KP61を購入した時には「いつかはAE86」と考えていたのだが、社会人になってからは走りに行く機会もめっきり減ってしまったこともあって、もうまっとう?な生活に戻ろう、と考えプレリュードなど普通??の車の購入を検討していた。
しかし、たまたまMR2(SW20Ⅰ型 NA)を山で運転させてもらった時に「やはりリア駆動であることは重要だ」ということを実感し、社会人?らしく新車をローンで購入した。
リア駆動であれば当時はSW20以外でも、シルビア(PS13)や180SX、ロードスター(NA)などの新車や、SW11などの中古も選択可能だったが、あまり手を加えなくてもそれなりの戦闘力がある、デザインが自分好み、2シーター車は今でなければ買えないのではと思った(←その後の状況を考えると大笑いなのだが)ことなどから、SW20(2型のGTS)になった。
今となっては大パワーとは言えない225馬力のエンジンだが、ミッドシップゆえの強大なトラクションによる独特のフィーリングと、非力なKPからの乗り換えということもあり、その加速性能は感動ものだった。
またトヨタ車らしい各部の仕上げの良さを実感したが、この後SW20に限らずトヨタ車は露骨にコストダウンを進めるのでラッキーなタイミングだったのかもしれない。
なお1型で問題になっていたリアの限界の低さ(実際に自分でも体験してひやっとした)は、サスペンションアーム類が大幅延長されたことでかなり改善されていた。とは言え、フロントタイヤの減りとアライメントの微妙なずれが発生するとてきめんに直進安定性が悪化し、雨の日に轍のある道を走る場合などにはかなりの緊張を強いられた。
かなり気に入っていたとはいえ、純正ビルシュタインによるツッパリ感やシフトフィーリングの悪さ、ノーマルパッド/ビスカスLSDのままではサイドターンが非常に難しい、などの不満点もあり、ステアリング(ノーマルは大きく重すぎたのでKPから移植)、シート(腰が痛くなったのでレカロに)、ダンパー(GABのジムカーナ用)、ホイールなどを少しずつ交換して普段乗り及び練習に励んでいた。
練習などでそれなりに酷使されたとはいえ、ダートで使用したことがなく、また公認競技会にも使用しなかったこともあり、所有していた6年間で大きなトラブルには見舞われなかった。
唯一入院する羽目になったのはパワステ制御ユニットの電源リレーの故障で、時々パワステが効かなくなる症状が発生するというもの。KPでそもそもノンアシストには慣れていたし、フロント過重の少ないミッドシップなのでアシストが効かなくてもまあ普通には運転できた。
保証期間内にユニットは無償交換してもらったが完治せず、保証期間後に完全にダメになった時にリレーの問題であることが判明し、有償交換で完治。
AW11からSW20へモデルチェンジした際には「大きくなった」と言われていたが、当時であってもEG6シビックなどと並べると明らかにコンパクトだったし、エンジンもVTECのような高回転域の伸びは無かったが低回転域から分厚いトルクがありとても扱いやすかった。
一方で、リアが流れ出した時のシリアスさはFRの比ではなく(AE86で結構上手な友人がほとほと手を焼いていた)、カウンターが大きく当たらないように運転することの重要性はこの車で身についたと思う。実際ツボにはまるとステアリングできっかけをつくり後はアクセルでコントロール、という理想的な運転が可能だった。
2シーターのくせにかなりの積載性がある(ビートやNDロードスターより明らかに良い)など実用性の面でも優れていたこと、自分がかなり気に入っていたことから結局6年ほど保有していたが、ダートラ用車両にギャランを迎えることになった時点で手放すことになった。
スタイルも含めお気に入りで、また機会があれば保有したい一台である。
Posted at 2020/06/06 15:00:03 | |
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