
1年のうちで一番楽しみにしているのが、これから始まる紅葉の季節。毎年紅葉スポットをネットで探しながら、まだ見ぬ美しい世界に思いを馳せていたんだけど…。
愛車と一緒に撮影できるのかな?
ここはきれいだけど、愛車との撮影は無理そうだな…。
いつもそんな感じで諦めることもしばしば。だけど、「こんなきれいなスポットがあるのか」と、クルマにこだわらなければたくさんの紅葉スポットがあるの。特に強く憧れたのは、奥上高地にある涸沢(からさわ)カール。
※地球の撮り方様より出典
いつかこんなところへ行ってみたい!
それがすべての始まりでした。
ただ、山登りなんてしたことないし、どうやって始めたらいいのかもさっぱりわからない。少しの勇気が足りなくて、ずっと諦めてたの。そんな中、転機が訪れたのは奇しくも単身赴任先での同僚でした。普段からロードバイクや山登りをする同僚に、「これは絶好のチャンス!」とばかりに根掘り葉掘り教えてもらい、ウェアやギア等必要となるツールを揃え、今年3月に初めての登山を体験。とは言っても数百メートルの低山ばかりだったけど、それでもきつく、同僚についていくのが精いっぱい!でも登頂した時の達成感とか、一緒に食べたご飯とか、すごく楽しかったな(笑)
40歳を越え、体力作りもしていきたいし、クルマだけじゃなくて登山も趣味にできたら、この先きっと心身ともに豊かな人生を過ごせる、そんな気がしているのです。
さて、前置きはこの辺にして本題へ。
立山アルペンルートの室堂(標高2450m)では、9月中旬頃から紅葉が始まり、富山県民は例年それを新聞の鮮やかな一面記事で知るんだけど、国家試験が10月の第一日曜日にあったので、今の時期は最後の追い込みの時期。だけど昨年無事に合格できたから今年は暢気なもの(笑)だから今年は室堂へ行ってみたいって強く思ってたの。そして可能であれば、その先にある雄山(標高3003m)登頂も果たせたらなって。初心者でも登頂可能みたいだし、富山に住む小学6年生は、夏休みに登頂するのが恒例イベントだし、この時は気楽に考えていたんだけど…。
9月24日(金)朝6時前、自宅を出発し、アルペンルートの始発となる立山駅へ。この日のケーブルカーの始発は7時40分。当日券は始発の40分前から販売ってことだったけど、時間はまだ7時前だっていうのに、もうこんなに並んでる!?
平日だから油断してたけど、この待ち時間でも30分のロスで収まったのはまだよかった。8:10発のケーブルカーでまずは美女平まで7分の移動時間。そこからバスに乗り換え室堂を目指します。
道中のバスは50分間の乗車。結構長いなぁって思ってたけど、景色がよくてなんだかあっという間に終わっちゃった!
あっ、ちなみに立山アルペンルートはマイカーでの通行は不可、料金は大人往復で6320円となっています。
そして室堂のバスターミナルに到着。この辺りも少し色づいてるね。
バスターミナルをくぐり、いよいよ室堂平へ♪
天気も最高にいいし、気温も10℃ぐらいと実に快適。
さぁ、楽しむぞ~!!
まずは、ずっと見てみたいと思ってた「みくりが池」を目指そうっと♪
室堂平は遊歩道が整備されていて、ハイキング気分で歩けます。みんな大きな荷物を背負ってテント泊??
室堂バスターミナルからは10分ぐらいかな?目の前にいきなり現れたみくりが池は、とっても青く澄んでいて、雄大な山々に囲まれて神秘的な雰囲気。風がなければきれいなリフレクションが楽しめそうだけど、この日は風があって拝めなかった!
その後もテクテクと歩き、硫黄ガスが噴き出る地獄谷、
そして雷鳥沢を目指します。
「雷鳥沢」って言うからにはやっぱり雷鳥がいるんだろうな♪
下調べでそんな風に思ってて、70-200mmの望遠レンズを持ってきたから、荷物も結構な重さになっちゃって。こういう時はカメラバッグ?登山用ザック?それとも望遠ズーム1本にまとめる?
いろいろ迷ったけど、撮影を楽しみたいと思ったからカメラバッグにしたんだけど、少なくとも5~6キロはありそうな気がする…。ここでちょっと休憩だ。
ベンチから下を眺めると、雷鳥沢にはカラフルなテントがたくさん並んでて、とってもきれい。夜だとまた違った美しさがあるんだろうな。
雷鳥沢へ向けて歩いていくも、雷鳥はさっぱり現れず…。それにここからグルっと回って雄山方面へ行けると思ってたら、どうやら山を登る必要がありそうだったので、ここでUターン。
後から知ったことだけど、雷鳥って朝晩と天気の悪い日しか行動しないんだって。だから「雷鳥」っていうらしい(苦笑)
結局みくりが池をグルっと一周回るようなコースで戻ってきて、ここから一の越経由で雄山を目指します。この時時間は11時。
待ってろ!雄山!!
セルフタイマーで自撮りしてみた(笑)ちなみに山頂に見える黒い横長の建物の近くに雄山神社があるみたい。
一の越までは、少し急な遊歩道。室堂からみくりが池へ続くような平坦なものではなく、少し体力が必要になってくる。
道中の紅葉が目を楽しませてくれるけど、呼吸もだんだん深くなって、苦しくなってくる。
雄山神社もだんだん近づいてきたけど、
つらい!苦しい!!
気温もだんだんと下がってきて、6~8℃ぐらい?汗だくで汗冷えもしてくるし、こういう時にレイヤリング(重ね着)が大事になってくるね。
後ろを振り向いて、どれだけ頑張ってきたか自分に気合を入れて休憩してを繰り返して。だけどだんだんとガスが近づいてくる。このまま飲み込まれるのか?
やっとの思いで一の越に到着。この時時間は12時ちょうど。
荷物が重い…、お腹が空いた…。
そうだ!ここで昼ご飯を食べれば少しは荷物が軽くなる!!
自宅近くのコンビニで買ってきたカップラーメンとおにぎり。お湯は自宅で沸かしてきたものを、この日のために購入した山用の水筒に入れてきたの。この水筒山用というだけあって、熱々のカップラーメンを味わうことができたし、帰宅後残り湯を捨てたらまだそこそこ熱かった(笑)
休憩で体力もついたし、荷物も軽くなったし、ここから雄山を目指すぞ!
だけど、辺りはガスに囲まれ視界は悪化。ここからは急坂の上、岩場となり、少しでも足を踏み外せば滑落の危険もある。しかも先に上っている人から転げてきた小さな岩がゴロゴロと転がってくる時も。
マジか…。
これ本当に小学生でも登っちゃうの?ゴン太くんよりずっと年配のおじいちゃんも登っていくけど、みんな怖くないの?一歩間違えれば滑落するかもよ??
大きな岩の角をつかみながら、不安定な足場を確認してある程度登ってみたものの、正直ビビっちゃってこの先進む自信がない。下山してくる方に山頂までどれくらいのかかるか聞いたら、1時間はかからないとのこと。
マジか…。
こんな岩場を1時間!?ちょっと大袈裟かもしれないけれど、生まれて初めて滑落による命の危険を感じたし、往復の時間を考えてもちょっと最終便には間に合わなさそうな気がする。
ムリは禁物。過信は禁物。
ということで、恥ずかしながらここでUターン。雄山で味わったのは、挫折とカップ麺(?)。またいつかリベンジしてやる!!!
帰りの遊歩道は、ゆっくりと散策。往路では気付かなかった高山植物に目を向けたり、コーヒーを飲んだり。
その後も終始ガスで覆われたままだったけど、実に楽しくも悔しい室堂~雄山散策となり、室堂バスターミナルには15時頃に到着し、帰宅したのは17時頃でした。
今まで低山を登ってそれなりの気になってたけど、今までのはハイキングで登山と呼べるものではなかったのかなぁって。反省点もたくさんあるし、またいろいろ考えなきゃな。
まだまだ始まったばかりの登山趣味だけど、無理をせずにあくまでマイペースに、自分の体力と相談しながら楽しんでいきたいと思います。
歩いた距離:6727m
消費カロリー:2250kcal
※山アプリ「ヤマップ」より