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2023年06月12日

LeMansウィークなので、GT-R LMの動画を翻訳したブログの、補足の補足

LeMansウィークなので、GT-R LMの動画を翻訳したブログの、補足の補足 15分の動画で何本ブログ書くんだって話ですが、
もう1本、ブログを書きたくなってしまいました・・・w

コメント頂いて、フロントにユニットを寄せる構造は、
ロジカルではありつつも、メリットを得た分、デメリットで
性能がスポイルされるのでは?という疑問です。

確かに、その意見は非常に理にかなった感想です。

私も専門家ではないので、定量的な事は言えないのですが・・・
これに関しても、LMP、LeMans Protoというカテゴリーを追い掛けていくと、
また少し違った見え方がするのかなと思うので、書いてみます♪

ブログPart1から引用します。

後輪駆動のミッドシップの為、重量配分が後方に偏った車両になります。(青○)
スピードに応じてハンドリングが変化しないように、エアロバランスも後方寄りに設定。(黄色○)
その結果、LMP1マシンがスピードを出しすぎることを避けるために、レギュレーションは
リアウィングの効きを制限する厳しいものでした。要はリアウィングが小さい(赤○)


日産チームは、フロント ダウンフォースにはそれほど制限が無い事に気づきました。(緑○)



重要なのは、太字にした部分です。
リアウィングの効きを制限する厳しいものでした。要はリアウィングが小さい(赤○)

これは何を言っているかというと、LMPの先祖であるGr.Cのマシンを見てみましょう。
上の動画の説明に出て来る、ポルシェ919と見比べると、リアウィングが全く違う事に気が付きます。
まず、リアウィング位置がリア側にオーバーハングしています。
そして、幅も広いし翼長も長くて、明らかにウィングの効きが強そうなのが見て取れます。
ちなみに、この時代、ダウンフォースは3.5t 近い数字が出ていたそうですw


そして、LMPが復活した、2000年代のLMPマシン。これは私が大好きなEXP SPEED8です。
これを見ても、Gr.Cに近いサイズ感です。
しかし、速すぎるので危ないという事になり、どんどん空力面の制限が厳しくなります。


そして、LMP1の時代、ポルシェ919を見ると・・・遠近法効きすぎじゃね?w
ってぐらい、リアウィングは低い位置、幅も狭く、そして翼長も短くなっています。


ホイルベースに合わせて、リアのオーバーハングの差を見てみましょう。
ちなみに、このリアのダウンフォースは、どこに掛かるかと言えば、リアタイヤになります。


リアタイヤに掛かるモーメントは、上の比較写真を見る限り、長さLは半減してます。
長さLは半減、翼長&幅によるFも半減なので、旧LMPとLMP1のリアウィングから生じる
ダウンフォースは、半減以下になってると想像できます。
ここまでリアウィングが小さくなってくると、もはやリアウィング以外に活路を見出そうという
そんな、GT-R LM NISMOのコンセプトも、1つの可能性という事かな・・・w



リアのダウンフォースの発生源は、上に書いたリアウィングと、床面ディフューザーで生じる、
ダウンフォースの合算になります。
ディフューザーは、だーいたい容積で性能が決まります。
なので後端の高さ、リアの車軸からの距離が前後方向に決まると、その三角形です。
なので、LMP1のリアの性能を縛る制限が、かなりの厳しさというのが伝わったかなと。


ちなみに、Gr.Cのダウンフォースは3.5t ぐらいでしたが、最近のF1は1t 程度です。


そして、ポルシェがWEC撤退後に、LMP1で縛られてた性能を解き放って、オールージュのある、
スパフランコルシャンで、F1のラップタイムを超えた、919 EVOを見てみましょう。
LMP1とは全く違う、Gr.Cのような立派なリアウィングに置き換わってます。


スパフランコルシャンのタイム
メルセデスW08(F1) :1分42秒553
ポルシェ919 (WEC)  :1分54秒097
ポルシェ919EVO   :1分41秒770

空力的な縛りで、10秒以上ラップタイムが向上したという事からも、リアの空力制限の
縛りが、いかに厳しかったかというのを物語っているのかなと。

というわけで、レーシングカーが速く走るにはタイヤという要素も大きいですし、
GT-R LM NISMOが机上計算通り、トヨタ、ポルシェ、AUDIと競えたかどうかは・・・
信じる、あなたの心次第です♪


数字を追いながら、こんな妄想するのも楽しいですよね!?ってブログでしたw
ブログ一覧 | 車について考えた | 日記
Posted at 2023/06/12 23:53:42

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この記事へのコメント

2023年6月14日 15:50
大人の映像と一緒で、見えない空気の流れを想像するのって、滅茶苦茶興奮しますよね~w

今度、1戦限りで良いから、全てのF1マシンに『タコ糸+GoPro』付けて、Q1だけでも走って欲しいですね。世界中のド変態が、糸の動きにワクワクドキドキするするでしょうね。もちろん、やーまちゃんさんも私も、画面釘付け決定ですがw

レッドブルだけ、『タコ糸がビターーーー』って、各部でボティーに張付いてると思われます。
コメントへの返答
2023年6月14日 23:13
今年は開幕してもRedBullはFPでフロービズやってましたからねー!フロントタイヤの後ろから、アンダーカットの部分にしっかりペイントが流れてるのは見事でしたねーw

昔ラジコンの雑誌で、コーヒーの違いが分かる由良さんが、風洞でラジコンボディを使って、タフト当てながら解説してた企画が有ったんですよねー。
それで、サイドステップの重要性を知ったんですが、レーシングシミュを設置した際の断捨離でラジコン雑誌を全部処分してしまったのが悔やまれますw
2023年6月14日 21:59
こんばんは。

補足の補足。なんか赤点で補習みたいですね( ̄▽ ̄;)

こうやって比較すると、昔はかなりリア&ロー位置にリアウィングがマウントされていたんですね。
だからフロントのダウンフォースが抜けると、空を飛ぶ仕様だったのか。ル・マンのベンツみたいに。笑

そうなると結論は、パワーユニットが完成しなかったことで、色々めちゃめちゃになってしまったということなんですかね。。。

それにしてもトヨタはル・マンでクラブ活動、ホンダもまたF1やろうとしていますが、日産も世界のレースに参戦するのを見たいですね。フォーミュラEとか新参レースじゃなくて。笑
コメントへの返答
2023年6月14日 23:22
こんばんは。

タイヤとの兼ね合いもあるし、ダウンフォースがあれば、あるだけ良いってわけでもないんですけどねw

空飛ぶベンツは、フロントのダウンフォースを狙い過ぎた結果なんですよ。
なので、どうやってフロントのダウンフォースを上げて‘コントロールするか’というのが、ポイントなんです。

そうですねー、リア駆動が完成して無いのを、FFって宣言してしまった事も失敗ですし、FFでまともに走れなかったのは、せめて回生ブレーキが使えるようになれば・・・それがニスフェス前にテストしてた仕様という事なんでしょうけど・・・残念です。

日産もDPiに参戦していた流れで、LMDhの参戦も検討したみたいですけど、DPiはアメリカなのでアルピーヌとは戦わないけど、LMDhになるとアルピーヌと戦う事になるせいか、止めちゃいましたからねー。ホント、持って行き場のない悔しさしか無いですね。
2023年6月19日 23:08
こんばんは。

やーまちゃんサンが超大作で解説してくださってありがたいのですが、
日産のレーシングカーの中では、虫唾が走るくらいぶっちぎりで嫌いな1台です。
あっさり1戦で辞めてしまったので、日産の熱量もそこまでだったのかなと、結果から推測してしまいます。
キズが浅いうちに辞めたが正解なのか・・・・。
GT-R LM NISMOが机上計算通り、トヨタ、ポルシェ、AUDIと競えたかどうかは・・・というより、同じ土俵で戦う人たちに失礼な参戦の仕方だったと当時と考えは変わらず、今も思います。
それを、GT-Rの名を汚してまでやることだったのかと。
ところで、当時の日産のアイディアを踏襲して参戦しているマニュファクチャーってあるのですか?
コメントへの返答
2023年6月20日 0:10
こんばんは。

嫌いな1台というのは、あの参戦の仕方では、しょうがないですよね。アンチに餌撒いて、ファンを冒涜した参戦だったと、私も思ってます。

ブログに書いた通りですが、やはりコミットメントの弊害だったんでしょう。ゴーンが来たすぐに、パリダカも3位表彰台をコミットメント未達との事でバッサリ切られてるので、プロジェクトの進捗が遅れてるなんてのは言えない言葉だったんでしょうね。

なので、誰かがどこかで嘘を付いてたんだと思います。

普通の会社であれば、未完成で、それをFFと偽って、ハイブリッドが動かないからパワーも無い、ただ重い状態のマシンで参戦するなんて考えられないと思います。
実際に、Peugeot9x8も2022年にLeMans復帰と数年前に大々的に発表しましたが、昨年の参戦は準備不足とスキップして今年からの参戦に切り替えましたし、それが普通だと思います。
それが出来ないぐらい、ゴーン時代終盤の日産は異常だったのかなと思いますね。それが、ガバナンスがどーのこーのって言われてた状態なのかなと。

ただ、その枠に収まらないチャレンジを同じ土俵で戦う人に失礼と切ってしまうのは違うと思うんですよ。そんなチャレンジ無くして、R35みたいな車は出て来ないと思いますし。
このリアウィングを重視しないコンセプトによるレーシングカーと、未完成の車をLeMansという晴れ舞台に持ち込んだ事実は、切り分けて考えるべきかと思ってます。

GTRの名を汚してまでというのは、その通りで、まあ以前も書きましたがアンディーパーマーあたりが戦犯なんでしょうね。

GTR LM NISMOのリアウィングによるダウンフォースを重視しないコンセプトというのは、Peugeot9x8ですね。
ただ、Peugeotの方はリアウィングを無くしただけで、GTR LM NISMOほどのコンセプトの煮詰めが無いのです。単純に、LMDhからハイパーカーに変わる事でパフォーマンスの低下を見越して、これ位遅くなるからリアウィングを外しても走れそうだし目立つんじゃない?って程度に見えます。なので、同じリアウィングを重視しないコンセプトで、エンジンをフロントエンドに移動したGTR LM NISMOと比較すると、狂いっぷりが足りて無いという事で、由良さんはPeugeotに冷たいのかなって予想してます。
この辺は、今度ブログに書こうと思ってた内容ですけどw

あと、長谷見さんの発言ですが、由良さんにしても野上さんにしても技術屋です。なので、技術屋視点からすると、ブログに書いたようにリアウィングの制限が非常に大きなレギュレーションの裏を突いたコンセプトであるという事の視点と、ドライバー視点で、未完成で後輪は駆動しない、ハイブリッドは動かない、ブレーキも含めてコンセプトが破綻、こんな車に命を懸けて乗れって言うのか?って視点で、全く見てるベクトルが違うのもあるのかなって思います。準備不足の内容はブログに書いた通りなので、繰り返して書きませんけど。

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「優勝争いがあるレースはやっぱり面白いね!角田は、またもポイント獲得で素晴らしい!でもヒュルケンに絡まれた事で上位と戦うレースが出来なくなったのが残念。下から絡まれるレースになると順位確定しちゃうからね。どうやって上と戦うポジションへ行くか。だけど、それはRBには高望みか・・・w」
何シテル?   05/19 23:32
車は純正がイチバンと思っています。 ですが、ナゼだか残念な事に、愛車スカイラインはノーマルとは、 程遠い姿になってしまっています・・・w ブログは、も...
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