安楽な道を選択

我が家のMULTIPLAは並行輸入のディーゼル車なので、正規輸入のガソリン車とはハンドル位置やエンジン以外にも仕様が異なる部分があります。

パッと目につく所としてメーターの簡素化などがあり、回転計は省かれ冷却水温などの表示も有りません。

気に入った点としては、クラッチがケーブル式なので油圧式の様なトラブルの心配は要りません。

その他には、遮音効果を向上させるためかエンジンルーム全体を覆う様なアンダーカバーが付いています。

しかし、このアンダーカバー、インジェクション成形の弱点で振動などにより割れやヒビにとても弱いのです。

齢23年、37万キロ走行の結果がこちら↓









盛大にツギハギを繰り返し、一部は欠損しています。







何度か補修を試みましたが都度違う箇所が欠損し、しまいには元の形がわからなくなってしまいました。

10年ほど前にパーツの供給を確認したところ、新品で6万円強という事でツギハギで誤魔化しましたが、定結部分の破損が進み路上の障害物になる可能性が高くなったのでオーダーしようとした所・・・

残念なことに既に廃番在庫無し・・・








この二、三ヶ月は外したアンダーカバーと睨めっこをしながら、「アルミのエキスパンドメタルを中子に久々にFRPワークをしてみようか」（1/1トラクターやカヌーの制作経験あり）などとも考え、残骸からFRPもしくは石膏にスタッフ（サイザル製）もしくはサラシを浸し雌型を起こす事も考えましたが、内張にしようか外張りにしようか悩み、欠損箇所がどんな形だったか思い出せず・・・







重い腰が上がらずぐずぐずしているうちに・・・







“イタリアにリプロ品が流通している”と言う朗報が入りました。







嬉しい事に、価格は送料込みで4万円台前半。

オーダー後、約２週間で届きました。







届いたのはこれ↓





内・外両面の型を取り、鯛焼きよろしく挟んで硬化させて造っています。
（型の裏打ちにエキスパンドメタルを使っている様子）







でもね・・・

流石にイタリアのリプロ物。（笑）





切り抜いた開口部がよれていたり、エアダクトが左右歪など、ツッコミどころ満載の仕上がりです。







でもね。

痺れるクオリティーとは言え、不明だった欠損部分、ちゃんと左右の違いも再現されています。













ん?

よく見ると、ボルト穴がやけに長穴だったり、インサートされていたナイロンナットもそのままで型取りしちゃったり、縁の折り返し部分（強度を保つ為）まで削り落としちゃったりと、そのまますんなりと取り付けできる様には見えませんね。









でもいいんです。

見えない所だけれど開口部を綺麗に修正したり、ナイロンナットの代わりにケージナットを嵌め込んだり、ついでにやるならアルミのエンボス板を補強&静音対策として貼り付けたり（静音に優れていても、漏れたオイルを吸い込んだり、跳ね上げた雨水を吸い込む素材は×）、自分で納得する形に仕上げる楽しみが残されていると思えば良いんです。

アンダーカバーの自作ではなく、リプロ品購入という安楽な道を選択してしまいましたが、せめてディテールアップくらいはやらないとね。

ボンネットの内張ももう少し静音効果の優れたものに張り替えるのも悪く無いかな。







と、いう事で、ディーゼルムルはますます快調間違いなし。(^^)v