わたしの大好きな
「旧吉田家住宅」。
「秋水 燃料庫跡」の見学に合わせて再訪です。
前回は約1時間、
今回は約2時間、ボランティアガイドさんに説明していただきました。
旧吉田家住宅は、
苗字帯刀を許された士分格の家柄・
豪農・商家といった3つの側面をもった
大型民家の屋敷構えが特徴的で、
この地方の農家における住宅形式の到達点として
高い価値を持っています。
屋敷林や庭園を含めて
屋敷構え全体が今日まで良好な状態で伝えられ、
周囲に宅地化の波が押し寄せる中で、
屋敷への眺望も意識して守り伝えられてきました。
(長屋門)
(吉田家が実際に使っていたテーブルが2つ、長屋門にあります。
敷地内にあった樹齢450年の木を使っています。
どこにそんな大きな木があったのかと思いましたが、
あとでその場所を案内していただき、納得納得)
(「長屋門」前のソメイヨシノの古木)
(「新蔵」内での写真展より。
同古木の開花時)
旧宅地・建物と芝地は、平成16年に柏市に遺贈され、
修理工事の後、
平成21年に歴史公園として開園。
(「長屋門」を入って右側)
(「長屋門」隣の「道具蔵」)
(「長屋門」左側)
(木の成長に合わせて、長屋門の屋根を切ってしまう
ご当主のやさしさ)
平成22年には、
主屋・書院・新座敷・長屋門・向蔵・新蔵・道具蔵・西門の8棟が
国の重要文化財に指定され、
庭園および屋敷林などは、
平成24年に国登録記念物(名勝)に登録されています。
まずは
「新蔵」へ。
内部の展示物。
吉田家のひとつの顔が
「醤油醸造業」であることがわかります。
(のちに「キッコーマン」に負けてしまいます)
いま、ご当主が住んでいる場所が
かつての醸造所。
「キッコーチヨ」がブランドマーク。
江戸時代の
醤油番付表では「西前頭筆頭」。
ちらほら見える
「茂木」さんの名。
茂木さんが集まってできたのが
「キッコーマン」。
「主屋」へ。
出っ張っている部分は
このお屋敷の特徴のひとつである
「帳場座敷」。
すばらしい建物です。
「新蔵」を眺む。
うしろには巨大なモミの木。
「長屋門」を眺む。
「筑波流」の茅葺き。
かっこいい。
建物向かって右側の
格の高い部分にのみ用いられています。
(屋根の下は「式台」からつながる玄関部分)
「向蔵」。
馬をつなぐ金具が見えます。
いざ、中へ。
(左側手前の板の間には「システムキッチン」が入っていたそう)
広ーい土間。
「豪農」の顔の部分ですね。
すんごい梁がたくさん。
土間にはかつて竈があり、
その上には防火のための工夫が。
これ、わざと
中の構造を見せるために表面を削っています。
木材の上に竹を巻き、漆喰を分厚く塗っていますね。
このような木材を一番下の部分だけでなく
その上にも何本も使っている念の入れよう。
「商家」部分。
ちょっと感動するくらいの
「大黒柱」と「鴨居」。
極太の鴨居のため
柱がない!!
琉球畳。
2間も幅がある「神棚」。
ユニークなお部屋、
「帳場座敷」へ。
ここも大好き。
3畳間です。
茶室としても使っていただけあって
そこかしこにセンスが感じられます。
中から外は見えるけど、
外からは見えない緑のガラス。
これ、商家部分の出入り口側にのみあって
式台側にはありません。
おもしろいなー。
かつては板塀で座敷を囲ってました。
夏場は床下に水を張って涼を取っていたとか。
(つづく...)
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Posted at
2023/04/23 09:29:06