今回で第3回になります、
BL3FWマツダスピードアクセラの足セッティングです!
第1回フロント
第2回リア
気が付けば7月末ぶりの作業でした。
前回やっと前後バネが交換出来てその時の結果、その後乗っていてのヒアリングを踏まえつつーの今回のすり合わせ作業です。
会ってない間に

グラフィックが変更されてます!
サーキット走る車なのでスピード感を意識したイメージにしてもらっているそうです。
カラー的にも

グリーンからブルーの変更で一層疾走感もありますね!
今回はフロントのセッティング変更とメンテナンス。
最後に1G締めが作業の内容です。
フロント車高調のセッティング幅が足りてない問題の解消として、手間ではあるのですがオーナーの靖乃さんにフロント車高調を外していただきましてー

このブラックの326パワーフラットシートを抜きます。
フラットシート3mm+センターシート5mm+フラットシート3mmっていう厚みになっています。
専用品なのでピッタリな作り。
一先ず前回はこれで組んだんですが車高の調整代もない、ヘルパーの調整代だけでギリギリって状態だったのでこれを抜いて6mmの調整代を確保。
シートの厚みを増す=強度が必要なら金属のセンターシートに置き換えた方がいいとは思いますが、樹脂は樹脂で異音がしにくいのがメリット。
反面当然強度は劣るので消耗品であると捉えた方がいいです。
たまに見ますよ、バネの切断面のところでぐにゃっと曲がってしまっている樹脂のセンターシート。
3ピース構造になるのでバネの力でシートは回転する事も出来る…はずなのですが現実は摩擦抵抗が大きすぎて座屈方向に行く様に感じます。
現物につくバネ座面の跡を見ているとね。
4社くらいこの手のシートを試してきた身としては、まず土台が硬い樹脂、金属である事。
そこに載るシートがそこそこの厚みで硬い1枚だけの方がバネが座った状態ではバネが回ります。
薄くても回るものはありますが、当たり前に薄い分擦り減りや衝撃に弱いです(消耗品度が高い)
自分の場合は擦り減りが問題でしたが、今回のアクセラの場合そのシートが破断していましたw
バネから何かはみ出してるから何かと思えば…w
前回7月に新品を組んでもう破断してたのは高バネレートの問題もあったにしても…やはりそうなる可能性を持った製品だと言えます。
ゴム製スプリングシートの上にシートを組んだ事もありますが、見事にバネの形に座屈しました。
回転逃げなんぞ一切できていないという話w
あんまり組み合わせをごちゃごちゃさせないに越したことはないというシンプルな話です。
フラットシート抜きの他にベアリングのO/Hも靖乃さんに行ってもらいましたがちょっとオイオイって物も。
ベアリングはオープンベアリングで簡単にグリスで密着する蓋があるんですが…

クラック入るんですかこれ!w
クラック入っていたのは全8枚中2枚でしたが…
今回は折り返しの傘がついているケースの中にこの円板、ニードルベアリング、円板の構成なので、傘の中側に仕込む様にしました。
これまで使ってきてO/Hしてなかった(前回2枚だけブレーキパッドグリスでやりましたがw)のでガサガサで動きが渋ってたやつがやられてしまった可能性もあります。
標準グリスはリチウムグリスでしたが今回モリブデングリスを使用。
ベアリングのリフレッシュもできたところで車高調にセットしていきます。

フラットシートを抜いて

セット値としては前回より結構ヘルパーを潰しました。
バネは24kだけどもう少し車高を下げたいという話が第1回作業当時はあったのでそっち優先のセットでしたが、その後乗っていての話を踏まえてバンプ量を減らし車高もついでに上げられて一石二鳥な感じにしました。
また、吊るし状態ではシートが干渉してしまって全下げに出来ないんですが今回ダンパー側全下げも可能になりましたので下げようと思えば吊るしよりも硬いバネでありながら吊るしよりももしかしたら下がるか同じくらいには下がるかもーというくらいの調整幅です。
今回はフロントの車高を逆に上げる方向の話もありヘルパー調整でバンプ量を13mm分減らしたのでその分車高上がるので車高はそのまま同じ設定値にして様子を見る事に。
ヘルパーのストローク量は約6mmです(メーカー発表密着長値より計算)
そもそも何故バンプ量を減らしたのか、という話としてリアバネ交換した第2回作業のテスト走行時にリアの方が出来が良くなってしまいフロントがリアに押されて(ある意味安全ではあるが)もう少し行きたいところで逆に踏めない状態になってしまいました。
簡単な策としてはリアをもっと動く様にしてやればいいんですが、それよりかは今のリアに合わせてフロントがもっと入る様にしてやった方がいいという判断にし、今回のセット値変更です。
一度テスト走行に出た結果車高もこれで決まりになったので、最後に1G締めをやります。
ついでに、前回このリアダンパーのボルト、どこの部分の!?

ってなったこれも

マツダ純正の正規適合品に交換しました。
この車高調のリアダンパーブラケットのアイブッシュはウレタンなんですが、一度使うとウレタンブッシュ部の左右向きが出来て、この向きを無視して組むとボルトの通りが渋くなる事例があるんですが、まさかボルトを交換してもその渋くなる症状が出るとは思いませんでした…
地味に最後、これを締め付けるのが大変でしたね。
リアダンパーと向き合うと同時にリアダンパーの減衰力も1段だけ下げます。
減衰力が高い…ってのは要は伸びない縮まない(市販一般ダンパーの場合伸縮同時変化なので)になるわけです。
リアが伸びない縮まないの症状があまりあると、単純にフロントに荷重が乗りづらい。
アクセルオンで尚更アンダーになりやすいわけです。
リアバネがもう少し素直に動いて欲しいというこちらの考えもあり、1段下げで試してもらう事に。
最後に1G締めです。
作業としては所謂1G締めの類に入るんですが、実際に自分がこれまでやってきているのは1Gではないです。
特に最近は1G値から設定値を決める場合と、0G値からストロークさせてバネダンパーを見てどれくらいにするか。
オーナーさんが何か狙い、希望があればそれに近しい塩梅になるところで設定する様にしています。
なければ現車の仕様とオーナーさんへの問診から判断のお任せセット。
今回はサーキット走行時、踏んだ時の挙動に振った状態を意識したセットにしました。
しかしまぁよく24/20kのバネを押し潰せるものだなぁ…って感心してしまった今回でした。
マツダスピードアクセラは速くて重い、だから全然違うんだねぇ。
帰りに自分のアクセラ乗ったら同じベースのアクセラとは思えませんでしたw
完全に別だよ別。
来月は彼のアクセラも出る走行会オフがあるので、とても楽しみです。
その中には自分がセット作業やったアクセラも何台かいますので、その挙動を外から良く見られるのがイイ!
その為に遠路はるばる行くんだから。
車いじりばっかりやっててまーた腰やらかさない様に気を付けたいと思いますw