
前回のブログで、この連休に部屋の整理も進み自分専用のデスクが確保でたところまで書きました。
自分専用となれば店を広げてじっくり作業ができる訳で、久しぶりに模型作りでもしてみようか・・・・。と、その前にやらなくてはいけないことがあるのです。
かれこれ20年前、結婚を機にジネッタを手放し、その後5ターボを手に入れるまでの間、趣味クルマの空白期間が有りました。(ただしその頃の足車はアルファ164→ルーテシアRSと趣味色強めではありましたが)
その時、熱を上げていたのがダイニングテーブルを占拠してのクルマ模型作りでした。プラモデルも作りましたが、主はホワイトメタルやレジン製の1/43のミニカーです。
当時はまだ完成品ミニカーのバラエティーが今ほどは多くなく、マニアックな車種が選べたり、またモデルによっては繊細な部品でディテールアップされた精巧感が大きな魅力でした。
その後、子供ができたり、5ターボに乗り出したりでミニカー作りもパッタリと止まり、その頃作ったミニカーも暫くは当時なんとか確保していたミニカー用のショーケースに飾っていたものの海外転勤を切っ掛けにショーケースは処分、ミニカーは箱に仕舞っての保管となり、そのまま今日までおよそ10年間日の目を見ることなく仕舞いこまれたままでした。
そしてこの連休、ようやくこの自作ミニカーを再び日のあたる場所に出してやることにしたのです。
まずは、展示場所の確保です。いずれはまたミニカー用のショーケースを置きたいのですが、取り急ぎ手近な場所に狙いを定め無理やり強奪。リビングの食器棚の一角を確保しました。(置いてあった食器類は無理やり他の段に詰め詰めで移動)
それではいよいよ箱の開梱です。果たして10年間眠っていたミニカーの状態は如何に?
上の写真の様にやはり一部破損は発生していました。
あとは、タイヤの割れや、クリアーパーツの黄ばみ、当時はクリアーだった接着剤の黄ばみなど。ただこの辺は全く問題ないモデルもあるので、メーカーによる素材の違いによるものもありそうです。
破損状態を確認しながら全てのミニカーを取り出しましたが懐かしさも含めこれが結構楽しい作業でした。
そして破損部位の補修作業に。とは言っても基本的には外れていた部品をまた接着するだけ。タイヤの割れとかはもうそのままです。
しかしここで月日が経ったことを実感することになりました。
バックミラーを接着するだけなのですが、部品が見えない&手が震える・・・
そう言えば20年前はまだ老眼なかったよな・・・。
1/43の世界は肉体的なハードルも有りそうです。
それでは、今回バーンファインドされました(笑)プライベートコレクションを公開させていただきます。(当時初心者からスタートした模型作りなので出来栄えの方は不問でお願いします)
AMR製 1962フェラーリ250GTO
ホワイトメタル製。ボディーラインとかは雰囲気出ていて秀逸なモデルだと思います。現代の3Dスキャンモデルにはない1/43ならではのデフォルメが生きていると感じます。ワイヤーホイールに細目のタイヤもこの時代のクルマには重要なポイントです。
PADDOCK製 ジャガーXJ13 1966
ホワイトメタル製。ジャガーがルマンでの復権を目指して開発していたレース専用車。新開発のV12 DOHC 5 Lエンジンを搭載。しかしながらレース計画は実現されず実戦への参戦は無し。1966年と言えばフォードGTやフェラーリ330Pが走っていた時代。それらと比べると少々古臭いデザインですね。果たして勝ち目は有ったのか?
このクルマの魅力はミッドに鎮座する迫力のV12エンジン!!パースペックスのフードでエンジン丸見えなのです。このkitは12本のファンネルを金属パーツで再現したりと良くツボを押さえています。
SCALA製 BMW 1600Ti Alpina Nurburgring 1970 Niki Lauda
レジン製。オバフェンの雰囲気が決まっている。こんな風にした2002のカフェレーサーに乗りたかった。アイボリーホワイトのボディーカラーにライトブルーのラインを入れて少々大きめのBMWエンブレムのステッカーを貼ってとの構想でした(笑)
もう1個kitを持っているのでいずれミニカーで実現できれば。
Competition 43製 マーチ792 BMW POLIFAC European Championship 1979
ホワイトメタル製。唯一のフォーミュラーカー。当時BMW M12エンジンに興味があって作ったモデル。その割にエンジンのディテールアップが一切されておらず今にしてみればもったいない出来映え。M12エンジンは70年代初頭にマルニ用の4気筒SOHCエンジン(M10)のブロックをベースに作られたF2用レーシングエンジン。日本国内でも80年代までF2やグラチャンなどに使われた息の長いレーシングエンジンでした。これの最終発展形が、F1用の1.5Lターボエンジンです。
マルニにこのレーシングエンジン積んだらもう最高!!と妄想したり(笑)
Racing43製 ポルシェ911SC/RS Tour de Corse 1985
ホワイトメタル製。RothmansのSC/RSと言えばERCを走ったトイボネン車が有名ですがこれは1985年のコルスで3位に入賞したベギンの車です。
1985年のコルスといえばラニョティの5ターボマキシが優勝した忘れられない一戦。またランチアラリー037のベッテガの死亡事故が起きてしまったのもこの一戦でした。
なおベギンは、この後GrA初年度となる1987年のコルスで同じくRothmansカラーのBMW M3で見事優勝しています。
MR Collection製 ポルシェ961 Le Mans 1986
レジン製。ロードカーである959をベースとしたレースカー。4輪駆動のメカニズをはじめ極めてロードカーに近いレースカーでした。翌年のRothmansカラーの方がポピュラーかもしれませんが個人的にはノースポンサーでいかにもバイザッハの実験車両的なホワイトカラーのこちらが好きです。Gr.Cカーに混ざりこの年なんと7位入賞を果たしています。
F40も大好きですが、959も大好きです。どちらも当時の時代背景とともに印象深いクルマですね。
Mini Racing 製 ポルシェ914/6 Monte Carlo 1971
レジン製。この年ポルシェは911に変えて914でラリーに参戦。恐らく販売プロモーションの影響が強い車種選択だったはず。ドライバーはワルデガルド。自分の世代にとってはワルデガルドと言えばトヨタのイメージですが、ポルシェやストラトスに乗ったり、フォードでチャンピオン取ったり色々なクルマに乗っていたドライバーです。
結局914はラリーでの結果は出せませんでしたがやはり911の方がポテンシャルは上だったのでしょうか?MR2がAE86に勝てなかったように。
一時期914に興味があり作ったモデル。このオバフェン仕様が好みでしたが最近は細いタイヤに鉄ホイールのドノーマル仕様も渋いなと思っています。
Provence Moulage製 アルファロメオ33/3 Targa Florio 1971
レジン製。当時一番多くのモデルを展開していたのがプロバンスムラージュでした。価格的にも一番安いレンジでしたがそれでも当時6000円/台くらい。タミヤの1/24のプラモデルが当時2000円位だったのでやはりそれなりに高かったです。
タルガフローリオは完全な公道(しかも市街地ではなく山間路)を周回するタイムトライアルレース。それでも当時のスポーツカー選手権のシリーズ戦に組み込まれていました。ポルシェの独断場だった当時のタルガでアルファロメオが一矢を報いたのがこの年のこのクルマでした。3本足のバックミラーは既成のミニカーでは再現が難しい部分。手作り品ならではのディテールです。
Provence Moulage製 アルファロメオSZ 1990
レジン製。同じくプロバンスムラージュです。比較的シャープにうまくボディーを再現していたメーカーですが、残念ながらこのモデルはボディーの造形はいまいちのでき。本物とはかなり違うスタイルになっちゃっています。1/43ではのちにMakeupより完成品モデルが発売され購入しましたがそちらの出来は秀逸。もはやこちらのモデルの出番は無しなのですがやはり自作だけに愛着があるので・・・・。
SZは好き嫌いのあるクルマと思いますが僕は大好き。確か底値の頃は300万円以下の売り物もあったくらいで十分手の届くクルマでした。でも結局選んだのは5ターボ。あの時SZを買っていたらどんなカーライフになっていたのだろう?
ALEZAN製 アルファロメオ164クワドリフォリオ 1990
レジン製。正に当時乗っていたクルマだったので即購入。こんなマイナー車種のモデル化はこれが唯一でした。
実車は、164のスポーツグレードとして設定。エンジンはV6 SOHCの3Lで若干のチュ-ンの違いはあったものの基本はSZと同じエンジン。5MTのみの設定でした。外から加速音を聞いた友人からフェラーリみたいな音だったと言われたことも。
STERTER製 MGメトロ6R4 Monte Carlo 1986
レジン製。スターターというメーカーはかなり以前からある老舗メーカーでした。実は我が家がはじめて買った1/43kitはこのメーカーのポルシェ904でした。敢えて我が家と書いたのは実は購入したのは僕ではなく弟だったから。当時まだ八重洲にあったミニカーショップコジマまで2人で電車で行ったと記憶しています。(確かまだ高校生の頃でした)結局このモデルは作りかけで中断し完成しなかったはず。
で、MGメトロですが当時はまだ完成品ミニカーも無く、このモデルが唯一だったので迷わず購入。しかしミニカーの出来はかなり悪い。ホイールベース長過ぎです。こんなの3Dスキャンなど無くとも造形する時に決められそうなものですが・・・。でも当時はまだこの手の適当感満載のキットが結構あったんですよね。
この少々後にIXOより完成品ミニカーが発売され(値段も5000円しないくらいで)これは出来もバッチりなのでもはやこの自作ミニカーも本来はお役御免なのです。
Racing43製 ランチアラリー037 EVO2 Tour de Corse 1984
ホワイトメタル製。エンジンルームまで再現されたセミ?ディテールモデル。エッチングパーツもかなり有りこれまで作ったモデルで一番手間が掛かりました。今回の開梱で一番破損が激しかったのもこのモデル。実は本来ボンネットピンのピンまで再現されているのですが部品の紛失があったり、手が震えて位置決めできずだったりで今回は無しのままで。
Gr.Bカーの中でも特に好きな1台なので気合を入れて作りました。タイヤが割れてしまっていたのは残念。
Mini Racing製 ルノー21ターボ Europa cup 1989
レジン製。余り気合を入れず適当に作ったモデル。(笑) ワンメークレース用車。実車の方は、ターボが効いて何気に速いクルマと一部のマニアに評判でした。今、これをドンガラにして走らせるのも面白いかも。
Provence Moulage製 ルノー5ターボ VAR Rally 1982 A. Prost
レジン製。マルボロカラーの5ターボと言えば、cupカー(ワンメークレース車輛)に有りましたが(確かチャンピオンカー)こちらはラリー車輛です。しかもドライバーはあのアラン・プロスト。当時はルノーのF1ドライバーでした。VARラリーとは、ERCかフランス国内選手権だったと思いますが、恐らくPR活動の一環でスポット参戦したものと思われます。ラリーの結果はどうだったのでしょうか?
Provence Moulage製 ルノー5ターボ Super Production 1985
Provence Moulage製 ルノー5ターボ Super Production 1986
レジン製。スーパープロダクションレースはフランス国内で開催されていた比較的改造範囲の広いツーリングカーレース。5ターボは1985~1987年に参戦。ラニヨッティも参戦していました。年度毎にクルマの仕様も進化しており、最も有名なのはE. コマスがチャンピオンを獲った1987年の最終仕様かと思います。
1987モデルもkitは持っているのでいつか完成させたい。また1986モデルはかなり初期に作ったので出来栄えが汚い。実はもう1台kitがあるので作り直したい。いずれ1985~1987の3台をデイスプレイベースに並べてコンプリートさせます!!
(スーパープロダクションについては昔のブログにも書いたことが有るので興味のある方は
こちらを)
補修後は、いよいよ展示です。
雰囲気作りの為にポスターも作ってしまいました。(デスクがあると色々発想も沸いてくる!!)
照明用のLEDライトも装着してプライベートミュージアムの完成です!!
正に自己満足の世界(笑)
長文にお付き合いいただきありがとうございました。