にっぽんの洋食 赤坂津つ井

先週の外人来訪ウィークの最後っ屁で、今日はフィンランド人と会食。夕食にしゃぶしゃぶと抹茶ぜんざいを召し上がって頂き、大層気にいって貰ったのはよかった。なにせ魚が食べられない北欧人がいるなんて思いもしないから、同僚は店探しに苦労したみたい。

そんな苦労も知らずに、私のランチは夜に待っていると睨んだ魚を避けて、別の同僚と洋食を食べに行ったのでした。店は赤坂津つ井。お箸で食べる洋食を提案したお店です。もう何年も前に新川の店で名物ビフテキ丼を食べた満足感が蘇る。

初めて訪れる赤坂本店では、1000円のランチメニューがあるというので、その中から洋風丼を食べてみました。いわゆるマカナイ料理で、エビフライとマヨネーズ和えサラダをハヤシライス丼の上に乗っけた食べもの。名物ビフテキ丼ほどの満足感はありませんが、デミグラスソースはさすがの味わい。

創業60年を記念したリーフレットには、初代が始めたことば遊びが紹介されていて、時代諷刺的なものもありました。いまでも柱時計には「この時計が十時を打ちますと名古屋駅に到着します」の貼り紙が。古い奴では「百 萬で、味とサービスが良い店です」（ヒント：百と萬の間が一字分空いています）というのもあり、基本的には店のPRメッセージのようです。なんだかわかります？

当時は高度成長期ながら、むしろ客と店主とのコミュニケーションはウィットに富んでいて、文化も含めてにっぽんの洋食をリードしようとした初代の心意気が感じられますね。そういう送り手の心意気を届ける広告が殆どなくなったのは、送り手のせいか作り手のせいか、はたまた受け手のせいか。ま、言うだけ野暮ですね。