『沈黙 -サイレンス-』公開初日、
21:00~23:55 の回に
観に行ってきました。
もう、圧倒的な映像とテーマの力で
ぐさっと胸に突き刺してきます。
*************************************************
17世紀、江戸初期。
日本で捕えられ棄教したとされる宣教師フェレイラを追い、
激しいキリシタン弾圧下の長崎に潜入したロドリゴとガルペ。
彼らは日本での想像を絶する光景に驚く。
やがて彼らは、弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる
日本人と出会う。
*************************************************
(フェレイラ、ロドリゴ、ガルペが
イエズス会士というのも
話に引き込まれる一因に。
わたしの母校は
イエズス会創設メンバーの1人、
フランシスコ・ザビエルの
「いつか、都に大学を」という構想のもとに
建学されましたので......)
********************************************************
『沈黙』では、江戸幕府が
ロドリゴらキリスト教宣教師らに対し
暴力をもって徹底的に迫害する様子が
ショッキングに描かれている。
ストーリー上では主人公となるロドリゴに対し、
井上や通辞といった日本人側は
悪役の配置にはなっているが、監督は冷静に語る。
「ローマで、アジア人のイエスズ会の神父様にお聞きした話です。
拷問は、確かに暴力ではありました。
しかし、西洋からやってきた宣教師らも
一種の暴力を持ち込んでいたのです。
つまり
、”あなたたちの真実や文化は無であり、
我々こそが真実である”という西洋思想を
アジアに持ち込んだことこそ、
一種の暴力と言えるでしょう。」
********************************************************
************************************************************
今作で説かれている信仰とは、宗教的な意味だけのものは決してない。
監督は、こんな時代だからこそ”信じる心”について考えるべきだと説く。
「今、一番危険に晒されているのは、ここ5年ほどに生まれた若い世代です。
勝者が歴史を勝ち取っていく世界しか知らない。
世界はそういうものだと思ってしまってはいけません。
また、
物質的・技術的になった今の世界だからこそ、
人を信じるという心を真剣に議論すべきなのです。」
************************************************************
小石川小日向の
「江戸切支丹屋敷跡」にも
いつか行かねばなりません......。
Posted at 2017/01/22 14:46:50 | |
トラックバック(0) |
映画 | 日記