アメリカ国内線専門のエアラインなので日本での知名度はいまひとつですが、格安エアラインの『はしり』となった会社であり、非常にユニークな経営方針 [顧客第二、従業員第一主義】を採りながら高い顧客満足度を獲得し、今やアメリカ四大航空会社の一つになっています。世界中に誕生しているLCCがお手本にしている会社であり、先日私が利用したJetstarもその一つです。
このSouthwestは私も何度か利用したことがあるので、その時の感想を書いてみます。かなり前の話なので、その後システム変更されている部分もありますので、その辺りはご容赦を。
キャッチフレーズ
この飛行機会社のキャッチフレーズは、LOVE だそうです。なのでシンボルマークにもハートが使われています。なおNY証券取引所での略称もLAVです。日本人には少々気恥ずかしいですが。
チェックインカウンターです。ハートのマークが見えますね。
航空券
手配がインターネットでしか出来ません。今となっては珍しくも無い話ですが、旅行代理店などの中間業者へ支払うコストを削減することが目的で取り入れられた手法です。
チェックインと搭乗
これも基本的にインターネットで行います。出発時間の24時間前から可能です。
Southwestは座席指定が無く全席自由席が基本で、チェックインした順番に搭乗できるルールになっているので、早くチェックインすれば窓側や通路側、あるいは前のほうに座ることが出来ます。お客さんが早めにチェックインしてくれると航空会社は早めに搭乗者数を確定できますから、なかなかクールなアイディアです。
座席指定が無いので、ボーディングパスがありません。その代わりインターネットでチェックインした際に発行されるレシートをプリントアウトして持っていく、もしくはスマホの画面提示することになります。このレシート/画面には搭乗する順番が記載されています。
そのためにSouthwestが使用する搭乗口の横には搭乗待ちのお客さんが並ぶ順番を指示した看板があります。搭乗開始のアナウンスが掛かると自分の持っている番号にしたがってここに並ぶことになります。これはどこの空港も同じなので、Southwestをよく使うお客さんは迷うことがありません。
なお数年前から、マイレージサービスが始まり、プライオリティが高いユーザーはチェックイン順に関係なく優先搭乗可能なシステムになっているようです。
便の変更
同じ路線の前の便に空き席があれば無料で便の変更をしてくれます。
Southwestは価格が安いだけでなく、同じ路線に高頻度で便を設定するのが基本なので利便性が高く、それが人気の理由の一つです。加えて便の変更が基本的に無料なので、便の変更が必要になるビジネスマンには好評なわけです。
このようなシステムを採用している理由ですが、
空席のあるまま飛行機を飛ばすよりも、空港に来たお客さんをどんどん前倒しして運んでしまえば直前になってやってきた飛込みのお客さんを後の便に乗せることができる。=前倒ししてもらったお客さんは早く到着できてハッピー。後から来たお客さんは急なリクエストにもかかわらず飛行機に乗ることができてハッピー。Southwestは結果的にたくさんのお客さんに利用してもらえてハッピー。
というロジックです。
私の場合も予想よりも早く空港に到着したので、搭乗口横のカウンターで一便前への変更をリクエストしたところ、90分ほど早い便に搭乗することが出来ました。ハッピー。
搭乗員
日本のエアラインや、アメリカの他のエアラインと比べるとカジュアルな服装で、みなさんフレンドリーでてきぱきと楽しそうに働いている姿が印象的でした。これは空港のカウンターなどの地上係員も含めてみな同じ印象を持ちました。また機内での放送もいろいろ工夫をされているようなのですが、私の英語力ではその面白さを完全に理解することはできませんでした。残念。
あと空港で見かけるSouthwestのパイロットは、すごく派手なネクタイ(アメリカ国旗柄など)をされている方が多いように感じます。だからすぐにSouthwestのパイロットだ!と判るのですが、、。なぜなんでしょう??
機内サービス
ソフトドリンクとピーナツ(小袋)しか出ません。アルコールは有料(一杯5ドル)。5時間を超えるフライトであっても同じです。これも最近ではどのエアラインも同じ対応をとっていますが、コスト削減のためにSouthwestが積極的に取り入れた手法です。
ただし特別な時期(サンクスギビングとか)はアルコールが無料で選択できるケースもあるようです。
なおこの機内サービスでSouthwestがユニークなのは、ワゴン/カートを使用しない点です。その代わりにお盆もしくは直接グラスを手に持って、来てくれます。ワゴンを使うと余分なコストが掛かる、機内のスペースが食われるなどを考慮しての選択だそうです。 また短いフライト(30分程度)でも飲み物をサービスしてくれますが、このアテンダントの皆さんのテキパキ感はなかなかの見ものです。
なおキャビンにはTVモニターなどは一切ありません。他のLCCもまねているので今となっては珍しくありませんが、Southwestが先駆を付けた方法です。
つづく
Posted at 2021/07/04 00:46:15 | |
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