自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
昔から、歌詞に車が登場する曲は多かったです。「真っ赤なポルシェ」であったり、「グッと渋いスポーツカー」のときもあったり、様々でした。「海沿いのカーブを君の白いクーペが曲がれば、その瞬間に夏が終わる」という泣けるフレーズもありました。
あるとき、私の音楽コレクションに、「カーラジオ」にまつわる曲が複数あることに気づきました。
「カーラジオから懐かしいラブソング」が流れてくるのは、吉川晃司の「サヨナラは八月のララバイ」です。主人公の男性は、別れを決意しています。曲のメロディによって、思い出がよぎったのでしょう。直ぐ現実に戻り、カノジョの寝顔を見ながら、「もう抱きしめることはできないし、そのときは泣かないで欲しい」と考えています。そういう男性視点の曲です。
主人公の女性が、「カーラジオ流れる切なすぎるバラード」をきっかけに、運転席の男性に身体を預けてしまったのが、Winkの「愛が止まらない」でした。その男性には別のカノジョがいるのに、気持ちが抑えられなかったのです。
3曲目は、菊池桃子の「Broken Sunset」になります。主人公の女性は、カレの突然の行動に戸惑います。カーラジオを止められ、急に別れ話を切り出されました。このカレシは、弱気でした。「君をさらえない」とつぶやきます。2人は、両想いなのに、男性から身を引くことを決意しました。心優しい女性は、カレシのために目を伏せてあげたという展開です。
偶然なのですが、この3曲は、連作のようになっています。つじつまが合うのです。
ただ1点だけ、30年以上、許容できていないことがあります。「Broken Sunset」は、林哲司作曲の悲壮感あふれる名曲なのですが、レコードのジャケットに対する違和感が長らく払拭できていません。助手席で、桃子さんが今にも泣きだしそうな表情をしているのは、絶対にあり得ないだろう、という心境になります。
当時は、藤田浩一プロデューサーがジャケットのデザインまで仕切っていたそうです。確かに、どのシングルも素晴らしいカットばかりです。「Broken Sunset」だけは、どうしてもしっくりこない隔靴掻痒となる存在になっています。
ネットを調べたら、一発で仲間が見つかりました。「Broken Sunsetは素晴らしい曲だけど、僕なら絶対に桃子と別れない」というレビューでした。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、助手席の桃子は、本命の俺を思い出して、笑いを押し殺していたんじゃないの~。
運転席のカレシ、残念。
名女優として、演技も超一流ですから。
(桃乃木侍)
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2024/02/18 08:18:46