シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に抑留された
実在の日本人捕虜・山本幡男を描いた
伝記ドラマである本作。
「事実は小説より奇なり」という言葉がありますが
主人公・山本幡男の生きざまは
「奇」ではなく「圧倒的」。
見る人の心を
揺さぶらずにはいられません。
犬のエピソードも実話だといいますから
ちょっと
私たちの想像を超えています。
山本の
仲間思いの行動と
力強い信念が
多くの捕虜たちの心に
希望の火を灯していく...。
山本の
最期の想いを
誰が
どのように
遺族に伝えるのか。
これも実話、だとは。
すごすぎます。
「思いをつなぐ」
「思いを伝える」ために
いかに
書くことが尊い作業か。
映画を通じて
痛切に感じました。
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この映画を企画したのはコロナ禍の始まる前でした。
社会全体が窮屈で息苦しく、
どんどん生きづらい時代になってきたと感じていました。
そんな折、山本幡男さんに出逢い、
過酷な状況下でもあくまでも人間らしく生きようとする姿に心打たれ、
前を向いて歩かねば、と鼓舞されました。
そして製作を進めていくなかで、
『コロナ禍』、
『ロシアのウクライナ侵攻』が起きましたが、
そこでの様々な悲劇が
私には「ラーゲリ」で起きた悲劇に
とても似ているように感じられました。
この映画はいわゆる“戦争映画“ではありません。
人間賛歌の映画であり、愛の物語です。
出口の見えない閉塞感の真っ只中にある2022年、
傷つき、苦しみ、希望を見いだせなくなった方々に
是非観てもらいたい、心からそう思います。
企画プロデューサー平野 隆
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Posted at
2023/01/15 19:46:05