なんだろう、この、映画を観終わったあとのゾワゾワした気持ち、モヤモヤした気持ち。そんな中でも、心のどこかにはホンノリと温かいものが。この映画はあとからいろいろと考えさせます。「最後のシーン。りんちゃんのあの動き。その視線の先にあったものは?」「祥太はなぜ自ら○○された?」信代(安藤サクラ)のグッと来るセリフ。「拾ったんです。捨てた人は、ほかにいるんじゃないですか?」 帰りの車の中はもちろんのこと、今でも考えを巡らせています......。ヒトは身を寄せ合う、世間から外れても、法に触れても、いのちの自然に逆らわず、GDPなどどこ吹く風で。 ―― 谷川俊太郎(詩人)