
ディーラーではなく、知り合いの認証工場で確認した話なのですが、C63の場合W211やR230の前期型に装着されていたSBCではないので、おそらくMB純正テスター無しでブレーキフルード交換およびエア抜きが出来るでしょうとのことでした。
だとすれば純正に拘る必要はどこにもありません。C63のブレーキフルードはメルセデス純正DOT4(FMVSS No.116)でして、規格上 ドライ沸点230℃以上 ウエット沸点155℃以上 であり、これがDOT5なら ドライ沸点260℃以上 ウエット沸点180℃以上となります。
ブレーキフルードが万が一沸騰すると気泡が発生しブレーキが効かなくなってしまうことがペーパーロックなわけですから、だったらDOT5が一番沸点が高くエライ!となるかと思えばそうとは言い切れず、現在主流のグリコール系であれば最も吸湿性が高く、耐久性の面では劣るわけでして交換頻度がより多く求められるわけです。ちなみにウェット沸点とは3.5%の水分を含んだ状態での沸点を指すそうです。
ここでいくつかのフルードの沸点を比較してみますと、
・MOTUL RBF 660 FACTORYLINE
ドライ沸点325度 ウェット沸点204度
・ADVANTAGE SUPER DOT610
ドライ沸点347度 ウェット沸点216度(1%吸湿度280度)
・ENDLESS RF-650
ドライ沸点323度 ウェット沸点218度
・NUTEC RP320
ドライ沸点320度 ウェット沸点216度(1%吸湿度280度)
・AP Racing 600Racing
ドライ沸点300度 ウェット沸点210度
・AP Racing PRF660
ドライ沸点320度 ウェット沸点199度
ここで気づくのはADVANTAGEとNUTECだけが1%吸湿度のウェット沸点を表示しています。イマドキのクルマはリザーバータンクのシールがしっかりしていますから急激に3.5%以上の水分を含んでしまうわけではないようです。ならば1%吸湿度を全てのメーカーが表示してくれるとよりわかりやすいのですが・・・そもそもこの沸点表示が各メーカー独自のデータでしょうから、単純にどっちが高いとか低いとかで比較するのも無意味かもしれませんが。。。
・・・ちなみにF355challengeには最近MOTUL RBF600 FACTORYLINEを入れたのですが、正直申し上げてMOTUL DOT5.1との違いがよくわかりませんでした・・・。おそらくAP Racingの方が油圧剛性が高く、ペダルの初期タッチもよりしっかりするような気がするので、今度はAP Racing PRF660を試してみようかと思っており、それで良ければC63にも入れてみるつもりです。
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C63 | 日記
Posted at
2009/07/30 12:22:16