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2025年12月14日 イイね!

トランスミッションOH&クラッチ交換

トランスミッションOH&クラッチ交換みんからへのアップが遅れがちになってしまっている今日この頃・・・
ブログアップしておきたいネタが結構溜まってしまっています。
まずは重要事案からということで遡ること1か月。トランスミッション修理&OHの詳細を。
発端はタイムトンネルトライアル@岡崎の遠征から無事無傷で帰宅した直後の9/27の筑波サーキットスポーツ走行。
走行時間中盤でミッションがニュートラルから何処にも入らなくなりエスケープゾーンに停止。自走できずでそのままドナドナ。
主治医のガレージ満車につき一旦自宅に帰還させ色々調べたところ、シフトリンケージに問題があることが判明。応急処置で一応走行できるようになったもののやはり2速に入ったり、入らなかったりでこのままではまた直ぐに自走できなくなりそうなのは明白。ミッションを降ろして中を開けざるを得ないことが確定。
そもそも約1年前から2速への入りが渋くなっておりいずれOHしなくてはと思いつつ先延ばしにしていたこともあり、ミッション開けるならこの際OHもするしかないという状況。
懸念は、あと1か月半後に迫っていたヒルクライムシリーズ最終戦への参戦の可否。
ここまでのポイントでクラス首位となっており最終戦に参戦して僅かでもポイントを取れればシリーズチャンピオンが獲得できる。しかし、もし欠場でポイント0となり、シリーズ2位につけている赤ジュリアが優勝した場合、チャンピオンは逆転で赤ジュリアのものにという状況。
直ぐに作業に取り掛かってもらえるならば十分な時間ではあったと思いますが、そこは現在の旧車メンテガレージの混雑状況のご多聞に漏れず主治医のところも大渋滞。
症状からすると、リンケージの修復さえできれば現状復帰はできるのでヒルクライム参戦を最優先するのであれば今回はOHには手を付けず修理のみでとすれば恐らく十分間に合うとは思うのですが、そこはやはり懐事情もありミッション脱着の作業工賃をダブルで掛けることは考えられず・・・。間に合わなければヒルクライム参戦は諦めるという決断には一切の揺ぎ無しでした。
結局、ジュリアを主治医の元に入庫できたのは10/27。筑波でのドナドナから調度1か月。ヒルクライムまで残り3週間無い状態でした。

ミションが降りて中が開いたとのことで11/3に主治医のガレージへ。ここで実際にものを見ながら交換する部品の確認、相談をしてきました。
それまでの間、自分でもサービスマニュアルや部品図を確認したり、海外の専門サイトで入手可能な部品とそのお値段の確認をしたり。
(自分がこれまで利用しているのは英国のClassicAlfaとAlfaholicsの2社。いずれもショッピングカートに部品を入れてカード決済すればOKで大変便利。イタリア車なのに頼れる先は英国というのはよくある話?)
また、自分のクルマの生みの親でもある関西の老舗アルファロメオ工場さんからミッションOHに当たっての色々詳細を教えていただいたり。
自分のクルマの最後のオーナーでもあるこれまた関西の老舗アルファロメオ工場さんが筑波サーキットに遠征でいらした際には、ミッションオーバーホールの実情などを教えていただいたり。
と、色々勉強していました。

・シンクロリングは、現在流通しているリプロ品は品質問題が多く使わない方が良い。(専門家2者の共通の声でした)寧ろ他のギアに使っている摩耗の少ないリングを転用するなどした方が良い。
・シンクロスリーブも同様。
・しかし現在の海外専門ショップの通販ラインナップを調べると、まずシンクロリングはOEMメーカー部品だという新たな部品が流通している。ただし従来リプロ品が7000円/個のところ(それでも高い)こちらは20000円/個します。(因みに全ギア分を交換する場合5個必要です)
またシンクロスリーブについては、従来リプロ品が7000円/個なのに対し、Alfaholicsのオリジナル品と言うのがあってただし30000円/個です。(こちらは全交換するなら3個必要)
・因みにAlfaholicsではギアボックスリビルドキットとしてシンクロリングやベアリング類などの交換部品をセットで販売していますがその額なんと32万円です!

そして、ここまで勉強してきた結果を総合して事前に自分なりに決めていたOH方針は、
「交換する部品はあれもこれもではなく必要最低限なものに絞る」
(経済的に絞らざるを得ない・・・)
・シンクロリングは1速、2速の2個のみをOEMメーカー品へ交換。
・シンクロスリーブは、1・2速用の1個のみをAlfaholics製へ交換。
・ベアリング類は、インプットシャフト、メインシャフト前後の計3個のみ交換
・前後オイルシール交換
・シフトフォークは今回トラブルの出た1・2速用の1か所のみ交換
さらに、ミッションが降りているとなればクラッチはどうするかな~
といった感じ。


この後、説明しますが赤丸が最終的に今回交換した部品です。(トランスミション関係のみ)



さて主治医と一緒に現物の確認です。




まず今回のトラブルの元凶は、やはりシフトフォークの破損でした。
1,2速用シフトフォークのシャフトへの固定ボルトが折損。ボルトの頭は飛んでいますがネジ部が残っており、ガタつきながらもシフトフォークの位置自体はある程度保たれている状態でした。シフトが入ったり、入らなかったり、なんとも怪しかった症状の原因が理解できました。
ボルト破損の原因は、この1年くらい2速のシンクロが弱った状態でサーキットだジムカーナだヒルクライムだと容赦なく叩き込むシフトを繰り返したことであるのはもう明らかです。



シンクロの状態は、一目瞭然1,2速のシンクロリングはもうボロボロでした。
さらに1速、2速のドッグリングの歯も歯先にダメージが見られます。
シフト時のギャーという鳴き音の結果ですね。
3速以上のギアは大丈夫そうです。


1速のシンクロリング&ギヤドッグリング


2速


3速


シンクロスリーブの摩耗はこんな感じ。



1,2速シフトフォークの先端部の摩耗


ギヤケースの外に行くと、ミッションマウントブッシュの劣化


プロペラシャフト連結部のドーナッツ


クラッチフォークの先端にも丸く段付き摩耗が


そして想定外のダメージがこれ。
ベルハウジングのクラックです。
反対面まで完全に逝ってました。



という訳で事前の想定外のダメージもいくつかありました。
まず1速、2速のドッグリングですが、この部品アルファロメオのパーツリストをみても部品番号がありません。要は、ギア本体に焼き嵌めで組み付いている部品でAssy状態での部品設定しかないようです。
しかしよくよくClassicAlfaのパーツカタログを見るとドッグリング単品で部品がある!
(因みに1速~5速までいずれもギア本体の部品はパーツカタログに有りませんでした。もしギヤが破損したら中古パーツを探すしかなさそう)
しかし有るのは2~5速用のみ(共通部品)少々仕様の違う1速用は有りませんでした。
結局交換できたのは2速用のみ。1速用のドッグリングはそのまま再使用するしかありませんでした。
ドーナッツは強化品が売っていたのでそちらに新品交換
クラッチフォークも売っていたので新品交換
そしてベルハウジング。
アルミの鋳物ですが、専門家であれば溶接は出来なくはなさそう。でも不確かだし、それなりに工賃も高くなりそう。さらに端面部は機械加工も必要になるでしょう。
有難いことになんと新品部品は売っていました。ただし価格9万円。
結局今回は新品を購入することにしました。今回の最高金額部品です。想定外の出費・・・

以上がトランスミッション。


そしてクラッチです。
クラッチはOS技研のシングル・メタルが入っていました。
恐らく、前オーナーのもとでエンジンを組んだ際に併せて新品装着されたものと思われます。つまり走行歴はほぼ自分の購入後からの3年間での1万7千キロになります。
ここまで乗ってきて滑りの症状など違和感を感じたことは有りません。




クラッチを外した状態



ただ消耗品ですしいずれは交換しなくてはならないことを考えるとこの機会に新品交換してリセットしておく方が得策と判断。
OS技研に問い合わせてみるとOHキットとしてクラッチディスク、プレッシャープレート
、カバーボルトのセットが入手可能でした。66000円
さらにレリーズベアリングです。
なんと専用品が必要とのことで一式で24000円也。
(ベアリング単品は4000円。自分で打ち換えできるならベアリングのみでOK)



以上、できるだけ交換部品は絞ったつもりですがそれでもなんやかんやで色々掛かってしまいました・・・
海外通販は送料も嵩むし、入国時に輸送会社経由で消費税10%はしっかり取られてしまうし・・・・
結局部品代だけで総額50万円です!!
そしてこれに工賃が・・・・

既報の通り、結局作業はギリギリヒルクライムに間に合いました!!
今年の締めをヒルクライムクラスチャンピオン獲得で終われて本当に良かったです。
そうでもなければ・・・・
お分かりいただけますか(号泣)

という訳でOH完了後、ヒルクライム参戦&900kmほど走行しましたが、新しい(1個2万円の)シンクロリングと(1個3万円の)シンクロスリーブの品質は問題無しの様ですね。
当然2速は元の正常な状態に戻っています。停車時に1速に入りづらいのは変わりなしですね。これはこのミッションの元々の特性でしょう。いつもN→2速→1速と入れています。

今年は、年初のリヤアクスルOH&車検、5月のガスケット抜け、今回のミッション修理&OHと大出費の年となってしまいました。
なので年末年始は大人しく平和に・・・

と、思っていたら・・・・
実はここでまた大事件が・・・・
今週末自宅でエンジンオイル交換をしていたところドレンから・・・・



またかよ!
昨年10月に発生した事案の再発です・・・
昨年の写真はこちら


今回も同様の状況です。
オイルフィラー口からちらりとタイミングチェーンを覗くことができるのです。

もうダメ。金欠につき今回は自分で直すしかない。
冬休みチャレンジしてみます。
最後にまたこんなおちがあるとは・・・トホホ
Posted at 2025/12/14 23:27:30 | コメント(1) | トラックバック(0) | メンテ&チューン | クルマ

プロフィール

ルノー5ターボ→インターメカニカ356を経て、 2022年12月ジュリアクーペに乗り換えました。 今度はこれで全開走行していきます!!
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