
11月に開催されたWRCラリージャパン。地上波TVでも取り上げられたりと、すっかり定着してきた感じです。WRCカーがTVCMに登場するなんて果たして何年ぶりでしょうか?これもトヨタさん(と言うかMORIZOさん)のお陰です。
今年のイベント会場には往年のWRCマシンの展示が有り、トヨタをはじめとする国内メーカーの車両に加え、今回イタリアのプライベートコレクションのラリーカーが遥々日本の地にやってきました。
実のところ当方そんな事はちっとも知らなかったのですが、観戦に行ったヒルクライム仲間のFBにその様子が載っておりはじめて知った次第。
よだれを垂らしてコメントさせてもらうと、なんと「この後は、富士モータースポーツミュージアムに暫く展示されるようですよ」との返信が!
これは是非行ってみなければ!と思い、早速調べてみるとこのイタリア人コレクターさんかなりの大物で、車のラインナップも本物でした。要は、どれもが実際のワークスカーとしての実戦経験がある正真正銘の本物のコレクションなのです。
その中でも、自分にとっての圧倒的な目玉が1981年のモンテカルロラリーをJ.ラニョッティのドライブで優勝車したルノー5ターボの実車です。
ルノー5ターボは80年代のラリーで大活躍しました。特に各国の国内選手権ラリーではチャンピオンを獲得したりと大きな実績を残しました。
5ターボがWRCデビューしたのは市販開始直後の1980年。当時はまだGr4の時代でした。ライバル車は、フィアットアバルト131、フォードエスコートRS、日産バイオレット、あとはプライベーターのポルシェ911、ランチャストラトスといったところ。
ラリーへのターボ車の投入は当時の先駆ですし、さらにはそれを小さなボディのミッドシップに搭載してしまったラリーカーは十分革新的でした。
5ターボのWRCデビューは1980年の地元フランスのツールドコルス。しかしここでは、ワークスのラニョッティがリタイヤに終わるなど好成績は残せず。
そして満を持して迎えた翌1981年シーズンの初戦モンテカルロラリー。しかしここでとんでもないライバルが出現してします。あのアウディ・クワトロです。
高出力のターボエンジンと、そしてなによりWRCにはじめて本気の4WDを持ち込んだ歴史的な怪物マシンです。
今回、そのアウディクワトロもやってきていました。ショートホイールベース化する前の通称ビッグクワトロ!
ただし、オーバーフェンダー化されているので後年式の車ですね。81年当時はまだノーマルフェンダーのままでした。
その後のラリーにおける4WDの躍進は周知の通りですが、1981年初戦のこのタイミングでは、軽量ミッドシップ2WDの5ターボと、高出力4WDのクワトロ。果たして速いのはどっちなの?と大きな注目を浴びることとなりました。
そして最終的にこの伝統あるビックイベントを制したのは、J.ラニョッティの5ターボ!!だった訳です。
しかし、残念ながらその後のWRCでの5ターボの活躍は限定的でした。
クワトロに加え、ランチャは新しいGr.Bカテゴリーに同じミドシッップ2WDとは言え、作りがほぼレーシングカーのラリー037を投入と5ターボのポテンシャルは相対的に劣勢に。さらにルノー自身のモータースポーツ活動がF1を優先し、ラリーの方は戦線縮小せざるを得ないといった状況だった故です。
と大変長い前振りとなりましたが、
1981年モンテ優勝車が、歴史的にも如何に凄い車であり、ましてや5ターボ好き、ラニョッティ好きにとっては神車である!!
ということをご理解いただけたでしょうか!!(笑)
かく言う私も、元5ターボ乗りとして5ターボへの思いれは大きく、モンテ優勝車の初来日、かつこの先もう2度と来ないかも?と思えばここは会いに行くしかないでしょ!!
で、早速昨日の朝一番に富士スピードウエイに隣接する富士モータースポーツミュージアムまで行ってきました。
ミュージアムは、立派なホテルの建物の一角にあります。
広いスペースに1台、1台余裕をもって展示されており、また回りを囲む柵も低く写真も撮り易く素晴らしい施設でした。
(なぜ走りもしないのにわざわざジュリアで来ているのかは後ほど)
開館のAM9:00に入場し、早速5ターボの元へ。(空いている内に写真撮らなくては)
居た~!!
既に退役し、殿堂入り(自宅のショーケースの中)しているMyヘルメット
今回これをわざわざ持参。
このヘルメットはまさにこの1981モンテ車をオマージュして自前でデザイン。ペイントをプロにオーダーした一品です。
実車が来日となればこれはツーショット写真を狙うしかない!!
でこんな感じに。(流石にボンネットやルーフの上に置くわけには行かず)
さらに欲張ってもっとクルマの近くで。
カメラマンさんは何とか現地調達。
カメラマンその1:こちらも今回来日中のX1/9プロトティーポを見に来ていたX1/9のオーナーさん
カメラマンその2:比較的年配のミュージアムのスタッフさん。
(このスタッフさんには、「この5ターボのフロントウインドウよ~く見ると電熱線が入っているんですよ」と超マニアックネタを教えていただきました。なおオーナー仲間の博識者に伺ってみたところ当時の本物コンペ車には装着されていたそうです)
カメラマン?のお二方どうもありがとうございました!!
お陰様で5ターボの良い思い出作りをすることができました!!
こんな感じでなんやかんやで1時間くらいはこの5ターボの周辺に居たでしょうか。
本日のミッションコンプリート!
その後は、ゆっくりその他の展示車の鑑賞で約2時間。
こちらの写真はまた次の機会に。
合計3時間の鑑賞(因みに一般的な見学時間は30分~1時間だそうですが)のあとは、折角のこの眺めなのでこちらのラウンジでランチ。
本コースではナンバー付きレース車両による6H耐久レースをやっていましたが、遮音性が良すぎて?エンジンサウンドは全く聞こえません。

ランチの後は、東名高速を取って返し厚木まで。
実はもともと本日は、車検のジュリアをいつものガレージに入庫する日だったのです。
この時間の東名下りは混雑必至。一方上りは渋滞も無くスイスイです。
一石二鳥作戦成功!!

ジュリアは今回は特に不具合も無く直ぐに上がってくれるだろうと考えていたのですが、いきなりデフからのオイル漏れが見つかりました。さらにその後のチェックでどうもデフギアのバックラッシュが異常に大きいらしい・・・・
取り敢えず車検取得を優先して進めてもらいますが、近々にデフ整備しないとスポーツ走行は難しそう・・・・
ガ~ン