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堅雪かんこのブログ一覧

2015年05月11日 イイね!

ウソの限界

ウソの限界  今日のTV番組「しくじり先生 俺みたいになるな!!」に小倉優子が出ていた。彼女は“コリン星人”キャラで有名になった芸能人で、生き馬の目を抜く芸能界では必要なことであったのだが、その虚構ゆえ長年自分自身が悩んでいたのだった。そしてある時、有吉にあだなをつけられ「ウソの限界」と言われて吹っ切れたのだという。売れるためにはキャラを演じることは大事だが、それがあまりにウソっぽいとやがて飽きられてしまう。これはクルマにも言えることだ。






 前にアウディS3セダンのドライブセレクトでステアリングを重めにセッティングしたと日記に書いてしばらくそれで乗っていた。その方がよりしっくりくると。しかしその後997のステアリングを握っている時、こいつはなんて正直に語りかけてくるんだと改めて気づいてしまった。あらゆる速度で自然なのである。まるで真空管アンプでアナログレコードを聴いた時のように。つまりアウディのステアリングは重くしてもとことん人工的だ。こんなものだと思っていると慣れるのだろうが、結局ドライブセレクトを「自動」に戻し、演じたいなら好きなだけやれやとクルマにすべて任せることにした。その方がこのクルマのキャラに合っている。





  アウディに限らず、今のクルマは絶え間ない技術革新と燃費も含めたコストの兼ね合いで乗り味、操作フィールが進化してきている。しかし進化とは前にも書いたことがあるが、必ずしも進化=進歩とは限らず退歩であることもある。つまり環境がそれを必要としなければ生物はその機能を退化させるということだ。クルマも同じで、フィールより効率を優先させればフィールは退化する。そのために人工的な味付けでキャラを盛る。しかしウソのキャラというのはすぐに飽きが来て、それ以上の興味を持てなくなる。これからはより旧車が貴重な存在になるかも知れない。





  昔、知人同士の会話で「クルマなんて走れば何でもいいんだよ」と言った人に対して、もう一人の者が「だったら食物は食べられれば何でもいいんですか?」と切り返していた。人それぞれ拘りは違うからそう思うのは勝手だが、「クルマは走れば何でもいい」なんて言う男とはクルマに関して話すのも無駄なことだ。ファーストフードも必要な食べ物だが、それだけで食文化を語れない。





 「燃費キャラ」「節税キャラ」「自動運転キャラ」に騙されないでクルマの本質を感じることが出来るか?













 源平桃という一つの木で3色の花を同時に咲かせる珍しい木。色の比率は年によって違うという。





Posted at 2015/05/11 23:52:39 | コメント(12) | トラックバック(0) | クルマ
2015年05月03日 イイね!

世界はボクシングが好き?

世界はボクシングが好き?   本日行われたフロイド・メイウェザーとマニー・パッキャオの試合は「世紀の一戦」という触れ込みで盛り上がり、二人に支払われるファイトマネーは総額300億円だと言われている。この300億円の意味するところは、世界中からその金を集められる、すなわち世界中の人々の関心を集めることができたということに他ならない。フロイド・メイウェザーは過去にも何度かプロスポーツ選手高額所得者No.1になったことがある。今日の試合にも世界のセレブがリングサイド席に顔を連ね、彼らが乗ってきたプライベート・ジェットが多すぎて、ラスベガスの空港の駐機場が満杯になって別なところに回されたセレブもいたとか。その写真を見てびっくり。まるでオフミみたい。






 試合そのものはお互い巧者過ぎて、均衡したものだった。二人とも30代後半なのにあの動きとスタミナは信じ難いもので、世界の頂点のボクサー同士の試合として評価できるもだった。特にメイウェザーの運動能力は図抜けている。いろいろと悪評もあるが、あのような動きを長年に渡ってできるのは、彼のボクシングに対する真摯な取り組みと情熱があるからだろう。パッキャオの野性的なパンチでメイウェザーがリングにごろんと転がるのを期待した人も多かったと思うが、それをやるにはパッキャオも大人になり過ぎた。





 「世紀の一戦」というのは、番組内でもジョー小泉氏が触れていた1971年のムハマド・アリとジョー・フレイジャーの試合が想い出深い。アリは「なんで俺がベトコンを殺さなくてはいけないんだ?」とベトナム戦争を始めたアメリカで徴兵拒否をし、ボクシングライセンスを剥奪された。その時は非国民扱いされバッシングを浴びたが、アメリカの世論も反戦へと変化し彼は裁判を経てライセンスを再交付され、国民的ヒーローとなりリングに戻ってきた。彼が不在の間チャンピオンになったのがジョー・フレイジャー。真のヘビー級王者のタイトルをかけ二人は激突した。そういう社会的、思想的な背景もあって世界中が注目した。





   今日の試合後のフロイド・メイウェザーの顔はきれいだった。パンチをほとんど受けなかったからだ。パッキャオのパンチをまともに受けるとお岩さんのように顔が腫れる。アリもいつも顔はきれいだった。(フレイジャーの左フックでダウンした後は顔を腫らしたが)実はアリのボクシングはうまく逃げることを巧みに取り入れたものだが、メイウェザーも基本は同じ。アリの進化形がメイウェザーである。だから時にブーイングを浴びたり、退屈と言われたりする。しかし、プロボクサーとして長く続けるには打たれないことが一番大事。「あしたのジョー」のジョーみたいになってはいけないのである。





  でも、観客がボクシングに期待するのはKOシーンだから、今日の試合も終わってみれば感動の薄いものだったことは否めないな、やっぱり。







   逃げ回って逃げ回って、隙を突いてパンチを放つ。それを「蝶のように舞い、蜂のように刺す」とアリは言い換えた。
Posted at 2015/05/03 23:27:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | スポーツ
2015年05月01日 イイね!

日展絵画のような風景に入ってみる

日展絵画のような風景に入ってみる  八戸の種差海岸に向かう途中、海岸線の岩の上に立っている廃屋のような古い建物があり、その荒涼たる海の風景はあたかも日展で見るかのような絵画をいつも彷彿させていた。みん友のバシケンさんのブログでそこが現役の海鮮料理屋だと知り、それではとさっそく行ってみた。





今日は平日だが職場は休み。行きの高速道路で進入レーンに入ると、後方から追い越し車線をブラウンのアウディA1がけっこうな速度で向かってきたので、アウディS3セダンのアクセルを全開にして加速したらあっという間にA1が後ろで小さくなっていった。東北道、八戸道はGWの始まりではあっても平日なので空いていて気持ちよく走れた。






  目的の店が遠くに見えてくると駐車場にクルマが数台すでに停まっていた。ところがそこへ降りていく道がバシケンさんのブログにもあったがクルマ1台がかろうじて通過できる細い一本道で、チンスポイラーを擦らないように注意を要する。店をやっているという情報がないと絶対通らない道だ。そして無事到着。







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   やはり外見だけ見ると不安になる。






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  しかし、店の中は予想外に綺麗だった。





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  海岸が目の前に広がるオーシャンヴュー!近くを船が行ったり来たりする。





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   定食と磯ラーメンを頼む。両方とも美味しかった。





  店は明日からの連休に備えて、若いかわいい女の子を数名従事させていた。生うには今月の15日からであるが、絶景と美味を両方楽しめるいい店だった。





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  いつ来ても気持ちのよい種差海岸。


 
Posted at 2015/05/01 22:49:14 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ
2015年04月30日 イイね!

女子アナとの接近遭遇~春の夜の夢のごとし

女子アナとの接近遭遇~春の夜の夢のごとし  今から30年も前の話である。季節は調度今頃で、彼女は地方局の新人アナウンサーとしてあるラジオ番組を担当していた。その番組はジャズをメインとした内容だったので、毎週聴いていた。ふとリクエスト葉書でも出してみようと思い、ついでにある仕掛けを試みた。最近のTVでは女子アナはその特異性がマツコデラックスの標的にされボロクソ言われているが、当時の私も彼女らは知的好奇心や上昇志向が強い性格であることが予想されたため、葉書にわざと「精神科医をやっている○○です」と嫌らしくも書いてしまい(若気の至りゆえお許し下さい)、ついでに電話番号も記した。するとどうだろう、数日後に実際本人から電話がかかってきたのである。お笑いのバンビーノの「ダンソン!・・フィーザキー・・」と誘いに乗ってひっかかる獲物のように。





 そうは言ってもいちリスナーに本人から直接電話がかかって来るとは思わなかったので驚いた。ラジオの声と同じだった。当たり前だが。話してみるとやはり頭は相当いい。言葉に対する反応、知識、話題など打てば響くというか、ポルシェの空冷フラット6エンジンのような切れ味があった。
 その後も彼女は自分の仕事が終わった後の夜の10時過ぎあたりに電話をかけてくるようになり、話した内容は覚えていないが夜通し明け方近くまで話していたこともあった。女性とこんなに長電話をしたことは後にも先にもない。






 こうなれば次には会いたくなるというのが自然の流れだ。当時彼女はラジオの仕事が多くTVにはほとんど出ていなかった。写真かなんかでちらっと見たことはあるが、実際の本人のイメージは薄かった。ネットも携帯電話もない時代、情報量は少ない。最初は躊躇していたようだが、やはり好奇心には勝てず、某ホテルのロビーを待ち合わせ場所として会うことになった。約束の時間に行くとちょっと遅れて彼女が顔を出した。小柄で、少したれ目の大きな瞳と小さな顎。美人というよりカワイイ感じの娘だった。が、その表情は怯えて見えた。ここではなんだからとすぐにクルマに乗せ、郊外のレストランに向かった。





   そのレストランはその日は混んでいて、テーブルに着く間に知らない客から「○○さんですよね」と彼女が声をかけられていた。その時、彼女がなんで緊張気味の顔をしていたかがわかった。つまりこういうことは知られてはいけないことなのだ。地方とはいえ、いや地方ゆえ女子アナはタレント的な存在だ。なので、その時の会話は電話でのものとは違いぎくしゃくしてしまった。
 彼女の中では、これからキャリアを積みさらに伸びて行こうという大事な時期だったに違いない。失点は避けたい。私はそういう計算深い態度に苛立ち、気づけば「あなたの顔は三浦和義(犯罪者)に似ているね」とか皮肉を言い始めていたのであった。





  そう言えば彼女は手紙も何通かよこしたが、そこには自分の住所も書かれておらず、自分の電話番号も結局教えてくれなかった。そういうことも重なり、その後の電話では彼女を責めるような言葉を発し続けた。生意気な女には言葉の鞭・・・、長年母親との口論での私の心に内在している悪い面が誘発されてしまった。最後は「もう電話しません・・・」という悲しそうな彼女の声で終わった。その後彼女は才能を開花させ、やがてキー局のニュースキャスターにまで登りつめる。





  苦い青春の思い出であるが、風の便りでは今彼女は結婚してアメリカで暮らしているという。

 「では、次のリクエストにお応えして曲をお送りいたしましょう。ムーライトセレナーデ、グレン・ミラー楽団です」









  
Posted at 2015/04/30 16:17:24 | コメント(2) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ
2015年04月27日 イイね!

指揮者の異常な愛情  私はいかにしてJazzを演奏し損なったか?

指揮者の異常な愛情  私はいかにしてJazzを演奏し損なったか?   異常な愛情シリーズ、第二弾。今月から国内で公開されている映画『セッション』をめぐって、ネット上でジャズ演奏家の菊地成孔氏と映画評論家の町山智浩氏の論戦がニュースになっていた。二人の原文はネットで読めるがかなりの長文である。論点を極めて簡潔に要約すればジャズ演奏家は「あんな映画はマンガだ」というのに対して映画評論家は『いや、映画としては大変面白かったのになぜ酷評するのだ?」ということだった。まずは映画のさわりから・・。










 この映画はジャズドラマーを目指す青年が鬼教官にしごかれ続け、エンディングでは思う存分の演奏をして教官の鼻を明かせてみせるというストーリーで、実際見た人は映画『ロッキー』のようなカタルシスを味わうという。確かに『ロッキー』が最初に公開された時、私は仙台の映画館にいたが、エンディングでは観客が一体となって声を出してロッキーを応援して、ついに勝った時は会場がどよめいた。実際『セッション』も本国のアメリカで公開されたら評判は上々で、アカデミー賞を3つも獲っている。では、なぜジャズ演奏家は酷評したのか?





  それはジャズのエッセンスに無知な勘違い映画だったからである。しかしながら音楽を扱った映画というのは往々にしてこんなものになる。ただただ速弾きできれば凄いとか、超絶テクニックを競い合うことが音楽の頂上だという表面的なものだ。『巨人の星』や『あしたのジョー』が実際の野球やボクシングからかけ離れていても作品としては面白いということはあり得るという意味で、ジャズ演奏家はこれは“マンガ”だと言った。上掲の予告編で「ラスト9分19秒 あなたは映画史が塗り替えられる瞬間を目撃する」とか言っているが、実はここの部分もYouTubeで一部観られる。私からするとハァ?の一言。





  それではジャズのエッセンスとは何か。特にリズムにおいてはコンマ何秒の正確さではなく聴くと自然に体が動きだすようなスイング感なのである。特にビッグバンドの場合はブラスアンサンブルとドラムスの絶妙な「会話」があり、バンド全体を一つの有機体として駆動させる。
 その典型例がこの演奏で、これは本当にジャズの中のジャズ、最高のものと言ってよい。硬直したドヤ的な要素はなく、むしろそこには父性的な愛情がある。ジャズファンならこのカウント・ベイシーの顔を見ただけで目が潤むというものだ。



  このビデオを観てから『セッション』を観るとやっぱりマンガだと思うだろう、きっと。




★ おまけ

      カウント・ベイシー楽団、1962年のライブ。しばしば観客の笑いを誘うドラマー、ソニー・ペインに注目。





Posted at 2015/04/27 16:52:40 | コメント(3) | トラックバック(0) | 音楽/映画/テレビ

プロフィール

「@terry997 人のクルマにのせられる時それを少し意識します。自分の運転の時はしないけど。(^_^;)」
何シテル?   05/02 14:49
  2007年型カレラ4に乗っています。オールシーズン、日常の足として使用し、すでに10万キロを越えました。  カレラ4の乗り味は、ゆっくり走ればメルセデス、...
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