伊東甲子太郎関係の史料を直に見てみたく
ずっと行きたかった
「かすみがうら市歴史博物館」へ。
いざ参る。
霞ヶ浦漁業のシンボル
「帆引き船」の
屋外展示場、
「帆引きの家」。
こんなオブジェも。(Why?)
この屋外展示はいただけません。
江戸時代の水道樋管(ひかん)。
東京大手町の地下工事中に出てきたもの。
大手町といえば
諸大名の上屋敷があった場所ですが、
発掘当初はこんな姿ではなかったはず。
精密に作られたはずの水道本管本来の姿を
そのまま残してほしいと強く思います。
このままの保存方法では、カスガイだけ残り
他は朽ち果てるでしょう。
気を取り直し
模擬天守へ!!
国指定特別文化財記念特別展
「風返(かざかえし)稲荷山古墳と上宮王家ー東国の古墳と飛鳥文化ー」、
開催中?
(このときは、全然ピンと来ていませんが
全国からファンが来るような展示内容でした)
単細胞なので
模擬天守でも
テンション上がる。
玄関から入って正面の展示室には
「風返稲荷山古墳と上宮王家ー東国の古墳と飛鳥文化ー」展。
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かすみがうら市に所在する
風返稲荷山古墳からは、
古墳時代後期の煌びやかな馬具や大刀などが出土しました。
風返稲荷山古墳からの
出土遺物53点は、
先の
令和4年(2022年)11月18日に国指定重要文化財となることが決定し、
その重要性が広く認められつつあるところです。
すばらしき遺物からは、
霞ヶ浦地方の豪族と上宮王家(じょうぐうおうけ)(聖徳太子一族)との
関連や影響が窺えるものがあります。
今回は、
風返稲荷山古墳に埋葬された地方豪族と中央豪族、
そして飛鳥文化との関わりについてご紹介いたします。
会 期
令和5年6月17日(土曜日)~9月3日(日曜日)まで
月曜休館(月曜が祝日の場合は翌日火曜が休館)
時 間 9時~16時30分
会 場 茨城県かすみがうら市坂1029-1
かすみがうら市歴史博物館 特別展示室
入館料 一般220円 小中学生 110円
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霞ケ浦沿岸にある同古墳は、
6世紀後半から7世紀中ごろに築かれたと考えられています。
今回、
同古墳の出土品53点が
国の重要文化財に指定されたことを記念し、
特別展を開催。
指定されたのは、
埋葬施設やその周辺から出土した副葬品で、
銅鋺(どうわん)や
金めっきで装飾された馬具。
これ、実物を目の前で見ると
その
加工技術の高さや
その
煌びやかさと
保存状態のよさに
誰もが驚くと思います。
わたし的には、
「さきたま古墳公園」で
国宝「金錯銘鉄剣 (きんさくめいてっけん)」を
初めて見たときと同じくらいの衝撃。
盗掘を逃れ
1,500年の時を超えてきた
副葬品のすばらしさに
感動すら覚えます。
さらにすごいのは
馬具の形などから、
当時、県内に住んでいた豪族が、
聖徳太子と関わりがあった可能性もうかがわせるという点!!
金属製の馬具をはじめ、
銅わん、太刀、鉾などの
精緻な工芸品は、
その意匠などから
上宮王家(聖徳太子一族)や
東アジア情勢との関係もうかがえるとのこと。
「かすみがうら市歴史博物館」は
「飛鳥文化を象徴する古墳。
出土品の保存状態の良さだけでなく、
ヤマト政権とのつながりを感じてほしい」とコメント。
文化庁は
「この時代における金工品の種類や製作技術、変遷をみるうえでも重要」と
評価しています。
出土品は遣隋使を経て
飛鳥地方で作られていたそう。
隋の使者、
裴世清(はいせいせい)を連れ帰った際などに迎えた
「飾り馬」などに使われた2組の馬具や
銅わん1組なども展示。
馬具には法隆寺の救世観音の冠と似た模様もあります。
当時の茨城は
上宮王家を支える豪族「壬生(みぶ)一族」が
栄えていたとされており、
ヤマト政権は
工芸品を地方に配って権威を示し、
豪族側はそれを使って地方支配を固めたとみられます。
千葉隆司館長は
「当時の日本の外交は7世紀に大きく発展した。
馬具や武器の形状から、
物部氏から蘇我氏への権力支配の変化なども見て取れる」などと、
出土品から推測できる古代の姿を紹介しています。
これを書いていても
実物を見た興奮が
よみがえって来ちゃいます...。
1階常設展示室「水とみどりのドラマ」、
2階常設展示室「郷土のくらし」、
3階常設展示室「郷土のあゆみ」では
伊東甲子太郎の
現存する直筆史料・全2点(手紙とその包み紙のみ)(少なっっ)のうち
手紙のカラーコピーを拝見。
そして、
4階展望室へ。
小さな博物館ですが、
帰り際、博物館の担当の方に
今回の展示内容のこと、
伊東甲子太郎や
天狗党総裁・竹内百太郎のこと、
芹澤鴨のことなどを聞いているうちに
1時間半ほど経ってしまいました。
新しいことを知るということは
本当に素晴らしいことです。
ありがとうございました。
次回は必ず
「風返稲荷山古墳」、見学します。
「かすみがうら市」、何度でも訪れたくなる
素敵な街です。
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博物館 | 日記
Posted at
2023/08/14 23:10:29