自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
1990年代の前半に、菊池桃子さんが、VICTORのCMに起用されていました。歌手から女優に転身した直後で、24歳の頃でした。菊池桃子史研究の世界的権威としての見立てでは、あの頃が一番痩せていたと思います。
VICTORのCMには、何パターンかありました。いずれも新婚旅行か、あるいはその直前のようなシチュエーションに見えました。カレシと訪れたリゾート地で撮影されたというシナリオになっていたのです。代表的なシーンとして、ゴルフ場のグリーンがあります。桃子さんが、マークした位置に球を置く動作で、ローアングルからカレシに撮影されてしまっています。「えーっ、今の撮ってた?」のような雰囲気でした。ほぼ下着に近い着衣で寝転がっているシーンもありました。
このVICTORシリーズの撮影に際して、ディレクターが必死に桃子さんを口説いていた光景が思い浮かびます。「もうちょっと見せて」「胸元のほうまでシーツを下げて出そうよ」というようなやりとりがあったはずなのです。桃子さんは、脱アイドルを目指していた時期にあり、負けず嫌いの根性を見せたのだろうとみています。
ひとりのファンとして、胸元や太腿を拝んでも、まったく興奮することはありませんでした。今見直しても、お宝でもなんでもないと思います。
しかし、VICTORシリーズを全否定はしません。あるバージョンでは、ため息が漏れるほどの美しい映像が撮れていました。
――舞台は、パーティーの終了直後です。宝石のような光彩を放つミッドナイトブルー地のカクテルドレスに身を包んだMOMOKOは、同色の車の横でカレシを待っています。ハイヒールが疲れてしまったのか、車に手をつき、ついにはその場でヒールを脱ぎ始めてしまいます。それを何故か、カレシがVICTORのビデオで撮影していたという流れでした。この場面では、VICTOR製品を手にするカレシになりたい、と心から思いました。
肉体の特定の部分を大写しにすることだけが、必ずしもエロやセクシーではないという好例です。女優としての好演も光っており、「パーティー疲れちゃったな」という雰囲気が満点でした。それと、車に手をつき、もたれている動作にも深いものを感じました。普通なら、男が許しません。それ以前にカノジョのほうも自粛するでしょう。
2人がすべてを許し合える関係にあったのなら、話は異なってきます。あのシーンで、MOMOKOにとって、車はカレシの一部であり、寄りかかる感覚だったのだと思います。
24歳のMOMOKOは、フォーマルなイベントで疲れきっていますが、そのまま寝るつもりはなさそうでした。カレシとのナイトドライブに期待し、その続きもあることでしょう。「大人のデートをする気満々の空気感」こそが、最高にセクシーだったという結論です。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、CMでMOMOKOが車に手をついたのは、この色のフェラーリを買ってあげるよという俺への暗号なんじゃないの~。
拙者、左ハンドルに不慣れですから。
「雨が降ってきたのかと思った」と一度だけしか使えない言い訳をしたら、次からは、覚悟を決めるしかありません。
「桃ちゃん、すまぬ。方向指示器の操作間違えたよ」
切腹!(桃乃木侍)
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2024/03/24 07:53:59