近世より醤油産業の中心地であった、
野田。
この地に残る
「茂木佐平治」さんの邸宅へ。
佐平治さんは
野田や流山の醤油醸造家一族とともに、大正6(1917)年の
野田醤油株式会社(キッコーマン株式会社の前身)の設立に
関わっています。
「表門」。
かつては特別の来客や行事のときのみ開けられた門。
(年に数回のみ)
塀は
ベンガラ塗り。
とっても美しい。
(
「ベンガラ」は
インドのベンガル地方産の赤い顔料で、
格式の高い屋敷に使われる)
表門をくぐった先には
「客用大玄関」。
この屋敷は
皇族(東久邇宮盛厚王・三笠宮崇仁親王)方も
お泊まりに。
かつてこの場所には
15畳2間の
幻の書院が。
もちろん、
最上級の来客の接待・宿泊用!
(専用の浴室には、当時としては珍しい洋式のバスタブ、
シャワーがありました)
庭に降りるための
踏み石の大きさが
往時の書院の規模と豪華さを
雄弁に物語ります...。
(ここに来るといつも、かつての豪華な書院の姿を想像し
この踏み石の上に立ってしまふ)
「主屋」。
木造平屋建瓦葺、寄棟造の家屋で、
大正13(1924)年に完成。
庭園に囲まれた純和風の趣きのある邸宅は、
大正期の和風住宅の好例で、
大変貴重。
明治初期の
「茶室・松樹庵」。
享和元(1801)年の
道標。
『東 さんがお ふせ 道』
『南 ながれ山 江戸 道』って
書いてあります。
こういう
くずし字、
普通に読めるようになってきました。
この日のメインは、実は
野田市郷土博物館で開催中の企画展、
『地図を眺める楽しみ
~茂木浩介さんの観光案内・沿線案内コレクション~』を
拝見すること。
「大正の広重」と称された
吉田初三郎の鳥瞰図を堪能するには
またとない機会!!
(続く)
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Posted at
2023/07/17 16:15:30