「高平寺」は三毳山東麓に位置し、天台宗 三世座主 慈覚大師円仁さんが9歳まで養育、修行されたお寺。勝宝10年(779年)の建立といいますから1,243年の歴史を有しています!境内には本堂をはじめ、不動堂、鐘楼堂、仁王門、本堂裏には美しい日本庭園。大師が修行をされた行之井(ぎょうのい)。「ぼけ封じ」って書いてあります。さて遣唐使の一人として唐へ渡った円仁さん。生誕の地としては諸説あるそうで、以前訪れた「壬生寺」もそのひとつ。また、高平寺の北500mも円仁誕生の地として伝えられています。円仁がまとめた「入唐求法巡礼行記」は、晩唐の歴史研究をするうえでの貴重な史料であるとの高い評価を受け、マルコポーロの「東方見聞録」に並ぶものとして、元駐日アメリカ大使であるライシャワー博士により世界の人々に広く紹介されました。ライシャワー博士は「高平寺」「壬生寺」の両方を訪れているようですね。円仁さんが9歳から6年間修行した「大慈寺」。その後、比叡山へのぼり、天台宗開祖の最澄の弟子となるのでした...。偉大なお方です。(ちなみに浄土宗の開祖法然さんは、私淑する円仁さんの衣をまといながら亡くなったという言い伝えがありますね)