• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2011年06月19日

F1 ブローディフューザーを斬る

F1 ブローディフューザーを斬る 今回のブログは、久々にF1好きが気になるテクニカルな
キーワード『ブローディフューザー』を語ってみようと思います。

今回のブログに使用するの写真は、ネットから探してこようと
思ったんですが、なかなかF1写真っていろんな権利関係で
過去の写真もそうですし、欲しい写真って少ないですよね。
というわけで、←の雑誌から携帯カメラで撮影して使います。

スキャナを使うのも何なので、もっと鮮明な写真が見たい!
という方は、是非お買い上げを・・・w

それでは、ブローディフューザーって何?という前に、なぜ今注目されているか?というと、
ここを読んでくれてるF1好きの皆さんはご存じでしょうけど、使えるのは次のバレンシアが最後で、
イギリスGPでは禁止されます。

という事ですが、ディフューザーが禁止されるの?今年から昨年までのマルチディフューザーは
禁止されてるし、またマシンの後方のデザインが変わるの?という疑問が生じるかと思います。
ですが、ニュースサイト等にも書いてありますが、
禁止されるのは、あくまでもマシンの形状的な部分ではなく、スロットルオフでも
燃料を絞る事無く、インジェクターから燃料は吹き続けて、エキマニ等の熱で点火させて、
俗に言うアフターファイヤーさせた状態で排気ガスエネルギーをマシンの空力に作用させる、
燃料マップ、点火マップを禁止するという事なんです。

なんで、それがディフューザーなの?って感じる方がほとんどだと思いますので、その辺を
スッキリさせましょう!!!というのが、今回のブログです。
あ、ブロウンディフューザーとも言われますが、ブローディフューザーと同じモノの事です。
それと、上ではエキマニの熱で点火させてと書いてますが、これはルノーエンジンの場合で、
エンジンによっては点火しない方法で後追いしていて『コールド』 と呼ぶようです。
もちろん点火しないのでエネルギーは小さく効果は少なめのようです。

まあでも個人的には、このレギュレーション変更はRedBull潰しの、最低なレギュ変だと思います。
そもそも、この燃料・点火マップは昨年から使われていたし、禁止された理由が、
『排気ガスを空力に作用させるという事は、排気ガスが生じるエンジン内部でバルブが
動いているので、そのバルブが動くことが空力パーツは稼動してはならない(DRS以外)とい、
レギュレーションに抵触する』という事ですが、そんなのは09以前の上方排気のマシンだって、
排ガスをリアウィングに吹き付けて、リアウィングの効率向上させてましたよね?
それに、昨シーズンからの燃料・点火マップが違法というなら、昨シーズン中に禁止しなきゃ。
鈴鹿で現地観戦された方は聞いてると思いますけど、ルノーのエンジン音は異様でしたよね。
ま、FIAなんてそんなもんですが、ドライバーのヘルメットも走行中に動いてますが?
ドライバーのヘルメットも動かないように固定するレギュ変しなくて良いんですかね?w


では、ブローディフューザーの説明に戻りましょう。

前半の部分を読んでいただければ、ブローディフューザーと言うネーミングではあるものの、
今回規制されるのは形状的なモノではなく、ソフトウェアの燃料・点火マップの事だと、
分かったと思います。では、なぜそのようなプログラムを採用したかというと、それはやはり
走行で得るエネルギーは速度によって変動します。そして、排気ガスをディフューザーで使うという
アイデアは90年代からありましたが、スロットル開度でダウンフォースの絶対量が変動し、
操作性が悪化するとも言われていましたね。
そこで、スロットル開度に関係なく、常にガソリンを燃やし続けることで、安定した排ガスの
エネルギーを供給させたいという事でしょう。排気ガスといいつつ、廃するモノではなく、
エアフローを発生させるパワー源としたわけです。
その辺に、FIAが付け入る隙があったというのも、事実でしょうね。

そして、昨年まではディフューザーのレギュレーションに抜け穴があり、まさにその抜け穴へと
排気ガスを流し込むことで、絶対的なダウンフォース量を増やすことが可能でした。
このタイプのブローディフューザーが俗に第二世代と言われているブローディフューザーです。
言葉通りの、排ガスを吹き付けるディフューザーだったわけです。

そして今シーズン、予選を圧倒的な速さで連続PP記録を更新中のRedBullのマシンが、
今年から採用して、多くのチームが追従している排気システムが、第三世代と呼ばれる、
今シーズンのブローディフューザーとなります。
この辺の説明は写真が無いと難しいので、フォトギャラリーを見て頂くとして、ポイントになるのは
排ガスのエアフローがディフューザーではなく、リアウィングの翼端板とリアタイヤの狭い空間へと
排気して、リアのアップライトに取り付けたフィンでダウンフォースを発生させているのです。
フォトギャラリーの3枚目の写真が分かりやすいです。明らかにディフューザー目掛けて、排ガスを
排出していた昨年までの第二世代の排気口とは別物ですね。
まあ、今シーズンも2.5世代というか多くのチームは第二世代の位置にアウトレットがあり、
これではRedBullに勝てないよなぁ・・・ってデザインになっていますね。

通常の近代レーシングカーは、ボディやウィングで発生させるダウンフォースは、バネ上に
対して作用するので、力がタイヤへ伝わるまでの間にスプリングを介しているために、これまた
ダウンフォースは減衰してしまうのですが、第三世代のブローディフューザーは、タイヤが
直接地面へダウンフォースで押さえつけることが出来て、非常に効果的です。
この仕組みは、葉巻時代のF1ではスタンダートでしたが、アップライトから伸びるステーが
破損してクラッシュするマシンが多くて、禁止されたそうです。さすがに、わたしの年齢では
当時の事は読む事でしか情報を得られませんので、詳しくはないですw
ちなみに、いまでもエンジンカーのラジコンでは、この仕組みでリアサスに直接、ダウンフォースが
伝えられるような構造になっています。

そんなブローディフューザーですが、しかしながら、決勝では燃費に及ぼす影響が大きく、
予選では他車に対して1秒以上も速いタイムを出しているRedBullのマシンが、決勝では
マクラーレンやフェラーリに追い回されるシーンが見受けられる秘密がココにあるような気がします。
燃料を文字通り垂れ流しにする必要がある、このマッピングは決勝では使えない?
もしくはオープニングの数周や、限られた周回数しか使う事ができないのでは?

そして、FIAも同じように、そう見ているのが今回のレギュレーション変更で明らかになりましたね。

というわけで、イギリスGPからは、PPから飛び出して、3周目までにDRS圏外へと逃げてしまう、
ヴェッテルの必勝パターンが、もう見れなくなるかもしれませんね。
しかしながら、まだまだRedBullには秘密があるんでしょうから、このままトップから引き摺り下ろされる
なんて事にはならないと思います。 が、結構厳しい戦い、面白いレース展開になるかな!
今週のAS誌にも、『レイク角』が速さの秘密では?なんて記事も出ていましたしね。
これも非常に興味深いですね。NEXTの中継では、川井ちゃんが何度か触れてましたが。

そんな感じで、ブローディフューザーを語ってみました。
なにか、まだ分からんのじゃ!なんて事がありましたら、素人なりに考えを述べてみようと思いますw
とりあえず、今回のブログはフォトギャラリーと併せて読んでください!
ブログ一覧 | F1_2011 | 日記
Posted at 2011/06/19 23:44:07

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

プロジェクト銀✨カクテルシェイカー ...
銀二さん

【お散歩】ちょうどよい陽気でしたー ...
narukipapaさん

【週刊】4/26:今週のニュース( ...
かんちゃん@northさん

セキュリティーの警報ブザーが鳴らな ...
@Yasu !さん

おはようございます
ヒロ坊おじさんさん

今日の昼飯は〜😋👍
一時停止100%さん

この記事へのコメント

2011年6月20日 7:28
いつも詳しいコメントありがとうございます(^-^)
強いものには蓋をというのがどこにでもあるものですが、フェラの行為は見て見ぬふり…(>.<)y-~

負けるなレッドブル!

それとエンジンの問題はどうなるやら気になりますが、先週のASどこにもないんですけど(T-T)

コメントへの返答
2011年6月20日 21:21
雑誌見ててもライターによって書いてる内容が怪しかったりするので、まとめてみました。
たぶん、これ以上詳しい解説は無いんじゃないか!?って力作ですw

エンジンのネクストレギュレーションは本当にどうなるか心配ですね。ルノーは撤退をちらつかせていますしね・・・。

AS、未入手ですか!なるべく早く近所をしらみつぶしに!カナダGPとルマンがメインでしたけど、F1の記事は要注目でした!
2011年6月20日 11:40
リアアップライトのフィンは、初めてみましたwww

いやー、凄い競争になってますねリアタイヤ周辺の空気さん達・・・。
ちなみに、排気流速ってどのくらいあるのでしょうか??
当然、数百kmはあるでしょうが、どのくらいなんでしょうかね???

ちなみに、STR6が思ったよりは好結果が出てないので、やっぱりダブルデッキは中々難しいってことでしょうかね??STR6のダブルデッキとルノー排気が組み合わされれば、RB7より好結果って事が、私の脳内CFDでは解析されてますが・・・w
コメントへの返答
2011年6月20日 21:26
きっと、HSV010の優勝で、最近のF1事情は疎いと思われる渡ナベさんの為に書いたんですよ!w

排気の流速は、そんなもんじゃないですよ!この雑誌の童夢の亀田さんというエンジニアの記事によれば音速に近いという事のようですよ!そりゃ、それを安定して供給できれば、強烈なダウンフォースが・・・w

STR6は、やっぱりイタリア人の気質では、インスピレーション重視で、磨き上げる開発が不得意なんでしょうかねw

ルノーの前方排気も、今回のレギュレーション変更で大きく影響を受ける1台かと・・・

プロフィール

「今のRedBullでも勝てるのがMAXの凄さで、PPからスタートすれば、それを実現できるのが鈴鹿の特性でもあり。鈴鹿らしいレースでした!VCARBで入賞したハジャーは立派、でも角田が目指すのはそんなポジションじゃない。だからこそ、今回の移籍は今シーズンが更に楽しみになったね!」
何シテル?   04/06 15:32
車は純正がイチバンと思っています。 ですが、ナゼだか残念な事に、愛車スカイラインはノーマルとは、 程遠い姿になってしまっています・・・w ブログは、も...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

   12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

リンク・クリップ

定番・品川埠頭 ~ 車雑誌も使う撮影スポット 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/10/15 22:20:36
ぶらり中国ドライブパスが最高だった件 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2022/10/21 00:22:00
[トヨタ スープラ] ボディーカバー装着前のクリーニング 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/08/09 21:12:36

愛車一覧

日産 NISSAN GT-R 日産 NISSAN GT-R
2018年12月:購入希望提出 2019年1月:購入枠確定 2019年3月末:納車予 ...
日産 リーフ 日産 リーフ
3台目のLEAFで、3台目のAUTECHです。 40kWhから60kWhのe+に買い替 ...
日産 リーフ 日産 リーフ
2020年1月18日、霙まじりの冷たい雨が降る中での納車でした。 GTR購入までの繋ぎ ...
日産 リーフ 日産 リーフ
2018年3月に、15000km走行の中期型を中古にて購入。 エアロスタイルで、NOT ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation