
灯台もと暗しとは
よく言ったもので、
松戸に、こんなにも
徳川家にゆかりのある場所があるとは
思いもしませんでした。
その名も、戸定邸。
最後の水戸藩主であった徳川昭武の屋敷で
1884年(明治17年)建設の木造平屋一部2階建。
(昭武は、幕府最後の将軍・徳川慶喜の弟。
隣接して、昭武や慶喜の遺品を展示する戸定歴史館があります)
徳川家の住まいが公開されているのは
全国でもここだけ。
大名の下屋敷の面影を色濃く伝える近代和風建築として、
全国的にも貴重なものだそうです。
萱の葺き替えが済んだばかりの「茅葺門」。
「表玄関」。すごく広いです。
玄関を入って左側を見ると、内蔵があります。刀などの武具が保管されていたそう。
中をのぞくと2階へ行く階段もあります。
扉の材質は石のように見えますが、モルタルやコンクリートみたいなものだそうです。
(今回はボランティアガイドさんに説明してもらいました)
現在、中には、葵の御紋の入った長持が。
まっすぐ進むと客間棟に。
戸定邸の中で一番格式の高いお部屋です。
客間棟だけで64枚も畳が使われています。
(ここに慶喜や大正天皇も座っていたのかー。感慨深し...)
お庭を拝見。
ゆるやかな起伏のある芝生に、丸い樹木の刈り込みを配する
和洋折衷式庭園の初期の作例です。
当時は珍しいものだったようです。
やぶ蚊にたくさん刺されながらも、たっぷり鑑賞してきました。
慶喜さん撮影の客間。
私も同じ角度で撮影。
(んー、慶喜さんとまったく同じ場所に立っていると特定できるとは...。
感慨深し...)
最高級の杉の柾目をふんだんに使い、
旧大名の住まいにふさわしい重厚さと気品を備えています。
少し触れてみましたが、優しい感触でした。
(木目を見るとテンションがやたらと上がる私です...)
西側眼下には江戸川、遠くに富士山を望むことができます。
(今はマンションが邪魔して隠れてしまうそう。鉄塔の隣の、背の高いマンションです)
今、かわりにくっきり見えるのは........。
そう、スカイツリーです。
はーーー。明治は遠く、なりにけり...。
この、ダクダミに似た葉っぱこそ、『三つ葉葵』の御紋に使われた
『フタバアオイ』。初めて知った。
ここは本来なら戸定邸の主、昭武公の部屋。
でも、昭武公が客間棟の一室を居間にしていたので、
後妻となった斎藤八重さんの居間として使われていました。非常に質素な感じです。
丸窓の向こうには、椿の木。
対して、昭武公の生母、秋庭(しゅうてい)さんの居間には華やかさが垣間見れます。
戸定邸の一番奥にあります。
ふすまの上の欄間に、蝶やすずめがあしらわれているのも女性の部屋らしい、やさしい感じです。
私が見学中、外を眺めるときには何度も普通のアゲハ、クロアゲハ蝶を見ました。
湯殿を見てみましょう。

↑湯殿、外観。
Posted at 2013/07/15 19:09:51 | |
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