未燃焼ガス周りの配管です。ちょっとありえない。
すぐにディーラーに電話して車を取りに来てもらい、修繕してもらいました。
実は整備上がり直後に再度車を預けるのはこれで3回目です。
正規ディーラーなのに程度が低すぎます...
仏の顔も3度まで、といいますか、次からは本当にお願いしますよと念押ししてお願いしておきました。
ディーラーを変えようにも県下に正規ディーラーはここだけ。
次何かあったら本当に隣の県まで遠征しようかとも思いますが。
さて、
修理後はエンジンはかなり静かになり、後になってわかったことがいくつかあります。
冷間始動時、大きなタペット音がしていましたが、交換後はいくら冷間始動でもタペット音なんてしません。
音が気になりだした頃は、冷間始動だから音くらいするよね、と思っていましたが、どうやら不具合の予兆だったみたいです。
修理直前には暖機が進むにつれて大きくなるという痛々しい状態でしたが、修理後はとっても静かです。V6エンジンはこうじゃなくっちゃ。
もうちょっとお出かけするたびに水を飲ませる必要もなく、快適です。
大掛かりな修理を2件も同時にしたのでお財布は大打撃ですが、より愛着がわきました。
大切に長く乗ってやりたいです。