最近なぜか”少し大きめのスピーカー”で音楽を聴いてみたくなっています。
”大きめ”といっても大層なものではなく、”PC用卓上スピーカーよりは立派なもの”のレベルですが。笑
単にスピーカーを購入するだけでは面白くありませんので、この機会に「スピーカー(エンクロージャー)自作」に挑戦することにしました。
少し調べてみると、さすが?21世紀、通販でスピーカー自作に必要な部材を簡単に調達できるようになっていますし自作に関する情報や体験談もたくさんネットに上がっているので、昔と比べると難易度はかなり低くなっているようです。
とはいえ自作経験がない状態で取り掛かるといろいろ無駄足を踏む可能性が高いので、まずは小型スピーカーをトライアルとして作ってみて自分の経験値を上げることにします。
手元にある板材を有効利用すべく調べてみると、長らく作業棚に使用してきたSPF材(910×184×19)がありました。見た目は美しくありませんがトライアルなので良しとしましょう。

表側。右半分は紙やすりをかけたのですがそれでも汚い。

裏側。棚固定用金具の跡がくっきり。また真ん中の節の部分は乾燥による収縮で貫通しているのでボンドでカバーしました。
この板材はスピーカーボックス二つ分には小さ過ぎるので、まずはこれで片方のスピーカーボックスを作り、その調子が良ければ?同じ寸法の板材を新規購入しもう片方のスピーカーボックスを作ることにします。
今回は故長岡鉄男さん設計のBS-8をお手本に、手持ち板材(少し大きく少し厚い)を有効利用できるよう”適当に”各部の寸法を変更しています。
BS-8: 高さ175×幅130×奥行き145 板厚14
今回:高さ200×幅138×奥行184 板厚19
板材の切断は、大半を丸ノコで、一部を通常ののこぎりで行っています。このサイズであれば素人の私であっても丸ノコでほぼストレートに切断することが出来ました。
またスピーカーユニットとターミナル取り付け用の穴開けにはサークルカッターを使用しました。サークルカッターは本来ボール盤などで使用すべきツールと思いますが、私は電動インパクトで使用してます。
サークルカッターは想像以上?にきちんとした穴を開けること出来ますが、スムーズに作業を進めるためには少しコツが必要なので、本番前に何度か練習をしておいたほうがいいでしょう。

回転するカッターに指などを叩かれないよう注意が必要ですよ。
スピーカー用の穴が開いた前面パネル

今回使用するスピーカーは「PARC Audio 8cmアルミコーンスピーカー DCU-F081A」です。なんとなく選びました。
ターミナル用の穴が開いた背面パネル

このターミナルを選んだのは”安かった”からです。
汚れや傷が目立つ板材は普段見えない背面パネルにまわしてます。
部材カットや穴あけが終わったら接着剤をつけずに仮組して寸法を確認します。1mm程度は寸法が合わない部分が出てくるので、カンナや木工用やすりで修正を加えます。
接合面に接着剤を十分な量だけ塗布し組み付けを行います。釘や木ねじなどは使用しない代わりに重しを使って隙間なく組みあがるようにします。

本当はハタガネやコーナークランプを使うべきなんでしょうが、今回は小さなボックスだったので重しで対応しました。
接着剤には速乾性の木工用ボンドを使用しました。早く固定できるのは大きなメリットですが、作業は迅速に行う必要があります。
右側面パネル側が接着剤で一応固定できたところ。

接着面に隙間がありそうな箇所にはこの段階で接着剤を追加しています。
このあと左側面パネルを接着します。
接着が完了したら接合部に生じている段差などをカンナや木工用やすりで修正するとともに、各コーナーの角を落としつつ全体に紙やすりで磨きをかけます。
そして前面パネルの穴から吸音材(バモス用に購入していたニードルフェルトを利用)を内部に入れ、ケーブルをはんだ付けしておいたスピーカーを前面パネルにタッピングで取り付けます。
ターミナルをボックスに取り付ける前にスピーカーとの接続ケーブルをターミナルにはんだ付けしますが、この作業が容易にできるようにケーブルの長さには十分な余裕を持たせておくことが必要です。後々ターミナルなどの取り外しを計画されているのであればはんだ付けではなくギボシなどを使ったほうがいいかもしれません。
これで一応の完成となりますが、バスレフダクトが予定(6mm)より少し大きく(10mm)なってしまいました。大きくなったダクトは音にどれだけ影響するんでしょうね?
一つ目完成後に購入したSPF材。

さすがに見た目は綺麗ですがSPF材は反りが大きいものが多いので、お店での選択はもちろん実際の加工においても注意が必要です。
一つ目完成時に前面パネルの継ぎ目が気になったので、二つ目では前面パネルの寸法を変更しています。加えて、二つ目組付け時にはパネルずれ防止を狙い一部くぎを使用したので左右で仕様が異なります。厳密に考えるとよくないのでしょうが、トライアルなので許してもらいましょう。

まだブレークインが済んでいない状態ですがさすがにPC用おまけ的なスピーカーとは音が違いますね。手間をかけた甲斐がありました。
しばらくブレークインを行い、落ち着いたら塗装をしようと思います。
一連の作業をしてみて初めて知ったこと気が付いたことはたくさんありましたので、このトライアルをやってみて良かったです。また大きなサイズになると作業が難しくなる=時間もかかるでしょうし、実地に試してみたいこともいくつかあるので、このサイズのものでしばらくはいろいろ試行錯誤してみる予定です。
次の作業は塗装ですが、その次は手持ち板材(9mm厚)を使った「板厚違いが与える影響確認」かな? もちろん吸音材の影響やバスレフダクトの寸法違いの影響も調べてみたいですし。
Posted at 2025/05/05 21:56:39 | |
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