
そんなわけで最終回ですw
今回のブログは、開発者は4WSをどのように、
考えているか?の記事を発掘してみようと思います。
と、その前に、前編、中編、理解できたでしょうか?
補足しつつ、少し振り返ってみようと思います。
前回のブログで、後輪転舵する事で、旋回に至るステップを差っ引いて、素早く旋回モードに
入る事が出来るようになったと書きました。
そんなブログを読んだ後だと、これは効果があるね!というシチュエーションが想像できますね!
絵だと
コレ
いままで、ふーん・・・でページをめくっていたカタログの挿絵、見え方が変わりませんか?
なるほど、だからトレースするラインが変わるのか!ってなると、嬉しいですw
動画だと、こんな感じ。
少しでも早く旋回に入れば、次の旋回に移るのも余裕ができます。
ですが、これが少しずつ人間の感覚よりも遅れていけば・・・スラロームは破綻します。
実際にスポーツ走行の経験が無くても、プレステのグランツーリスモで経験あるのでは?w
本当は4WSの有無の差が分かる動画があれば良かったのですが・・・w
今度時間がある時に探して差し替えます。
そして・・・
前回のブログの最後で、旋回はコーナリングフォースと遠心力とのバランスと書きました。
この簡単に書いたバランスが釣り合っている状態ですが・・・実は凄く難しいのです。
バランスが崩れれば、コーナリングがフラフラと安定しない、そして最悪はスピンです。
では何が難しくてバランスが釣り合わない=安定したコーナリングにならないかといえば・・・
まず、路面が完全なフラットでは無い。そして、旋回の半径も速度も一定ではない・・・etc
なので、バランスを取る為には、より良いシャシー性能、より良いボディ性能が必要なのです。
サスペンションで言うと、剛性が高いサスペンション。その心は・・・外乱に負けないという事。
でも、その話は4WSとは関係が薄いので、またの機会にw
では、最初に書いた4WSの開発者が、どう感じているかを紹介しようと思います。
まず、マツダでRX7を担当した
貴島さんのサイトから・・・
「人間が車を操る」と言う感覚でこのFC3S型RX-7に乗ってみると、つまり動的感性工学の観点からは、リアのトーが動いてはいけないと感じたのです。具体的には、ヨーの発生と乗り手の感性とが一致していない領域があると、動的感性は満足しにくいという事です。ドライバーは、車体と同じ方向に視線を向ける事が安定性として良いと感じます。ですから、後輪がステアーし車体の向きと異なる動きになると、ドライバーにとっては違和感が生じてしまうのです。
サスペンションの性能を追求して作り上げた内容に満足はしている。
でも、コーナーリングのヨーを発生させるタイミングと人間の感性が一致しない領域がある。
と、まとめてます。
FC3Sのリアサスの評価、世の中で言われている通りの内容になっています。
市販車というのは運転のプロに売るわけでは無く、一般ドライバーに売る商品。
なので、一般ユーザーの声というのはダイレクトです。
開発者としても、そこは受け入れざる得ない感じですかね。
では、いま最新の日産の4WSである、
4輪アクティブステアの開発者は、どうでしょう。
目指したところは・・・
4WAS(四輪アクティブステア)の効果がはっきりと認識でき、かつ違和感のないスムーズな制御動作です
そして今回のRENAULTの4CONTROL、
レスポンスの記事から。
「ただいわれないとわからないかもしれない。そのぐらい自然な仕上がりだ」
後輪転舵のポイント!
如何に運転者に感じさせないか。という事のようです。
この手の飛び道具ですが、やはり運転手の違和感に繋がると嫌われますね。
ホンダのS2000にある、ステアリングの可変ギアレシオ、VGS搭載のグレードは避けろ!
何て言う話があるほど、受け入れられてませんでした。
そして日産のHICASも、キャンセルロッドという撤去前提アイテムもありましたねw
それと比べると、日産の可変ギアレシオ+HICASの進化版である4輪アクティブステアは、
あまり否定的な意見は聞こえてこなかったかなーと感じます。
実際に、私のスカイラインも4輪アクティブステアが欲しくて買ったのもありますが、
私は大きな違和感は感じていませんし、できる事なら次も4輪アクティブステアを選びたい。
そう感じています。非常に俊敏であり、東名の御殿場付近は最高です!w
ですが!
そんな俊敏さというのは安定の対極にあるのです。
私は、これ以上ない素晴らしいスポーツセダンのハンドリングだ!って感じたスカイライン。
ですが、うちの奥さんは怖がってあまり運転したがりません。
というのは、ハンドルを少し動かしただけで、車がどっかに飛んでいくと感じるとの事・・・
(要因は、低速、中速、高速に分かれた制御の、低速時の操作以上に切れ増す制御かと)
俊敏さ、運転する人にとってスポーティーとも感じるし、逆に不安定とも感じるんですね。
そんなわけで、新型メガーヌの4CONTROL、出来栄えが非常に気になりますね!
違和感を感じさせずに、俊敏さを感じる事が出来るのかなー。
レスポンスの記事にもありましたが・・・
俊敏さを上げる簡単な手法、それはスプリングやブッシュを硬いもので締め上げるのです。
でも、そうすると乗り心地に跳ね返りが出てしまうのです。
そこを新型メガーヌは4CONTROLの採用で乗り心地を犠牲にせず、俊敏さを上げていると。
うーん、試乗したいぞw
というわけで、後輪転舵の三部作、おしまい!最後、まとまりの悪い〆で、すみませんw