英文学科卒、
英和辞典が大好きな身としては
行かずにはいられません。
「~生誕140年記念~宮代の偉人 島村盛助」。
ロングセラーとなった
岩波英和辞典を編さんし、
「日本語と英語をつないだ人」と呼ばれる
宮代町出身の英文学者で教育者の
島村盛助(もりすけ)(1884~1952年)の
足跡をたどる展示が、
宮代町郷土資料館で開かれています。
島村盛助は百間中(もんまなか)村(現宮代町)の出身。
島村家は江戸時代を通じて
村の名主を務めた由緒ある家系です。
父の繁は
直心影流の免許皆伝を得て
自宅敷地内に剣術道場を開き、
百間(もんま)村の村長も務めました。
地元の小学校を卒業した
盛助は
旧制浦和中学校などを経て、
東京帝国大学文科大学に入学。
英文学を研究し、
卒業後は
埼玉中学校(現県立不動岡高校)や
川越中学校(現県立川越高校)などで英語を教え、
埼玉大や東大にも出講。
作家としても活動し、
文芸誌や新聞に小説を発表。
ミルトンの小説「失楽園」などの有名作品も翻訳しました。
最大の功績とされるのが
岩波英和辞典の編さん。
1930(昭和5)年から取りかかり、
6年後に刊行。
単に言葉の意味を並べるのではなく、
理解しやすいよう
語源から歴史的変遷に従って掲載しているのが特徴で、
「英語をより深く学べる辞典」として人気を博します。
「正しい言葉を使いなさい」と
厳しく指導していた
盛助。
教え子からは
「真面目で怖い先生」と評されましたが、
酒が進むと小唄を披露するなどおちゃめな一面も。
絵心もあり、
英国留学中に描いたロンドンの風景画や
自画像を収めたスケッチブックも展示されています。
今回の企画展は
8月9日の生誕140年を記念したものです。
(
10月20日まで)
夏目漱石をはじめ、
北原白秋、鈴木三重吉、高村光太郎など
たくさんの著名人と親交がありました。(はがきが見られます)
盛助の教え子には
神保光太郎、亀井勝一郎、
畑和(元埼玉県知事)さんなどもいて
ちょっとびっくり。
ブログ一覧 |
博物館 | 日記
Posted at
2024/09/16 14:36:48