晩春に 湖底見守る 老桜

今年の花見では、いまいち満足な咲き具合に出会えなかったような気がしています。

本州唯一の寒冷気候にある荘川桜に、今年最後のチャンスとして向かいました。


満開でした。

光輪寺の境内にあった「光輪寺桜」

荘川桜は、樹齢400年と伝わっていた老桜を、ダム湖のほとりに移植したものです。



移植の困難さから、確率を上げるため、２本の桜が移植されました。
結果、２本とも根付き、見事な華をつけるまでに枝振りを回復させました。

照連寺にあった「照連寺桜」

どちらも彼岸桜です。


配布されているマンホールカードも、荘川桜をイメージした図柄です。



荘川桜は、御母衣ダムの建設により、ダム湖湖底に沈むはずでした。
それを大工事で移植したもので、ダム本体の工事に劣らないドラマがあり、NHKのプロジェクトＸでも取り上げられました。


御母衣ダムは、貯水量で国内５位となる大きなダムです。

日本では初となる大規模ロックフィルダムで、当時の荘川村の三割にも及ぶ地域が水没するということで、建設反対運動も起こりました。
「ひぐらしのなく頃に」というアニメ化もされたゲームでは、それがエピソードの元ネタにされています。

発電専用のダムです。


ダムカードをもらってきました。



帰りに、道の駅の温泉に寄りました。


written by So!@BlackInsight