レッズレノンのブログ一覧

先日、「桶川飛行学校平和祈念館」を訪ねた際、

ずっと行ってみたかった

北条政子ゆかりのお寺「広徳寺」に

お参りしてきました。



ここには

源頼朝に従って武功を挙げた

美尾屋十郎廣徳の居館があり、

外周の堀跡の一部が水路となって残るほか、

国の重要文化財「大御堂」の東側に

内堀跡が残っています。


中世の館跡の雰囲気が感じられます...。





美尾屋十郎廣徳については不明点が多いようですが、

『平家物語』等にその名が見られます。

（那須与一が扇の的を射た後の戦いに出てきますねー）


「仁王門」。




ご本堂へ。






「御影堂」。






広徳寺は、13世紀の初め

尼将軍北条政子が美尾屋十郎広徳の菩提を弔うため、

美尾屋氏の館跡に建立したものと伝えられています。



阿弥陀堂である「大御堂」は

室町時代の初期ないし中期ごろに再興。







美しい姿。


放水銃。いざというときには頼んだぞ。




数年前に茅を葺き替えています。

これまた、美しい。




この、柱上部の「R」。

たまりません。


「大御堂」の背後の塚は古墳ですが

廣徳の墳墓とも伝えられ、板碑が建っています。




「私が発願しましたよ」



政子さんが直接建立に関わったなんて、

広徳さんは、頼朝の近くで

大いに活躍した武士だったんでしょうね。

（奥州征伐にも出てくるようです）





この近辺には

この「大御堂」や

荒川を挟んですぐ向こうの

泉福寺「阿弥陀如来坐像」など

鎌倉期の重要文化財が集まっています。


「なんでこんなところに？？」と思っていましたが、

先日、桶川の観光案内所で少しわかったような気がします。



このすぐそばの「三ツ木城」には

足立遠元の館跡（伝）があり、

荒川を9kmほど北に行けば

安達盛長の館跡（伝）もあったようで、

重要な場所であったと言えるでしょう。



足立遠元で「？」となってしまった人。

「私、ですよ。（えぇ、あまり大河には出れてないですヨ...）」


（私は武蔵国の武士として
いち早く頼朝さまのもとに参陣したので
頼朝さまが鎌倉入りした直後に、
武蔵国足立郡を
本領安堵いただきました。

これは、頼朝さまによる
東国武士への本領安堵の最初のものですよ...。

ドラマでは地味な私ですが、
見ていて下さい。

バトルロイヤルを勝ち抜きますから...）

桶川飛行学校平和祈念館は、

熊谷陸軍飛行学校桶川分教場の建物を活用した

平和祈念館。

2020年（令和2年）8月4日に開館しました。








熊谷陸軍飛行学校桶川分教場は、

1935年（昭和10年）に

現在の熊谷市に開校した熊谷陸軍飛行学校の分校として

1937年（昭和12年）に設置されました。





各地から集まった生徒は

ここで寝食をともにしながら、

陸軍航空兵になるための

飛行機の操縦教育を受け、その後戦地へ向かいました。





戦後、桶川分教場の建物は、

引揚げ者のための市営住宅「若宮寮」として

使用されました。


（守衛棟）


（守衛棟内部）


（弾薬庫）









2016年（平成28年）には、

守衛棟、車庫棟、兵舎棟、便所棟、弾薬庫の5棟が市の文化財に指定され、

2018年（平成30年）から2020年（令和2年）にかけて、

これらの建物について復原整備工事を実施しました。






（車庫棟）




（整備用ピット）





兵舎棟に入りましょう!






































しかし、

きれいに整備されたのはうれしいのですが

以前と印象がまったく変わってしまいました。

（なんというか、人間臭さがそがれてしまった感じ...）


でも、

朽ちてなくなってしまっては

どうしようもないので

復原整備されてよかったです。


とこしえに

平和を祈念する施設として

残していったほしいです。


（遺書は、涙なしでは読めません）





前回訪問時、

生活感がいまだに残っていて

一番インパクトを受けた

「便所棟」へ。



ここにあった「コンクリートのシミ」が

生々しくて

好きだったんだけどなー。













ボランティアガイドをされていた

柳井さん。

また会いたいなー。

是枝監督の作品、

やっぱり、いいな～。

観終わった後に残る「独特な余韻」が

今も心に残っています......。








（ひき算にひき算を重ねて映像にあてられた「音楽」にも
ぜひ注目してください）









DIRECTORʼS STATEMENT

この『ベイビー・ブローカー』の準備をしている日々で
話を聞くことが出来た子どもたち。

彼らは何らかの理由で親が養育を放棄し施設で育ったのだが、
その中の何人もが、
果たして自分は生まれて来て良かったのか? という
生に対する根源的な問いに明確な答えを持つことが出来なかった。

そのことを知って僕は言葉を失った。

この世に生まれなければ良かった命など存在しないと
自分は彼らに言い切れるのか?

お前なんか自分なんか生まれなければ良かったという
内外の声に立ち向かって強く生きようとしている
あの子どもたちに向けて、
自分はどんな映画を提示することが出来るだろう。

作品作りの中心にあったのは常にこの問いだった。

『ベイビー・ブローカー』はまっすぐに命と向き合い、
登場人物の姿を借りて、
自分の声をまっすぐに届けようと思った作品である。

祈りのような、願いのような、そんな作品である。

是枝裕和





「カナリヤ」 - 米津玄師　（監督：是枝裕和）


米津玄師 × 是枝裕和 / カナリヤ対談


これ、すばらしい対談です!


米津さんが、

今後の自分のテーマ・問いかけとして挙げていることが

『ベイビー・ブローカー』のテーマと重なっていました!