先月中旬のお話。
この日、外で32のクラッチフルードを交換していたら、「久しぶり!」って言いながら元職場の同僚が我が家を訪ねてきました。同僚とお会いするのはたぶん10年ぶりぐらいになるのかな?っていうか何しに来られたの??(笑)
積もる話を一通り終えると、本題へ。
お前、旧車に興味ある??
話を伺うと、どうやらお世話になっている町の車屋さんが、自身が長らく所有する車を売りたがっているのだそう。そんなことで、車好きなゴン太くんのことを思い出し、こうして来てくださったそうな。
マツダ キャロル(KPDA型)後期 1966~1970年
エンジン:358cc 直列4気筒 OHV
最高出力:18PS/6800rpm
最大トルク:2.1kgf・m/5000rpm
ホイールベース:1930mm
全長:2980mm
全幅:1295mm
全高:1340mm
車両重量:525kg
いわゆる360cc時代の軽自動車、今から50年以上前の旧車です。
じゃあ今度一緒に見てくるか!
また連絡するから!
っということで、5月31日に同僚と一緒に車屋さんへと足を運びました。
こんにちは~
小さなお店の倉庫の中で、毛布を掛けられたキャロル。同僚と一緒に毛布を取り除くと、その小さくレトロな姿を現しました。
かわいいね♪
リア周りは当時としては珍しいセダンスタイル。
ボディにはエッジ部分に少々錆が出てるけど、50年以上前の車とは思えないほどの美しさ。
下回りはさすがに年式相応って感じかな。
リアのドライブシャフトがユニバーサルジョイントになってて、今の車とは違ったり。
まぁ見ていて飽きない(笑)
内装はどうだろ??
シートもオリジナルのままだし、ダッシュ回りも本当にシンプルそのもの。
エンジンルームは?
キャロルはRR駆動なので、トランクルーム??
バッテリーとヒーター。
こちらは燃料タンクと燃料ポンプ。
当時物の箱がとっても気になる(笑)中身は一体なんだろ??
最後はお待ちかねのエンジンルーム♪(トランクルーム?)
って、どうやってボンネット開けるんだろ??
ん?レバーがないぞ?
どこだどこだ??
今どきの車のように、運転席の足元にある”如何にも”なレバーは、実はトランクフード用で、ボンネットフード用は探せど探せど見つからない(泣)運転席周りとかBピラーとか後部座席足元とかCピラーとか、普通に考えたら操作性のいいこれらの場所にありそうな気がするんだけど…。
ない!!
時間もお昼近くになり、そろそろタイムアップ。残念だけど、また後日再挑戦してみようってことで、ここはひとまず帰宅しました。
それから1週間後、今度は一人でお店へ行き再挑戦。そしてついに見つけたそれらしいレバー。
なんでこんなところ!?助手席側後部座席の足元!?
こんな驚きも旧車ならではだね(笑)
恐る恐る引いてみるも開いた感触がない。リアに回ってボンネットをそっと持ち上げてみると、
ようやく開いた♪
RR駆動で走行風が入りにくいので、エンジン直結のラジエーター冷却用のファンが付いてる。手回ししても硬くて回らないから、ウォーターポンプが固着してるのかな??
キャブレターもオーバーホールが必要そう。
クラッチレリーズも錆がひどい。こっちもオーバーホールだな。
冷却水のホース付け根部分の腐食はこのキャロルの持病みたいで、ここから冷却水が漏れることが多いみたい。
っとまぁ、これで一通り見た感じかな。
倉庫内に保管されていることもあって、周りは荷物だらけでドアも全開にできないし、ましてやリフトアップしての確認もできなければ、エンジンもかけることができない。
車検は平成14年に切れ、その後約20年間こうして保管してきたそうな。
(っでどうする?? 買っちゃうの??)
車屋さんは誰かに売りたいと言っている。現状渡しで恐らくエンジン不動。だけど、当時ナンバーのいわゆるシングルナンバーで”富”のキャロルなんて、そうそうないよ??目の前にあるチャンス、そりゃあ心が揺らいじゃう(笑)安ければほしいなって思っちゃった。
電子制御のない機械仕掛けの車。車好きなら一度は所有してみたいと思う旧車の類。
部品はあるのか?直せるのか?
直せなかったらどこで面倒見てもらうの?
もし買ったらどこに置く?
近くにある嫁さんの実家の車庫?(今は使っていないけど、自由に使わせてもらえる)
でもそれじゃ整備できない?
コペンちゃんを実家車庫へ移動して、キャロルをガレージ内に保管??
ガレージ内で整備に没頭、これは男のロマンだよね(笑)
32のシャシーリフレッシュで付いたDIYの自信。キャロルなら自分で100%整備できそうな気もするし、部品の調達や流用など、これからの32の整備の勉強にもなりそうな感じ。こんなことをボンネットを開けるために再び訪れるまでの間、ずっと考えていました。
で、おいくらなんですか??????????????
ついに核心へと迫り、お値段を聞いた瞬間その夢はもろくも崩れることに(苦笑)
はっきりとは言えないけど、まぁスライドドアの軽自動車が新車で買えるくらいの金額です…。
旧車ブームって怖いね!
お店のオヤジって怖いね!!
さっきまであんなに楽しくお話できてたのに、憎たらしくてしょうがない(笑)
でもまぁ、ゴン太くんには縁がなかったってことだろうな。32にコペン、MOVEにセレナ、これに加えキャロル??さすがに嫁さんに怒られそう…(苦笑)
ということで、現在友人・知人を介して欲しい方を探してもらっています。
世の中旧車ブームだけど、今回の件でいろいろと考えちゃった。
”旧車”ってやっぱり旧車になってから買うんじゃなくて、自分が気に入った車を長く乗り続けて、それがいつしか旧車になる、そういうのが理想だなって。
シングルナンバーの旧車は魅力的ではあるけれど、それをポンと買ったところでヒストリーも何もなくて、それってちょっと寂しくない??シングルナンバーだったら、やっぱりそれ相応のヒストリーがあった方がロマンティックだと思うの。
伊藤かずえさんのようなシーマとのヒストリーはすごく共感できるけど、某芸能人のような旧車ブームに乗っかって買ってみた系のは全然心に響かなくて。
そうじゃないんだよな…
って、冷めた気持ちになっちゃう。
32を購入して今年で20年。当時は8年落ちのちょっと古い車だったけど、今はようやくヒストリーもそれらしくなってきて、人に話せるぐらいにはなったのかなって感じがする。いろんな整備をしてきたし、いろんなところにも出かけたし、いろんな方ともお会いしてきたし、いろんな思い出が詰まってる。
コペンちゃんも9年落ちで購入したけど、友人3人で立ち会った納車や娘との初オープンドライブ、ビーナスラインでの大規模なオフ会(ビーオフ)への参加や偶然お会いした方からの声掛けとか。そう言えばオープン越しに同じコペン乗りの方から手を振られたこともあったなぁ。ヒストリーはまだ5年だけど、それでも結構いろんな思い出があるね(笑)
どれもこれも愛車にはそれぞれヒストリーがあって、でもそれってお金で買えなくて、昨日今日に始まった話じゃなくて。だからそのヒストリーがもっともっと濃蜜に、そして少しでも長くなるように、たくさんの愛情を注ぎ、たくさんの思い出を作っていけたらいいなって思います。
Posted at 2022/06/15 09:21:33 | |
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