![インジケーター点灯! インジケーター点灯!](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/018/555/544/18555544/p1m.jpg?ct=f4b0180818c4)
・・・と言っても故障ではありません。約3500kmで初回点検に出しエンジンオイルの交換を済ませたので、初めてレブリミットまで引っ張ってみました。 納車後3ケ月が経ち、初回点検を終えましたのでインプレを交えながら綴っておこうと思います。
【エンジン】
高速道路で2速でしたが、感じとしては8200~8300回転でシフトアップしたつもりでしたがシフトインジケーターが点灯しました。その際、▲マークが黄色く点灯しただけで、過去に乗っていたRX-7のように
“ピーッ”という音は出ませんでしたので、注意していないと見落としがちな印象。
それにしても凄いエンジンだ・・・5000回転から上の針の動きはまさに一瞬の出来事。そこにドラマ性などはなく、というより正確には感じとる事が出来ないまま、轟音とともに一直線にレブリミット目掛けて一瞬で駆け上がっていきました。感覚的には加速Gとともにまるでリアタイヤが擦り減っていくのがわかるよう・・・と言ったら大げさでしょうか(^^;)
5000回転以降のドラマ性を感じ取るには4速より上、できれば5速・6速でないと正確に把握出来そうにありません。それにはサーキットというより次のコーナーの事も忘れ、ただ今の走りのみに集中でき、直線が長く取れる飛行場やテストコースのような所が理想的です。
一方3.8Lになり、ボアアップした事による弊害が高回転で多少なりとも出るのではないか?と多少は懸念がありましたが、7500回転を超えてからの回り方もそれまでと何も変わらず特に振動や悲鳴を上げることなく綺麗に吹け上がり、想像していた心配は杞憂に終わりました。
911の魅力であるRRの強烈なトラクション。最高速を語る際にはむしろフロントの設置感やケツの重さからくる振り子運動などネガな部分を持ち合わせていますが、こと低いギアからの加速段階において、リアタイヤを路面に押しつけながら前へ進もうとする強力な推進力は、まるで
ホワイトベースのカタパルトから発進する“連邦の白いヤツ”
その強烈なトラクションを味わう為には、車体は軽ければ軽いほど、パワー(トルク)はあればある程“カタパルト発進加速度”は増していく訳で・・・
「パワーはいずれ慣れる」という古からの言い伝えがありますが(笑)、このRR独特のカタパルト発進加速の魅力は簡単に色褪せるものでは無い気がします・・・否、そうであって欲しい(^^;)
【ボディ剛性】
一方で、このパワーに負けず劣らずのシャシーの安定感も秀逸です。ボディ剛性や足回りの剛性、ハンドル支持剛性がしっかりと出ています。この各方面での剛性が前後左右に運動しようとする力を逃がさずに素早く伝え、結果として加減速やハンドリングの応答性をよりシャープにし、この上ない一体感を実現していると言えます。またこの高剛性は乗り心地にも影響し、サスの動きがより計算通りのものとなり、高剛性ボディが鋭い突き上げを遮断し、結果として“我慢して乗るようなイメージ”とはかけ離れた常識的な乗り心地の実現にも寄与していると言えます。
【ハンドリング】
カレラ4をベースとしたGT3のシャシーはフロント部の剛性が高く、中立付近の応答性の鋭さも相まって抜群にシャープなハンドリングを実現しています。ところが、指一本分の僅かな操舵にも鋭敏に反応するため、高速道路ではナーバスに感じる事も多々あり、鼻歌まじりでリラックスして運転する気にはなれず、長時間の高速道は正直疲れます。
またステアリングに伝わる情報量が多く、特に9:15に握りスポーク部を手のひらに当てながら運転すると、路面のザラつきまで実にリアルに伝えてくれます。まるで両手首がタイヤとなり、前輪のトーインで路面を掴んでいる感覚さえも伝わってくるような錯覚を覚えます。そういう意味では滑らかで平坦な路面より、多少荒れている道を右に左にヒラヒラと走る時に手のひらに伝わる感覚に痛快さを覚えます。
とまぁ、主な3点について感じたままに書き連ねましたが、不満点としてはギア比とミッションの硬さ。
ハッキリいって峠では2速ホールドで事足りてしまう!というつまらなさ。いやタイトコーナーが続く道では2速ですらパワーバンドを外してしまう事もあり、特に低いギアがハイギアードな印象です。GT3RSになるとファイナルが低めになり、カップ用はさらに低くなるらしいのでそれらに交換も可能ですが、極端に悪化するであろう高速燃費を考えるととても手が出ません(^^;)
それと以前も書きましたがゲトラグミッションがスコっ!スコっ!と入るタイプではなく、グッ!グッ!と意識しながら押し込むようなタイプなので、ストローク自体は短くてもそこに軽快感はありません。
また、RSと違いツインマスのフライホイールを使用しているため日常の使い勝手は問題ありませんが、アクセルを煽った際のレーシングエンジンのような超絶レスポンスはありません。
「ぶおーーん」とフツーに針が上下するだけで、
「フワンっ!」と一瞬で針が高回転を示すことはありません。
そういった意味では、GT3はその立ち位置通りの味付けがされており、GT3RSやましてやカップカーなどとはハッキリと違い、はたまたカレラGTなどとは程遠く、「公道も走れる911」ではなく「サーキットも走れる911」という位置付けはより明確なものであるような気がします。
Posted at 2010/06/19 00:38:13 | |
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