
今から10数年前の話です。当時伊藤レーシングでF355用エキマニを試作したところ、結局純正が一番だったと聞きました。パフォーマンス的には何も変わらないと。
その後、純正エキマニが経年劣化によりクラックが入り、溶接修理された方も増えてきました。
それからまたしばらくしてFAB SPEEDのエキマニが知られるようになってきました。プライマリーパイプがノーマルの38㎜に対し若干太いようで、M5.2に装着したらM2.7と変わらない加速をするようになったとの話を伺ったこともありました。
↓のビデオでFABのオジサンが張り切って解説していますが、SUS304であることを誇らしげにしているので、当然Ferrari純正もSUS304と認識していただけに、あれ?と思いました。(
余談ですが、FAB SPEED製エキマニはJim Technologies Ltdというメーカーの台湾製みたいです・・・)
そこで「F355 manihold」で検索してみると、イギリスのショップへ辿りつきました。
どうやら純正エキマニの素材はSUS304ではなく質が劣るSUS409であるようなのです。そのショップでは遮熱板を開け、プライマリーパイプをSUS304で新調し交換。
修理工程は→
こちら
他にQuick Silver社は上記と作業内容は同じですが、さらにプライマリーパイプの厚さを純正1.2mmから1.5mmへと変更。
ここからはあくまでも私見です。
F355はとにかく熱対策が重要であると考えます。純正の遮熱対策はそれなりに意味があるものですから、エキマニやY管も遮熱板で覆われており、そうしたメーカーが講じた遮熱対策をわざわざ外すことを疑問視してしまいます。
巷で人気のY管は確かに遮熱板が無い方が、音が籠ることなく澄んだ高音を奏でやすくなりますが、周辺の温度は確実に上昇するように思います。ましてやエアクリーナーも近いので吸気温度への悪影響も否めませんし、公道はまだしも全開率が高いサーキット走行ではなおのことではないでしょうか。
このことを某有名メカ氏に話すと「まったくその通りなんですよね。でも近頃のF355オーナーさん達はそんなことを考えずに、これを付けてください!とおっしゃいます。音重視みたいですが、でもまぁそれぞれの楽しみ方や価値観の話ではありますので、こちらも否定せず装着してしまっているのですが・・・。」と。
それとエキマニをサーモバンテージで巻くことについてです。ボク自身もNA8Cのエキマニに巻いたことがありますが、確かに触っても熱くないしこれは優れものだなぁ~と感心したものでした。ただそれなりの頻度でサーキット走行すると、ボロボロになってしまい、定期的に巻き直す必要性を感じました。
ちなみにS15のAltrack製エキマニにはサーモバンテージを巻いていません。代わりに周辺を遮熱板や遮熱シートで対策を徹底的に講じてあります。その理由は師匠によればサーモバンテージをエキマニに巻くと割れやすくなった経験が何度かあったからなのだそうです。
サーモバンテージも実はいくつかブランドがありますので、すべてがダメというわけではないのでしょうが、サーモバンテージ肯定派と否定派でハッキリ分かれています。もちろんエキマニ本体の品質も割れるか否かに影響するでしょうし・・・ボク自身どちらが正しいのか正直よくわかりません。
そんなこともありF355challengeには純正以外のエキマニにサーモバンテージを巻いて装着することを躊躇してしまうのであります。
理想は純正形状の遮熱板に覆われた42㎜前後のプライマリーパイプで新規制作してみたいのですが。。。
・・・というわけでこちらの曲↓をどうぞ!
Posted at 2012/10/05 15:00:50 | |
F355challenge | 日記