
1991年9月8日に開催されたエコラン東北地区記録会の様子です。
毎年5月と9月上旬に記録会が開催されていました。
(’90年は非公式の記録会が10月下旬にありました。)
場所は山形県警運転技能指導コース。
1周740mを15周。
平均時速20km/h以上、33分22秒以内でゴール。
正式な大会では1秒でもタイムオーバーすると記録には残りません。
全国大会では平均時速25km/hです。
他地区は大会として開催されているそうですが、東北地区は参加チームが少ないため“記録会”扱いとなり賞典はありません。
9月下旬に開催される全国大会へ向けて調整やテストの場といった感じでしょうか。
ちなみに東北地方以外からの参加もOKです。
初めて製作した’89年の車は、大きめの角パイプを溶接したラダーフレームにスーパーカブのエンジンを載せてベニヤ板でカウルを貼った作りでした。
ステアリングを右に切るとタイヤが左を向いたりといった失敗もありました。(^_^;)
タイヤも普通の自転車のタイヤを使っていました。
何せ予算が余りにも少なかったので・・・。
その割には初参加となった’89年秋の記録会でソコソコ良い176.2km/Lを記録しました。
調子に乗った2年目の1990年は大きくつまづいた年でした。
空気抵抗を減らそうと、フルカウルの車を作ったのですが、大きく重い車になってしまい成績は振るわず・・・。
この年のモデルは4人で持っても重いと感じる車でした。
予算と経験のある所はFRP製のカウルを作るのですが、ウチはフレームとなる角パイプこそ小さくなりましたが、カウルはトタン板貼りでした。
成績は’90年の5月の記録会で1回目が154.6km/L、2回目が150.3km/Lで、記録会を主催しているホンダ二輪東北の方には「ノーマルのスーパーカブの方が走る」とまで言われてしまいました。
その後、軽量化と各種の抵抗(転がり、摩擦、空気等)を減らす努力を重ねて、この年の10月下旬に行われた非公式の記録会では190km/L代を記録。
そして91年モデル。
フルカウルは諦め、角材にトタンを張って剛性を確保し使用する角材を減らしたり、
タイヤには高価な競技用自転車の細くて軽い物を使用。
ステアリング部分にはピロボールを使って摩擦抵抗を減らしたりと、過去2年の経験から軽量化と各種抵抗の低減を主に製作しました。
エコランと言えどモータースポーツ。良い成績を出すのはそれなりの経験とお金が必要なんです。
なんて書くとカッコイイですが、図面を引いたのは顧問の先生で、ボクら部員はその図面を基に旋盤を回したり溶接したりと、必要なパーツの製作をやってました。
ちなみにこの車は2人で持ち運びが出来ました。(力自慢の後輩は一人で持っていたなぁ。)
コクピットはこんな感じです。
サイクルコンピュータにセル・キルスイッチと至ってシンプル。
左に見える紙は、規定の平均時速20km/hで走る為の必要タイムが15周分記入されています。
こちらは夏休みに製作した2号車。
1号車のリザーブドライバーであるボク(と期待の1年生)の愛車になります。
1号車がコンパクト過ぎて乗り手を選ぶ車(ボクが乗るには背もたれ部分をカットした専用シートに交換)になってしまった為に、1号車比で+50mmの“ワイドボデー(byトヨタ)”になっています。
コクピットはこんな感じです。
ちなみに予算が無いため、2号車は1号車より安いパーツで出来ています。車輪のカバーもありません。
例えるならガンダムに対するジムの様な感じでしょうか?
記録会はホンダ二輪東北が主催していますが、当日の進行は各出場チームの人がサポートしています。
模造紙にマジックで手書きの表示が時代を感じさせます。
ちなみにこの日の1回目の走行は以下の通りでした。
ゼッケン2(2号車) 177.03km/h
ゼッケン3(1号車) 235.21km/h
ゼッケンNo.は当日の受付順。
ウチの1st.ドライバーが大ファンの中嶋悟のカーナンバー3にあやかって、狙って#3を取りに行きました。
ボクはこの日がデビュー戦。
タイムを計測する後輩が計算を間違えたため、周回の度にサインボードにペースアップの指示が出続け、かなり速いラップタイムを刻んでしまいました(ーー;)
2回目の走行の記録は・・・写真に収めていませんでした(-_-;)
以下は2回目となる午後の走行会の様子。
2号車は1年生のK君に交代。今後の2年間を担う期待の後輩です。
ウチの車はスーパーカブのマフラーをそのまま使用していました。
過去に小径パイプを用いた直管マフラーも試しましたが、騒音が物凄くて・・・。ノーマルは
重量で不利ですが、効率の良さはピカイチです。
2回目走行のゴールシーン。
ガッツポーズなのは、エンジンを切り惰性の状態で上手くゴールに到達したため。
実は1回目の走行ではゴールライン直前で停止してしまい、エンジンを再始動させねばならず余計なガソリンを消費したのです。
*エコランでは常時エンジンを回しているわけではありません。
エンジンを掛けてある程度速度を出したらエンジンを切って惰性で走行し、速度が落ちてきたらエンジンを掛けるの繰り返しです。
これで平均時速20km/h以上のタイムで周回を重ねます。
Posted at 2011/05/04 00:37:55 | |
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エコラン | 日記