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2022年09月19日 イイね!

国内でのGeneral Aviation初体験 その②

続き (ずーっとアップするのを忘れてました。)

さて機体に乗り込みます。
シーラスSR22シリーズは機体左右に大きめのドアがあるので、リアシートを含め乗り降りは比較的容易です。


機種によってはドアが小さかったりドアが一つしかなかったりして、乗り込む時点で苦労するものもあります。たとえばパイパーPA28という機種は4人乗りなのにドアが右側に1つしかないので、乗り込む順番が重要になります。


このSR22のような低翼式の機体は乗り降りの際に主翼上面の一部をステップとして使用するので、指定外のところを踏んづけないように注意する必要があります。

指定外のところを踏むとそこがへこんだり割れたりする可能性があります。まあ自動車でもボンネットやルーフを人間が踏んだら凹んでしまうのは同じですが、飛行機の場合は主翼などの外板が変形すると直接性能に大きな影響を与える(例:空気抵抗が増えて速度が落ちる、揚力が減り失速=墜落しやすくなる)ので本当に気をつけねばなりません。


さて全員が着席したらチェックリストに従いエンジン始動を完了させ、グランドコントロールに対して滑走路への移動許可をリクエストします。
移動許可が出たら滑走路へのタクシーを開始しますが、自分にとって八尾空港は初めてなので誘導路のレイアウトなどがさっぱりわかりません。本日は同乗するだけの立場なので気楽なもんですが、どの空港も誘導路は想像以上にややこしいので、もし自分が操縦するのであれば事前準備およびタクシー中の誘導路確認をしっかり行わねばならず気が抜けないはずです。

このSR22はタクシー(地上走行)用のステアリング機構がありません。

前輪は手押し車の自在キャスターと同じ構造で、向きに関してはフリーです。

ステアリングの代わりに左右主輪のブレーキをつかって向きを向きをコントロールします。右に曲がりたいときは右主輪のブレーキを、左に曲がりたいときは左主輪のブレーキを強く利かせます。えらく原始的ですが小型機にはよくあるコントロール方法です。
ただ左右ブレーキはそれぞれ左右の足で別々操作するので、それぞれ適切な踏力でコントロールするためにはかなりの練習が必要です。初めのうちは直進すらままならないので、訓練を開始してからの数時間は滑走路へ到達する前にヘトヘト&自己嫌悪に陥ります。笑

SR22はエンジンが強力であることに加えプロペラが高効率なので、アイドル回転である1000回転のままタクシーします。セスナ172などはエンジン回転を上げないと走り出さないのですが、同じことをSR22でやると速度が上がりすぎて危ないので慣れるまでは注意が必要だそうです。

本日離陸に使用するRWY27の入り口に到着したら離陸前のチェックリストを実施し、タワーから離陸許可がでたら復唱し離陸開始です。
さすが300馬力のエンジン&低抵抗の機体らしく、4名搭乗+エアコン使用という負荷が大きめの条件下であってもすぐに速度がのって浮き上がり、力強く上昇していきます。



八尾空港から北西へ向けて上昇を続けるとすぐにUSJの上空になります。



USJから姫路付近までは兵庫県の南部海岸沿いに進みます。
姫路城上空です。

この日は薄曇りで日差しが無かったことに加え、薄もやがかかっていたので、空から地上の景色を楽しむという面ではちょっと残念な状況でした。

飛行中のATC(航空無線)ですが、昼間の有視界飛行(VFR)用周波数では日本語OKだそうです。ATCは英語、という先入観があったのでちょっとびっくりしました。
ただVFRであっても夜間は計器式飛行(IFR)と同じ周波数を割り当てられる、つまり旅客機などと同じ周波数で交信することが求められるので、英語でのATCが必須になるそうです。(日本語で会話してしまうと海外のパイロットが状況を把握できず何かあった時の対応に問題が発生してしまう。それを避けるためにATCはみんな英語でやり取りすることになっている)
この日はVFRで飛ぶ機体が少なかったのか、のどかなATCでした。

コールサインが「機体番号全部をそのまま読む」も私には新鮮でした。
VFRで飛ぶ機体が多い米国では、飛行中のパイロットがお互いを目視で確認しなければならないケースが多いこともあって一般に「機種名+機体番号(頭のNを除く)」を用います。
今回乗せてもらった機体の機体番号は「JA011T」なので、国内では「ジュリエット アルファ ゼロ ワン ワン タンゴ」となりますが、もし仮に米国で飛ぶとすれば「シーラス ワン ワン タンゴ」となるでしょう。(初回の通信だけJA0を入れますが、二回目からは省略。)


姫路を過ぎたら進路を南西に変え、瀬戸内海上空を進行します。水平飛行ですが、ハイパワーエンジンと優れた空力性能の効果なのでしょう、140ノットも出ています。自分が米国で訓練に使っていた機体だと100ノット越えは無理だったので異次元です。

初めて訪問する空港を目視で見つけるのは結構難しいです。特にこの日は視程がよくなかったこともあり、自分はかなり近づくまで高松空港を見つけられなかったです。もちろん本日の機長ははるか手前から空港を認識していました。この辺りがプロと素人の差なんですね。

さて管制からはRWY26へBASEエントリーするよう指示されたので、空港の少し東側に狙いを定め徐々に高度を下げていきます。


風は穏やかでほとんど揺れることもなくBASEを経てRWY26のFINALへ進入します。地方空港とは言え、定期便が就航している空港の滑走路はSR22のような小型機にとってはとてもとても広くて長いです。


心持ち高めのアプローチです。


タッチダウン後に十分減速しても滑走路は半分以上残っていますから、途中の誘導路で滑走路を外れます。
管制の指示でエプロン西端にあるGA機用のランプに向かいます。予想してはいましたが他にGA機はいませんでした。
ターミナルには定期便と思われるJALの737がいました。


ターミナル内で小1時間ほどお茶をしてから事務所で空港使用料を支払い、八尾へ戻ります。
高松からの離陸タイミングではちょうど定期便が近づいていたために、少々あわただしい離陸になってしまいました。着陸を待っていると5分程度は出発が遅れてしまう(こちらの費用がかさんでしまう)ので管制官の方が気を利かせてくれたのでしょう。

八尾空港への帰りですが、行きとは違う淡路島の南を通るルートとなりました。
この復路は前右席(コパイ席)に座らせてもらえたので、機体やルートなどについて機長からいろいろ教えてもらうことができました。

このSR22は、セスナ172など昔設計された機体と違って”オートパイロットで飛ばすことが基本”になっているそうです。セスナ172でもオートパイロットが追加装備されている機体は多いですがあくまで手動で飛ばすことが基本。
そのため、SR22は手動(と言っても電動だけど)でドンピシャにトリムをとるのが結構難しい機体になっているそうです。確かにちょっとトリムスイッチに触っただけで機体の姿勢が明確に変化するのが同乗していてもわかります。
つまりSR22では、
パイロットは操縦桿を操作して飛行機を飛ばす。
のではなく、
パイロットは希望高度と希望方位をオートパイロットに入力する。オートパイロットは入力に従い飛行機の向きや高度を調整する(=オートパイロットが飛行機を飛ばす)。
を基本に作られた飛行機といえそうです。
今の旅客機もこれと同じコンセプト「オートパイロットで飛ぶ」で設計されていますし、パイロットへの負担低減(=安全性向上)という意味では正しい流れなので、正常進化した機体といえるのでしょうね。

ただ普段からオートパイロットに飛行機のコントロールを任せっきりにしてしまうと、パイロットとしての操縦技量は確実に低下するでしょうし、そもそも飛行機を趣味と位置付けた場合「飛ばすことを飛行機に任せるのはどうなの?」と個人的には疑問に感じてしまいます。
まあいろいろな考えがあって当然なんですが。


というわけで、今回は小型飛行機による約3時間の飛行でいろいろ貴重な経験ができて面白かったです。
また機会があれば。
Posted at 2025/04/03 22:36:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 飛行機 | 趣味
2022年09月18日 イイね!

国内でのGeneral Aviation初体験 その①

国内でのGeneral Aviation初体験 その①General Aviation、通称GA、は定期航空(ANAやJALなど)と軍事航空(自衛隊や米軍など)を除く航空のことを指しています。例えば、ドクターヘリやテレビ局の取材ヘリなどがこれに該当します。
米国など国土が広く、市営や町営の小さな飛行場(中には個人所有のものもある!)がたくさん存在し、個人所有の小型機が多数活動している国においてはかなり一般的な言葉であり分野になっています。
これを象徴するように、米国の小さな飛行場には”Learn to FLY here”などと生徒を勧誘するフライトスクールのサインをよく見かけます。これはChino空港の写真。

日本だと個人でオートバイや大型車両免許を取得するようなノリでしょうか。
ちょっとやる気があれば手に入る免許、って感じ。

米国で飛んでいるゼロ戦やP51ムスタングなども一般の団体や個人!が所有運用しているのでGAに該当します。

この機体も個人所有!アメリカの金持ちはどんだけ金持ちなんだか!!


しかしながら、日本は、国が小さい&気象条件が悪い、飛行場がとても少ないという周辺環境の悪さもあって、個人で飛行機を所有してもメリットが大きくありません。しかも細かなルールがいっぱいあるし、、、。
ということもあって、飛行機は定期旅客便をお客として利用するだけ、つまりGAなんて見たことも聞いたこともない、が一般の感覚になっています。

そんな中、幸運なことに、先日小型機のフライトに同乗させてもらう機会があったので、その一部をご紹介します。

出発地は大阪市の南側にある八尾空港です。別の日にANA機から撮影したもので伊丹へのアプローチ中に見ることができます。

この八尾空港はGA専用なので大阪以外の人にはなじみがないと思います。私も大阪出身のくせにこの空港へ足を踏み入れたのは初めてです。
GA専用とは言え2本の滑走路を持つ立派な空港です。

今回同乗させてもらった機体です。
シーラスというメーカーのSR22というモデルです。


日本で小型機は「セスナ」と呼ばれますが、小型機を製造している有名メーカーの名前なので正確にはそれは間違いなんです。
でも新聞配達系のバイクを一般的に「カブ」(ホンダのスーパーカブ)と呼んでいるのと同じで、まあいいでしょう。誰も困らん。笑

そのセスナ社が半世紀以上にわたり販売しているベストセラーが172型というやつです。

4万機以上が生産され、日本をはじめ世界中で飛び回っていますから、どこかで見たことのある形の飛行機だと思います。
半世紀以上前に販売開始された172、見た目は少々古めかしいですが、基本性能が非常に優れており変な癖がない機体なので、現在も訓練機などに多数使用されています。

今回のシーラスSR22は、サイズはセスナ172とほぼ同じですが、設計が40年ほど新しいこともあり、見た目がかなり現代風ですし実際の性能もかなり上回っています。(エンジン出力の違いを差し引いても)

このSR22シリーズは「空気抵抗を極力減らして巡航速度を上げる」というコンセプトで開発されたそうです。確かに、見るからに空気抵抗の少なそうな胴体形状ですし、翼も高い巡行速度を前提にした薄めのものが採用されています。
空力面での解析が進んだことに加え、炭素繊維複合材の技術が向上したことも大きな理由でしょうね。軽金属では難しい形状でも複合材なら実現できますからこれは大きいと思います。

操縦席はサイドスティック&グラスコクピットで、エアバス製の旅客機みたいです。


この写真は米国で訓練などに使われる一般的?な小型機(60年代製のグラマンAA1)のコクピットですが、かなり雰囲気が違いますね。

「こちらの方が松本零士さん的でカッコいい!」という言い方もできますし、「なんかボロい」と言うこともできるでしょう。個人的にはボロいに賛同してしまいますが。(決して嫌いではない)

SR22のグラスコクピット、動いている実物を見たのは初めてだったのですが、GPSと連動して航空地図が表示され、また付近を飛行する他の機体の情報も表示されるので、とても便利そうです。操縦しながら紙の地図と景色を比較して現在位置を把握するのはとても難しいので。汗




空気抵抗を減らす一方で、客室のスペースは十分に確保されています。
またこの機体にはエアコンまで装備されていましたので、172型などと比べると快適性は確実に上ですね。
ただし、飛行中は前方でエンジンとプロペラがうなっているので、旅客機のような快適性は望めません。

つづく

Posted at 2022/09/18 12:05:14 | コメント(0) | トラックバック(0) | 飛行機 | 趣味
2022年09月17日 イイね!

C3エアクロスのタイヤ交換

初回の車検において、フロントタイヤのショルダー部分がへんてこりんな減り方をしていたので、新品タイヤに交換しました。


22000km程度しか走行しておらず、フロントタイヤのショルダー部分以外はまだまだ使える状態(5部山程度)でしたし、10000kmでローテーションをした際にはこんな減り方をする兆候は見られなかったので、全くの想定外です。



10000kmローテーション前のリアタイヤ。きれいなもんです。
このタイヤが約12000km後にショルダーだけ変な減り方をするのはなぜ??妻の運転がアグレッシブすぎるのか??確かに燃費は常に私より悪い。笑
ラリータイヤ含めいろいろなタイヤを使ってきたけどこんな経験は初めてです。

純正はBSのTURANZA T001でしたが、今回はダンロップのエナセーブRV505です。自分の意志で選んだ銘柄ではなくお店の在庫の中から選んでもらいました。うちの車のグレードはShineなのでサイズは195/60R16です。

TURANZAのトレッドが4本縦溝のごく一般的なデザインなのに対して、RV505は縦溝を2本にとどめてショルダー部広めに確保し剛性を稼いで重心の高いRV系車両に対応していると思われるデザインです。


交換直後は、組み付け時の空気圧が高かった(270kPa)こともあり、マイルドだけどちょっと弾む感じが強いかな?という印象を持ちました。
その後、空気圧をフロント250kPa、リア230kPaに調整したら、純正装着のTURANZAよりも乗り心地がよりマイルドになり、ロードノイズも低下したように感じました。
もちろん、22000km走行した純正タイヤはノイズ等様々な面で不利なので直接比較はかわいそうですが、新品の時のことを思い出しても、路面からの突き上げがマイルドであるという点ではRV505のほうがC3エアクロスのキャラクターにはより合ったタイヤのように感じます。

以前ネットで、C3エアクロスは16inchよりも17inchのほうが乗り心地が良い、というインプレッション記事を読んだ記憶もあるので、純正の16inchタイヤはもともと乗り心地面でちょっと苦しかったのかもしれません。
普通に考えると、タイヤが薄くて、タイヤホイール共に重たくなる大きなホイール方が乗り心地の面では不利、だから215/50R17よりも195/60R16のほうが乗り心地は良くなるはず、ですからね。

ということで今回は予想外の出費&タイヤ交換となりましたが、結果オーライとなりそうです。今は推奨範囲内とは言え高めの空気圧にしているので、ベストな空気圧を探っていきます。
それとフロントタイヤのショルダー部分の状態はマメにチェックをすることにします。
Posted at 2022/09/18 11:17:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | C3エアクロス | クルマ

プロフィール

「[整備] #C3エアクロスSUV 初めてのスパークプラグ交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/3238085/car/2929785/8176342/note.aspx
何シテル?   04/05 21:28
sideway01です。現在はNDロードスターとバモスを所有しています。ND購入時は迷わずNR-Aを選んだほとんど”ビョーキ”レベルの車好き運転好きですが、最近...
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